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野良怪談百物語

取り返しのつかないこと

作者: 木下秋

 某県のある町に、交通事故発生率の異様に高い交差点があった。


 その交差点では車両、歩行者問わず、頻繁に事故が起こった。……どれも軽傷で済むような小さな事故だったのだが、近所に住む住民はその交差点をおそれた。



 ――なぜなら、その交差点では“少女の霊”が現れると、もっぱらの噂だったからである。



 事故を起こした車のドライバーも、被害者となった歩行者も、口を揃えて「女の子の“幽霊”を見た」と言った。――最初はまともに取り合ってくれなかった役所も、あまりの事故発生率――また“霊”の目撃例の多さを無視できなくなり、ついにある寺に頼んで除霊をしてもらうことを決めた。


 ……近所に住む住民たちは皆喜び、胸を撫で下ろした。




 ――……そして、除霊が済んで二日後。





 その交差点では、初めて死亡事故が起きた。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 守ってくれてたのかな。
2019/10/10 12:28 退会済み
管理
[一言] 「足跡」~「顔馴染み」までを読ませていただきました。 そのなかで一番好きだったのは「取り返しのつかないこと」でした。 本当は「愛、深き故の行為」にしようかと思ったのですが、「人が怖い」よ…
[一言] 読ませていただきました。不謹慎かもしれないですけど…オチで吹き出してしまいました。ホラーで笑えるって、すごいと思います。楽しませていただきました!
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