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掌編小説集8 (351話~400話)

幸せの形

作者: 蹴沢缶九郎

自分には大切な人達がいる。


「お前の生きたい様に生きなさい。ただし、人様に迷惑だけはかけるなよ」 「疲れたらいつでも帰ってきなさいね、ここがあなたの育った家なのだから…」


自分に無償の愛情を注ぎ育ててくれた両親がいる。


「あなたの事が好き。ずっと一緒にいようね」


自分を愛してくれる彼女がいる。


「お前は馬鹿な奴だけど、そんな馬鹿な所が俺は好きだぜ」


気兼(きが)ねなく何でも話せる、心の許せる親友がいる。


自分には大切な人達がいる。


問題は、それが夢の中という事…。

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