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元囚人と王女の奇怪な冒険 作者:平牙吉継

序章 リサ王女

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第十二記録

《黒い渦》が発生したのは本だけではなかった。アスベルはテーブルの上にメモ帳が置いてあったので見ようとしたら、ページ全部に《黒い渦》が出てた。

「また見れねぇのかよ…」
「兄さん?どうしたの?」
「いや、このメモ帳の文字が見えなくてな。ちょっと読んでくれるか?」
「いいけど…兄さん、その歳でもう目が見えないの?」
「それはないから安心しろ。」

マユにはこの《黒い渦》は確認が出来てないようだ。さり気なく悪口を言われたがスルーした。
夕方。マユが朝方に遊びに来たユメって子を村に預ける為に山を降りて行った。

夜、自分の部屋にもあの《黒い渦》が発生したのは本だけではなかった。アスベルはテーブルの上にメモ帳が置いてあったので見ようとしたら、ページ全部に《黒い渦》が出てた。

「…俺、こんなの読んでたのかよ…。…騎士…ね。…」

確認したかったのだが、本のページには全部に《黒い渦》が出ていた。しばらくその《黒い渦》を観察して見ることにしてみた。見てると気分が悪くなるとかはない物らしい。同じ本だと飽きるので何冊か棚から下ろし、全部見て行った。

「…。」

…淡々とページをめくり、《黒い渦》の観察をしたが。

「何もわからん。」

外を見渡すと既に真っ暗だった。アスベル兄妹が住んでる家の前には灯りを照らす魔術式とかも組み込まれておらず。夜の闇が俺達の家を包み、人が近寄って来てもわからないほどの暗さだった。

「…今日は目が疲れたし。もう寝るか…。」

アスベルはふぁぁ…とあくびを出しながらベットに入った。

________________________


2日目の朝。アスベルは目を覚ました。

「…あれっ、俺ってこんな服だったけ…?」

自分の服装を確認しょうと体全体が映る鏡の前に行ったが。ここにも《黒い渦》が発生してた。

「なっ…黒い渦が何で____」

暫くすると、鏡から黒い靄が現れた。その姿は邪気に包まれてるのか、魔術で姿を隠してるのかもわからない姿をしており、そのせいか、喋ってるのだろうが、声がこっちに届かなかった。が、此方の存在に気がついたのか。バンッ!バンバンバンッ!!と大きな音を出し始めた。それを至近距離で聞いたアスベルは耳を塞ぎ、少し後ろに下がった。

「う…うるせぇ…!!やめろ!…は…!?」

《黒い渦》が文字を形成し始めた。動き始めた要因は多分先程の音だろう。アスベルはその言葉を【観察】()てしまった。その言葉は《黒い渦》使ったからなのか。観てしまった恐怖に遭われた。理由は鏡の中央にあった。



【お前は誰だ?】

【何故、俺の夢に入った?】

【俺の夢に何を残して来やがった】

【ここは。】

【お前の夢じゃない。〈俺〉の(ゆめ)だ。】


「何を言ってるんだ…!?この鏡は…夢?誰のだよ…!?俺は気がついたら居ただけだぞ!?」

【…出て行け】

「はっ…?」

【出て行け。出て行け出て出て行け出て行け出て行け出て行け出て行けでていけでていけでていけ…

出て行けって文字が鏡を埋め尽くし。段々、この文字から視線を感じ始めた。目を開き、前を向くと…


【ヒどイよ。オ兄チャン。ワダジを…タスケテぐれないなんで…】

この言葉には恨みや怨念が宿った声だった。しかもこの言葉だけ。【声が聞こえ】た。その声は間違いなく人間が発する声帯で話す言葉だった。

【ズットイッショダッタヨネ?…----オニィチャン?】


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