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スタイリッシュ武器屋 作者:弘松 涼
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130 王の懺悔1

 どうしてここにビッチがいるのだ?
 奴はアホだが、危険生物であることは間違いない。

 その事実を、ヴェルザークはアイゼンハード王アレックス21世に伝える必要があると思っていた。
 見た目は、可愛らしい女の子なのだ。
 されど破壊の神でもある。
 さらに彼女には戦乱の孤児&恐怖で言葉を忘れたというオプションまでついている。いわゆるかわいそうな子。だからチヤホヤされている。泣いているだけで餌をくれるから、アイテムボックスの中に格納されているより楽なのだろう。こうやってここで長居している理由はそんなところか。
 実際は可哀そうな子ではまったくなく、わーい、わーいとアホのようにはしゃいでいるところをたまたま餌食になっただけなのだが……


 ――はて、どうしたら良いものだろうか。


 悩んでいても始まらない。
 彼女の危険性を的確に伝えるには、ハッキリと破壊神であるということを言うべきだろう。だからヴェルザークは、このことを公言することにした。

「話を折ってすまないが、君たちは知っておるか、破壊神というとんでもない奴を」


「あーん、あーん(やばやば)」


 アイゼンハードの王は、首を縦に振った。

「知っておる。破壊神ビッチというのであろう」

「あーん、あーん(やばやば)」


「実はだな、この子が……」


「あーん、あーん(やばやば)」


 だが、アイゼンハードの王は暗い顔になった。
 そして暴露しようとしているヴェルザークの言葉を遮るかのように、おもむろに口を開くとゆっくりと話だした。


「破壊神ビッチを殺したのは私です……」


 ――えーと……
 生きているけど???
 なんか目の前でピンピンしているけど???

 ヴェルザークは言葉に詰まったが、とりあえず聞くことにした。



 王はゆっくりと続ける。



「かつて私は貧しい平民でした。
 私には姉がいました。
 姉さんは幼い私を連れて、動物園に連れて行ってくれました。
 その時です。
 私がビッチと初めて出会ったのは……」



 ――ビッチは動物園にも立ち寄ったのか!?



「ビッチという名の破壊神は、檻の中であーん、あーんと泣いておりました。
 檻には、このように書かれてありました。
 帝都歴xxx年 破壊神の捕獲に成功
 危険なので知性を封じ込めた。
 しばらく見せしめのため、この檻で飼うことした――そう書かれてありました」


  ビッチはいったい何度、知性を封じ込められたのだ!?
  いや、元々奴に知性なんてあったのだろうか。
  ヴェルザークは色々思いこそしたが、とりあえず話に耳を傾けている。

 

「とにかくまだ幼い私には、檻の中であーん、あーんと泣くビッチが不憫に思えて仕方ありませんでした……」
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