第壱 闇の中で
プリズム地方の中心町、『メデオス』―・・・
夜の暗闇の中、枯れ葉を踏むような音を立てながら歩いている男がいる。
男はため息をつきながら立ち止まった。
辺りはあまりにも静か。寒いそよ風まで吹いている。
男は黒いマフラーを静かに首を巻いた。
その後、手でそっと胸に巻いてある包帯を当てながら眼を静かに閉じた。
微かな風の音、葉が散る音・・・
男は、息を止めて静かにそれを聞いた。
その時、男は右足で、蹴りだした。
大きな鐘より大きい音と同時に足をぶつけた。
男は右足を戻し、眼を開けて前を見た。
そこには勢いよく切り倒された大きな木しかなかった。
男はまたはぁっとため息をついた。
「・・・『闇人』・・・では、なかったか。」
そう呟きながら、崩れたマフラーを綺麗に整え始めた。
その時、向こうから茶色い髪をした男が走ってきた。
「・・・やっぱりこんなところにいたか。探したぞ。」
「・・・『ラカ』。」
男は『ラカ』と言う茶髪の男に向かってにらみつけた。
ラカはふっと苦笑いし言った。
「俺達は親友だろ?どうして俺がお前の目の前にいるとき、怒るのさ?」
シオンは黙ってマフラーを首に軽く閉めた後、ラカに体当たりした。
「・・・お前が俺の修行の邪魔してるから。」
シオンはふんっとそっぽを向き立ち去ろうとした。
ラカはくすっと笑い出した。
「おいおい、俺はただギルド会議を始めるって言い伝えようとしただけじゃないか、あまりそうツンツンすんなよ。シ・オ・ン!」
シオンは立ち止まって大人しくラカの方向へ向いた。
その時にシオンの心の中では嫌らしく舌打ちしていた。
彼らはプリズム地方の『メデオス』にある二つのトレジャーギルドのうち、
『サタンデス』というギルドの一員である。
『サタンデス』の基地は、『メデオス』の中央にある大きな矢印銅像から東にある。
『サタンデス』はそれぞれのギルドの中で一番実力者が多い。
そんなことを通称『悪魔の集い』と呼ばれているほどだった。
そんな二人・・シオンとラカが『サタンデス』(以後SD)内の実力者の一員である。
数分後、シオンとラカはギルド基地に着き、その中の会議室に入っていった。
そこには、一人の女の人とリーダーらしい男がいた。
ここ、『サタンデス』には現在4人(リーダー含め)しかいない。
もう一つのギルド『エウクレスト』(以後EK)も現在4人という。
シオンとラカは自分の席に座り込んだ。
シオンの隣にいた女はふふっと笑いながらシオンを見ている。
「・・・何がおかしい。」
「いや、別になんでもないよ、シオンお兄ちゃん♪」
「・・・・気持ち悪い。」
シオンはしわをよせ、マフラーで顔をひっそりと隠した。
ラカは横目でシオンを見てからリーダーに言った。
「―そろそろギルド会議を始めましょうか?」
ラカの冷静的な一言で
こうして『サタンデス』のギルド会議が始まった。
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