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スタイリッシュ武器屋 作者:弘松 涼
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104 鬼神とひのきの棒

 ここからは暗黒鬼神ヴェルザーク視点になります。
 いったい私は何をしているのだろうか。
 鬼神繁栄を願いながら、3年C組の未来を憂いている。

 翌朝、ジャージに着替えると、約束した通りアキの自宅へ向かい、一緒にランニングをした。
 その後、学園へ行き普段通りの講義をした。
 ナツミがちゃんと着たことに安堵を覚えたが、ナツミの頬に青いアザがあった。


 昨日まではなかったのに。

 それをヒロシは気にしている。
 苛められっ子のナツミに優しくすると、このクラスの風習から考えるときっと疎まれるだろう。それでもヒロシは勇気を出して「なっちゃん、どうしたの? その頬」と訪ねている。


 ナツミは「別に」と小さく答えるだけ。
 ヒロシは黙り込む。


 だけど昨日とは違う。殺伐した雰囲気が緩和されている。
 明らかに一歩前進しているように思える。


 まだまだ長い道のりではあるが、少しだけ変わろうとしている。
 彼らの為に全エネルギーが使えたら、どれだけ嬉しいだろう。


 だけど私は鬼神界のおさ
 彼らと敵対する位置にいる。

 
 私は人間を不幸のどん底に陥れる為に戦っているし、腹心のハディスを始めすべての部下それを望んでいる。


 なのに……
 ……本当にどうしたらいいのだろうか……



 放課後、一日以上何も食べていない空腹すら忘れ、ふらふらとストリートを歩いていた。



 そう言えば盟友から聞いたことがある。
 心の盟友――
 彼は我が魔神界と、時に手を組み、時に競い合う、そういった間柄だ。

 通称、魔王と呼ばれている。
 私と互角に渡り合える数少ない真のライバルの一人だ。
 その彼が言っていた。

 アイゼンハード――武器屋ストリートの一角に、なんとも不思議な武器屋があるらしい。
 人間でありながら数千手以上も先を読むずば抜けた頭脳を持ち、ありとあらゆるすべての悩みを解決することのできるスタイリッシュな男だそうな。


 奴の名は、確か、伊藤。
 あの魔王ですら一目置いている存在だ。


 伊藤は、私の悩みを解決できるだろうか。
 それに私は人間に牙をむく鬼神だ。
 伊藤からすれば、怨敵。
 伊藤が私を助けるメリットは皆無。

 それでも行き先を見失っていた私は、知らず知らずのうちに、伊藤のいる武器屋ストリートの方へ足を向けていた。
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