暁葉「逃げちゃダメかな?逃げちゃダメかな?」
水玉「いや、駄目だろ」
暁葉「お前は見てるだけだから良いんだよ!こっちはな!命懸けなんだよ!」
水玉「じゃあ本編スタート♪」
暁葉「人の話を聞けぇぇえ!」
act4 援軍と恐怖の食卓
…なぜ、なぜこんな事になったのだろう…俺の目の前には虹色に光輝く鍋。そしてシャマルがキラキラした目でこっちを見てくる。周りを見渡すと皆目を背ける…約二名この状況を楽しんでいる奴等がいるが…援軍としては期待できない。走馬灯と言うわけではないが、俺の脳裏に何故こんな状況になったのかが浮かんでくる…
「え~っと、そちらのお二人さんは暁葉君の大親友でいいんやな?」
「はい。そうです」
「よろしくね~」
そう、それはあの日の1日後の事だった。確実にはやてを救うために俺は助っ人を呼ぶことにして無事交渉も成立。翌日にはこっちに来ることになったのだが、
「レイン·フォーカスと言います」
「メル·アクトだよ~」
「よろしくな、レインちゃんにメルちゃん」
「……取り敢えず仲良くはやってけそうだな」
一番最初の問題点として仲良く出来ずにこいつらが機嫌を悪くして帰るというのだったが…まあ杞憂に終わったか。しかしこの事での代償はでかかったが…
「暁葉。約束忘れないでくださいね?」
「…わーってるよ」
「あれ?二人共なんの話をしてるん?」
「秘密です」
ああ、秘密だ。と言うより言いたくもない。二人とはやてが仲良く話をしていると守護騎士達が念話をしてきた。
(おい、暁葉。今更なんだがあいつらは本当に強いのか?)
(と言うと?)
(いや、なんと言うか…そういう雰囲気がしないのだが)
(ああ、あいつらの強さは俺が保証する)
(…そうか)
そう言って念話を切る。心配するのもわからんでもないがもっと信頼してほしいね。そんなこんなをしているとシャマルがリビングに入ってきた。
「皆~。取り敢えずお近づきの印に食事でもしません?」
「そうだな。もう昼時だ」
「二人共、はやての飯はすんげぇウメーんだぞ!」
「うむ」
おお、もうそんな時間か。しかしザフィーラよ。もっと積極的に会話に関わらないと存在が消えるぞ。
「それは楽しみですね」
「どんなのどんなの~」
「あ、でも今から作らなあかんやん」
「ダメじゃん」
おいおい。そんな初歩的ミスを犯すなよ…するとシャマルが、
「大丈夫です。ちゃんと私が作りました!」
『…っ!?』
な、なんだとぉ!?シャマルが、作っただと!不味い、不味いぞ!このままでははやてを救う前に俺の魂が天に解放されてしまう!
「え~っと、シャマル?念のために聞くけどどんな料理を作ったん?」
「はい。鍋です」
鍋、だと!?あれは味付けをミスったら大惨事になるぞ!って言うかどうやったら鍋なんてものをこっそり作れるんだよ!
「じゃあ今持ってきますね」
そういってシャマルはキッチンの方に消えていく…そして俺達は緊急会議を開く。
暁葉「おい、どうする?」
ヴィータ「どうするもなにも…」
シグナム「諦めるしか無いな」
ザフィーラ「………」
…もうすでに敗戦モードだよ。ザフィーラに至っては瞑想までしてるし…ちなみにはやてはレインとメルの気を引いてくれている…良くできた少女だ…
「ジャーン!お待たせしました」
そういってシャマルが持ってきた物、それは、
『鍋?』
虹色に光輝く鍋だった。いや、鍋って虹色に光輝く物なのか?
「皆、ジャンジャン食べてくださいね」
駄目だ、あれは食べたらどうなるかわからない。見るとレインとメルも困ったような表情をしている…俺は念話のスイッチを入れる。
暁葉(俺は今から逝ってくる)
シグナム(なっ!?)
ヴィータ(無茶だよ!死んじまうぞ!)
暁葉(心配してくれるのか。ありがとな二人共。だがこれは誰かが犠牲にならないといけないんだ!はやてのこと、頼んだぜ)
(あ、暁葉!)
「うぉぉぉおおお!」
俺は鍋を手で持ち、箸を使い強引に口の中に入れる!口の中が焼けるように熱い!だが負けられない!…その時、俺の体に異変が起きた。
苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい!
そして、俺の手から箸が落ちた…
……………………………………
「暁葉、うぅっ…」
「暁葉。お前の主を思う気持ちは忘れない」
「暁葉よ。お前こそ我らの誇りだ」
何故こんな事になってしまったのだろう。あたしは鉄槌の騎士として色々な物を打ち砕いてきた。でも今ほど自分を無力だと思ったことは少ししかない…
「暁葉くん全部食べちゃったけど、そんなに美味しかったのかな?」
シャマル…それは違うぞ。美味しかったら気絶なんかしねーよ。
「あっそーだ!あたし食べ物作ってきたよ」
「ああ、そう言えばありましたね」
「料理?」
「はい」
そりゃ良かった。はやてにシャマルの殺人料理を食べさせずにすむ。暁葉。お前の死は無駄にはならなかったぞ!そう考えると自然と表情が柔らかくなってきた。しかし、
「よいしょっと」
出された料理を見て再び表情が凍った。何故ならそれは…
『な、なんだあれは!』
それは紫色をしていた。黒色だった。何か得体の知れないものだった。しかもピクピク動いている。駄目だ。守護騎士としての本能が告げている。あれをはやてに食わせちゃ駄目だ!
ヴィータ(おい、皆今こそ守護騎士としての使命を果たすぞ)
(応!)
意を決したあたし達はその'得体の知れないナニカ'に箸を向けた。その瞬間、ナニカから触手が飛び出した!それは守護騎士として幾千の戦いを潜り抜けてきたあたし達でも見えない速度であたし達とはやてを捕まえ、捕食した。
『う、うわぁぁぁぁあああ!』
その後、その【矛盾せし晩餐】と目を覚ました暁葉が死闘を繰り広げたがそれはまた別のお話。
暁葉「ひどい目に遭った」
水玉「お疲れ」
暁葉「って言うかレインとメルは何してたんだよ!」
水玉「ああ、あの二人は触手が出た辺りで逃げたぞ」
暁葉「あいつら~」
水玉「因みにその後、はやてと守護騎士達は救助されたが極度の疲労状態、さらに数日間料理を体が受け付けなかったらしい」
暁葉「大惨事だな」
水玉「因みに命名【矛盾せし晩餐】だがあれはsts時代の本気なのはより強いぞ」
暁葉「嘘ぉ!」
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