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何度目かのおつかいは、予想以上にきつかった
作:ransu521


「ハヤテ君、お使いに行って来てもらえませんか?」

「はい、お任せください!マリアさん!」

借金執事こと綾崎ハヤテは、優しくて有能なメイドさんであるマリアに頼まれて、買い物に行

くことになった。が、その買い物への道筋で、さまざまな出来事に出くわすことになるなん

て、ハヤテは知る由もなかった。



「おお、ハヤテか!ちょうどいいところに来た!ちょっとお願いがあるのだが・・・」

今、このセリフを言ったのは、ちっちゃくてわがままで気が強い、手のつけられない

暴・・・。

「わー!それ以上は言うな!」

「それで、お嬢様、お願いというのは?」

そう、お嬢様こと三千院ナギである。

「ああ、そうだったな。ハヤテは今、買い物に行くところだろ?」

「はい、そうですけど・・・」

「それならば、ドラ○エの新作ソフトを買ってきてくれないか?D○のやつ」

「・・・、えっと、D○のドラ○エですか・・・?それはちょっと無理ですねぇ・・・」

「なぜなのだ!?」

「え〜とですね・・・、その商品は・・・」

ここで、ハヤテが意外なことを言う。

「まだ発売日を迎えてないですから・・・」

「ハヤテならそれくらいなんとかなるだろ?」

それは無理だ。

「それはちょっと・・・」

「まぁいいや。とにかく早く帰って来てくれ。一緒にマ○オカートをやりたいのだ」

「はい・・・、分かりました」

そう言ってハヤテはナギに見送られて、扉を開けて外に出た。正門を出ようとしたところで、

タマが何か話しかけようとしていたが、ハヤテはそれを露骨に無視し、さっさと門を抜け、買

い物に出掛けた。

「って、ちょっと待て!オレっちの出番は終わりかよ!」

安心しろ、次がある。



「え〜と、今日買ってくる物は・・・と」

ハヤテはズボンのポケットからメモを取り出した。

「ひき肉500g、にんじん、玉ねぎ、納豆・・・」

ハヤテは道を歩きながら、今日買う予定の品々を口に出していた。

「・・・、それから、ピーマンに、ジャガイモ、そして・・・、あっ!」

最後の一つを読もうとしたところで、もの凄い風が吹いてきて、ハヤテの持っていたメモが、

風で飛ばされてしまい、おまけにマンホールの蓋がなぜか開いていて、そこにメモがダイブし

てしまったのである。

「ど、どうしよう・・・。買う物覚えてないよ・・・」

ハヤテが嘆いていたそのときだった。

「ふぉふぉふぉ、今このメモを落としたのはお前か?」

どこかから声が聞こえてきた。

「だ、誰ですか?それに、どこから・・・」

「ふぉふぉふぉ、ここじゃ!」

すると、蓋の開いていたマンホールから、人が華麗に飛んできて・・・、なんて華麗なことは

起きず、マンホールから、息をハァハァさせながら、老人が登ってきた。その老人の手には、

メモが握られていた。

「わしはマンホールの精、ザ・マンホールマンじゃ!」

(うわぁ〜、ずいぶんダサいネーミングだなぁ。それに、泉じゃなくて、マンホールだし、お

まけに女神じゃなくて、おじいさんか・・・)

ハヤテは、心の中でそう呟いた。

「お前が落としたのはこの、金のメモか?」

金のメモは、はたして使えるのだろうか?

「いいえ、違います」

ハヤテは答える。

「では、この銀のメモか?」

「いいえ、違います」

そして、(次はこの普通のメモか?と来るだろう)とハヤテは思っていた。が、そのおじいさ

んが、思いがけないことを言ってきた。

「では、こっちの、プラチナのメモか?」

「・・・、はい?あ、えっと、違います」

ハヤテは一瞬、(えっ、プラチナって・・・?)と思った。

「おお、お前は正直者じゃ。では、この普通のメモと、この金、銀、プラチナのもやろう」

「いえ、普通のメモ一枚でいいです」

「そう言わずに・・・」

「いいです!」

ハヤテは、ちょっと怒った感じでそう言った。

「分かったよ、ほら」

おじいさんは、普通のメモを取り出して、ハヤテに渡した。

「ありがとうございます」

ハヤテはとりあえずお礼を言って、そこから立ち去った。



買い物を済ませたその帰り道。やはりここでもいろいろな人と出会うこととなる。

「はぁ〜、行くときは変な人にからまれたからなぁ。帰りは気をつけよう」

と、ハヤテは言ったが、その言葉はすぐに撤回された。

「ほほぅ、元気でやってそうではないか」

赤い服を着た何者かがハヤテの前にいた。

「あっ!あなたは!・・・、誰でしたっけ?」

『ズルッ』という効果音を出して、その男の人はずっこけた。

「もう忘れたのか!あのクリスマスのときにプレゼントを持ってくる、ひげをはやし

た・・・」

「ああ、父さんですか」

(どんな父親だよ)

と、その男の人は思った。

「違う!話は最後まで聞け!ひげをはやした、赤い服を着たおじさんと言えば!?」

「ああ、サンタさんですか。お久しぶりですね」

「今日はお前に言っておきたいことがあってな」

サンタは改まってそう言った。

「な、なんですか・・・?」

「グッジョブ!」

「・・・、へ?それはどういうことですか?」

「いや、ただ言いたかっただけ。それじゃあな!」

とサンタは言って、その場からいなくなった。

「・・・、何だったんだろう、今の?」

ハヤテはとりあえず歩き出した。しばらく歩くと、前から3人くらいの集団が見えてきた。

「ん?あの人達は・・・」

ハヤテには見覚えがあった。もう少し良く見ると、白皇学院の制服を着た、女子3人組が見え

た。

「やっぱり・・・」

「あっ、ハヤ太君だ!」

ちなみに、『ハヤ太君』というのは、ある一部の人達が呼んでいる、ハヤテのあだ名である。

そして、だいたい予想はつくだろが、動画研究部(略して「You Tobe」らしい)の部員

である、瀬川泉と花菱美希、そして、朝風理沙であった。正直言うと、たたの暇人たちであ

る。

「ハヤ太君、こんなところで何してるの?」

「見ての通り、買い物ですよ、瀬川さん」

「ほほお、初めてのお使いだな、ハヤ太君」

理沙がそう言った。

「いや、別に初めてじゃないですよ」

「では、その様子をこのビデオカメラで・・・」

と、美希が言ったときには、もぬけの殻だった。

「あれ〜、ハヤ太君いなくなっちゃったよぉ〜」

泉が残念そうにそう言った。そして、理沙がそのハヤテを見つけた。

「あっ、あそこ!」

「くそ〜、逃げられたか・・・」

「あいかわらず逃げ足速いねぇ〜」

「うんうん」

感心している3人であった。



「ハァハァハァ、ここまで来れば、もういいだろう」

ハヤテはベンチに座り、一旦休憩をすることにした。場所は負け犬公園である。

「はぁ〜、ただの買い物なのにここまで疲れるとは・・・」

ハヤテはそう呟いた。しばらく休憩して、

「さて、そろそろ行くか」

と言って、立ち上がり、歩き出そうとしたその時だった。

「あれ、ハヤテ君?」

「ああ、西沢さん」

今、ハヤテに『西沢さん』と呼ばれたのは、特徴がないのが特徴の西沢歩である。

通称ハムスター。

「だ、誰がハムスターなのかな!?」

よく見ると、石焼き芋を右手に抱えている。

「どうしたんですか?こんなところまで」

「えっとね、焼き芋屋さんの車を追いかけてて、気づいたらここに・・・」

(すごい人だなぁ〜、西沢さん)

ハヤテは、感心しているのか呆れているのか分からないような反応を見せた。

「じゃあ、僕は帰らなければ行けないので、これで・・・」

「あっ、待って、ハヤテ君!」

歩はハヤテを引き止めた。

「はい、何でしょうか?」

「あの・・・、もし良かったら、こ、今度の日曜日に、映画を見に行かないかな?」

デートの誘いだった。が!、ハヤテは・・・、

「え〜と、ごめんなさい。その日は忙しくて・・・」

なんと、断ってしまったのである!しかし、理解は出来る。もし、ハヤテが歩とデートするこ

とをナギに知られたら、恐らくクビになっていまうだろう。もっとも、忙しいのは本当のこと

である。

「そっか・・・、それじゃあしょうがないや・・・。じゃあまた今度ね。バイバイ、ハヤテ

君・・・」

「はい、さようなら、西沢さん」

ハヤテは歩と別れて、再び歩き出した。



「いったいいつになったら着くのだろう・・・」

ハヤテはそろそろあせりを感じていた。

「ていうか、今日はよく人に会うなぁ。このままの調子だと、ヒナギクさんにも会えるかも」

なんて希望を持ち始めたハヤテだったが、そうことがうまく運ぶわけがなく、

「な、なんですか、これは・・・」

「うがぁ〜!」

変なやつと出会ってしまった(しかも人じゃなくて魔物)。大きさはハヤテぐらい。

(これは、どうみても人間じゃない。しかも、こいつのせいで前に行けない)

さて、どうするハヤテ?

「とりあえず、別の道に・・・、って、あれ?」

ハヤテは、別の道に行こうと後ろを向いたが、そこには前にいたはずの魔物がいた。しかも四

方八方にいる。

「なんか、久しぶりに死の予感が・・・」

まさにその予感が当たろうとしていた。

「お前の体、頂く」

「へ?」

ようするに、乗り移るための体がほしいと言うわけだ。ちなみに、もともとの体の持ち主は、

デストロ〜イ!

「いや、ちょっとまって・・・」

「問答無用!」

江戸時代の武士みたいなことを言って、一斉に魔物達が飛び掛ってきた。

「ひゃ〜〜!」

ていうか、周りの人達は助けてくれないのか?

「頑張れ〜」

通行人Aがそう言った。

「ファイト〜」

通行人Bがそう言った。

「ナンマイダ〜ナンマイダ〜」

僧侶Cがそう言った。

「頑張って生き抜くんだぞ」

サンタクロースDがそう言った。

「ていうか、いるなら助けてくださいよ、サンタさん!」

ハヤテはそう叫んだが、サンタクロースはそんなハヤテの言葉に耳を傾けることなく、どこか

へ消え去ってしまった。

「コントはその辺にしときな」

「お前にもう用はない。消え去れ!」

もう何がなんだか分からないことになってきている。

「ひぇ〜、やめて〜!」

とりあえず、ハヤテのピンチは確実だ。ところが、

「がっ」

「う、うわぁぁぁ〜」

「ア〜レ〜」

「お助けを〜〜〜〜〜!」

とか言いながら、魔物達は消え去ってしまった。

「あ・・・、あれ?」

ハヤテの頭の中が混乱している。すると、どこかから女の子の声がした。

「大丈夫ですか?」

ゆっくりで、優しい声だった。ハヤテには、その声の主が誰なのかすぐに分かった。

「え?伊澄さん!?」

そう、その女の子とは、いつも和服を着ていて、ナギの親友であり、ハヤテのことが好きであ

る鷺ノ宮伊澄であった。いつも和服を着ているのは、『スカートはスースーして恥ずかしいか

ら』という理由らしい。同じ理由から、白皇学院の制服を着ていない。まさにルール無用の残

虐ファイターなのである(by ハヤテ)。

「そ、そんなことはないですよ!」

「それよりも、どうして伊澄さんはここへ?」

「え〜と、それは、ナギの家に遊びに行こうと思って歩いていたら、ちょうちょが飛んでき

て、気づいたらここに・・・」

ようするに迷子である。伊澄は迷子の天才なのである。しかも、ただ迷子になるだけではな

く、目的地までも忘れてしまうことがあるらしい(by 伊澄)。

「つまり迷子ですね・・・」

ハヤテもそのことは知っている。

「分かりました。では、僕も買い物の帰りで、お屋敷に帰るところだったので、一緒に行きま

しょう」

「ありがとうがざいます」

この後、誰にも会うことはなく、無事にハヤテは帰ることができたのである。

屋敷に着いたハヤテは、正門を抜けて、ドアを開けた。すると、目の前にナギの顔が映った。

「おお、遅かったなハヤテ」

「ええ、ちょっといろいろありまして・・・」

ハヤテは、そのいろいろなことをあえて言わないことにした。

「それよりもハヤテ、早くマ○オカートをやろう!」

「あっ、そういえば伊澄さんが来てますよ」

「どこにいるのだ?」

「へ?僕の後ろに・・・、って、あれ、いない・・・」

ハヤテが後ろを向いたときには、伊澄はどこかに消えていた。

「うそ・・・、正門も一緒に通ったのに・・・」

もう、その辺からいなくなってしまったのである。

「お〜い、伊澄〜!」

「伊澄さ〜ん、どこですか〜?」

こうして伊澄は再び迷子となってしまい、その伊澄を探す羽目ととなったハヤテとナギであっ

た。そして、問題の伊澄はどこにいったのかというと、

「ここは・・・、どこですか?」

「ニャァ〜」

タマと一緒に裏庭の森の中に来ていた。恐らく、ちょうちょとかを追って来たのだろう。


               ーーーーー終わりーーーーー   




この作品は、とある場所で僕が書いた小説なのですが、僕が始めて書いたアンソロジー系の小

説です。

え?そんなことは聞いてない?

そんなつれないことを言わないでくださいよ〜。僕が悲しくなってしまうじゃないですか〜。

・・・とにかく、ハヤテ中心の話でしたが、いかがでしたか?

余り面白くなかったかもしれませんが、僕にはあまり文章力がありませんので、そこはご勘弁

を・・・。















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