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セキレイが泣く場所で
作:柿桑裕樹



7:仕事開始!・・・・・・かな?


「私の名前は、メル・ポートと言います」
 女の人はそう名乗った。
 なんか貴族の人っぽいな。
「ポートってあの三大貴族の!?」
「そう言われてますね」
 あ、当ってた。
『ちょ、ロッテ。私達なんかしたかな?』
『いや、何もしていないはずだが・・・・・・』
 おい。なんで小さい声で話してんだ?
「あ、失礼なことしてすいませんっ!!」
「え、な、なんでしょか?」 
 おいおい。いきなり謝られたら、かなり困ると思うぞ。
 てか、何で謝ってんの?
「私達がかなり失礼なことをしてしまって・・・・・・」
「別にいいですよ。今は家はまったく関係ないので」
 俺は子声でロッテに聞く。
『おい、何でいきなり謝ったんだ?」
『相手は三大貴族だぞ!?そんなところに失礼なことをしてみろ。三日間生き延びれるか分からんぞ・・・・!』
『え!?そんなにやべぇのか!?』
『ああ。エッダが十人襲い掛かってきたら、おまえは逃げれると思うか?』
 おもわねぇ。
 なるほど。貴族に反抗すると死ぬと言うことか。勉強になったな。
『でも、別に良いって言ってるぜ』
『そういったら、大丈夫だ。許可もらったからな』
 ふ〜ん。
「あ、そうなの!?じゃ、ため口でも大丈夫よね」
 順応はやっ!!
 メルさんもかなり苦笑いしてるし。
「で、メルさんは何の依頼できたのかしら?」
 おお。いきなり本題か。
「人探しです」
 人探しねぇ・・・・・・。そんなこともここでやってるのかよ!
「ふ〜ん、でもそんなことだったら、自分の家の人使って探せないの? それだったら、頼むまもなくすぐ終わると思うけど」
 たしかに。エッダが十人襲うほどの威力を自由気ままに使える貴族の使用人を使った方が早いと思うな。
「それは、その・・・・・・・」
「そうできない理由があるのかな? まあ、うちとしては、仕事が来てうれしいんだけどね。まあ、聞かないどいてあげるわ」
「ありがとうございます」 
 ふ〜ん、さすがにプライベートまでずげずげ暴こうとはしないんだな。ちょっと関心。
「で、探すのは誰なの?」
「この人です」
 メルさんは、懐から一枚の写真を出して、テーブルの上に置く。
 なになに?
 写真に写っていたのは、メルさんと同じくらいの年の男の人。髪の色は見事な青色で、かなりの美形な人だ。てか、かなりかっこいいぞ、この人。
「名前は、セイター・アクルガイといいます」
「おお!まさか、あの最年少聖騎士の!?」
「そうです」
 は〜・・・・・・そんなにすごいのか?
 と、横からロッテが俺に言ってくる。
『どうせお前は分かっていないだろうから、教えておいてやる。この聖騎士は、俺の三倍は強い』
『なにぃ!!』
 どんなやつだよ!!ほぼ最強じゃないか!!
『今、お前はそいつが最強と思っただろう』
 正解だな。こいつ、俺の心読めるのか??
『実はここの所長と副所長はそいつの十倍は強い』
 は。次元が違うな。
「で、その聖騎士を探してほしいと」
「はい」
「なんで? すぐ見つかりそうなんだけど・・・・・・・有名な人じゃない」
「それが・・・・・・ついこの間、ドラゴン退治とか言って出かけて、帰ってきてないんです」
「ふ〜ん」
 ん? ちょっと待て!
「何でそんなこと知ってんだ?」
 すかさず俺は聞く。
「え、えっと・・・・・」
 あ、反応でなんとなく分かったな。
「つまり、あなたの恋人かしら?」
 俺の変わりにエッダが言う。
「あ、そ、そうです・・・・・・」
 メルさんはかなり顔を赤くして答える。
 はは〜、やっぱりな〜。しかし、三大貴族の娘と史上最年少で聖騎士になった人の組み合わせね〜。すごい組み合わせだな。
「じゃあ、やっぱり何で自分の使用人に探させないのよ。自分の恋人ならなおさらでしょう」
「それは、あの」
「自分には別に許婚がいるとか」
 横からロッテが言う。てか、お前ずっと黙ってたな。
「そうなんです・・・・・・」
「だから、自分の使用人は使えないということか」
「はい。だから、ここに依頼をしに来ました」
 あ〜ね。謎が解けたな。
 メルさんは、懐から何か出す。
「成功報酬はこのくらいしか出せませんが、お願いします」
 紙の束。というか金の山。
「こ、これは・・・!?」
「ひゃ、百万ゼルくらいあるかも!?」
 二人ともかなり驚いている。
 ちなみに百万ゼルがあったら、一年は余裕で生きていける。節約すれば三年はいけると思う金額だ。
 全然、このくらいしかじゃねぇ!大金だよ!!
「いいわよ! 引き受けるわ。その仕事!!」
「ありがとうございます」
 現金なやつめ。
「で、どこに行ったの?」
「デスライズ・マウンテンです」
「わかったわ。デスライズ・・・・・・え?」
 エッダがかなり驚いている顔をしている。横を見るとロッテも口をぽかんと開いている。
 何があった?
「あそこに一人で!? 自殺行為じゃないの!!」
「そ、そうなんですか!?」
「そうよ! あそこにはかなりの数の魔物とかドラゴンとかいるのよ!? 何でそんなとこに行ったのよ!」
 そんなにやばいのか?
「これは急がないとやばいかもしれないわね。いくら聖騎士だからといっても、あそこに長くいたら絶対死ぬわよ。私の場合は二日持つかどうか・・・・・・」
 やばいですね。
「聖騎士さんが死んでしまったら、報酬もらえないわ。急がないと」
 あ、そっちですか。
「じゃあ、すぐに行くわよ、セキレイ」
 はい、行ってらっしゃい。って
「俺!?」
「そうよ。誰か一人は留守番しないといけないから、ここはロッテが留守番はしないと。セキレイは昨日来たばっかりだから何も分からないでしょう?」
「そうだな」
「闘うだけはできるでしょう」
「う・・・そうだな」
 反論できないな・・・・・・。
「じゃあ、メルさんは待っていてくださいね。がんばりますから」
「ありがとうございます」
 あ〜あ・・・・・そんな危険なところに行くのかぁ・・・・・・。
 と、横からロッテが俺に何か渡してきた。
「おまえ、死ぬ確率高そうだから、これ渡しとく」
「ひどくない? それ」
「まあ、受け取っとけ」
 なんだこれ? 石?
「効果は一回だけどんな攻撃をも防げるものだ。 使うときはそれを握り締めれば良いから」
 おお、そんなすごいものを。
「ありがとうな」
「まあ、別に良いぜ。せっかく増えたのに即行で消えてもらったら困るからな」
「おい、セキレイ〜、準備しなさい。すぐに出るわよ〜」
 エッダが大声で俺に命令する。
 俺は少し苦笑いをして、準備をすることにする。








                    初仕事開始!


「準備って何を準備すればいいか?」
「とりあいず、食料、水、金ね。できれば短剣とかロープも入れてたらいいいわ」
「何日分?」
「一応、五日分。向こうに着くのには、魔法使うからすぐ着くけどね」
「ふ〜ん。じゃあ、その間、ロッテはかわいそうにインスタント食品を食うのか」
「なに!?」











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