「うわァー」
王宮の中はとにかくきらびやかで、どこもかしこもキラキラ光るアクセサリーをつけ、重そうなドレスを引きずっているどこかのお嬢様ばっかりだった。
マリアはアンジェと王宮に入った後、ちょっと間は一緒だったが舞踏会などでのなじみの顔を見つけると
「あんたはそこら辺のものでも食べときなさい」
と今日のために用意されている食べ物を指さしてさっさとお嬢様の輪の中に入っていってしまった。
アンジェも
「うんっ」
と(自分は今、男の振りをしないといけないという事を忘れて)素直に頷き、言われた通りにそこら辺の(五ッ星レストラン並の)料理を食べていたが、さすがにおなかいっぱいになってしまった。
「何か暇だな〜」
マリアは今、セリーヌ家の次女と談笑中だ。
「よしっ、ちょっくら外に出るかっ!」
そうと決めたらすぐに行動に移すアンジェは早速王宮のろうかに出た。
王宮のろうかは来た時よりも静かでたまに王宮の従者と出会うぐらいだった。
「なんか静かだな〜」
そんな事を考えてるアンジェがろうかを右に曲がろうとした時、
「や、やめてくださいっ!」
という、少女の悲鳴にも近い声がした。
「えっ」
アンジェが声がした方を見てみると、べロンべロンに酔った男が今日の面接みたいなものにやって来たであろう嫌がっている少女の腕をつかまえて無理やり寄り添おうとしていたところだった。
「昼からお酒ですか、ハァ〜」
アンジェはその男にあきれたが少女をほっとくわけにはいけないので助けることにした。
その行動が後に後悔することになるとは知らずに・・・
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