更新が遅れて申し訳ありません。“まだ”夏休みじゃ無い故色々と試練が私を襲ってる状態で、話を作る時間すらありません。暫くはかなり更新が滞ると思います(次回は一週間位間隔が空いてしまうかと)。こればっかりは作者も無念としか言えませんので、何卒ご理解ください。
また、前回咲夜さんの“時を操る程度の能力”を一時停止と表現しましたが訂正します。咲夜さんの能力は“一時停止”も“スロー再生”も“早送り”も可能です。いや、一時停止は知識が怪しい故断言できませんが、後者は可能です。間違った情報を流してしまい申し訳ありませんm(__)m
更に今回の話ですが、時時系列に問題があると思われますが、二次創作故の設定と理解していただくと幸いです。
長い長い前書きになりましたが最後に一言言わせてください。
ほんと、誰か夏休みを僕にください。
身近な者の別れと言うのは流石に堪えた。永い時を生きてると言っても相変わらずそのへたれっぷりは健在だ。だが時代は停まる事なく、貴族がその権力を振るいに振るう平安へと突入する。
妹紅と別れた後はそのまま自分の住まいには一度しか帰らず、地方を点々とする時期が続いた。確かに圧政を強いられた村というものも存在はしたが、それ以上に都の存在を知らないという村も多かった。
そりゃそうだ。日本狭しと言えど時代はまだ平安。正確な地理さえ把握出来ていないのだ。全ての村を認識出来た方が逆に凄い。多分紫でさえも知らんだろうな。月人は言うに及ばず。
ここ最近は野良陰陽師兼妖怪退治屋として全国を行脚している。北は北海道から南は沖縄まで、自由気ままに津々浦々。……いや、この二つは平安時代現在で日本と呼ぶかどうかは疑問に感じたけどさ。
とにかく強い悪霊&妖怪がいると聞いたら即成敗。散々痛め付けた後「白い髪した美しくて美しくて美しくて(ryな娘に手ぇ出したら殺す」と脅しを入れ、屈服したと思ったら釈放。反論した奴は『ピー』だ。お陰でその辺の妖怪や悪霊からは『妖怪より恐ろしい人間』といらぬ二つ名まで付けられてしまった。
ただ俺が退治する妖怪や悪霊というのは、聞いても聞かないどうしようもないやつだけで、ひん曲がった根性がボコされた事によりある程度治った奴に関してはそれ以上手は出さないでいた。そんな事もあってか、仲の良い妖怪や悪霊も割と多かったりする。
「でさ、あんちゃん。その幽霊ときたら俺ん事を『寄るな、未練臭が伝染る!』なんて言うんだぜ。手前だって未練残したから幽霊やってんじゃねーかよなってんだ」
「騒がしいと本当に成仏させっぞ。……ほら、あの村だろ」
「おお、あれだあれだ。これで奴に借りが返せる。あんがとな、強いあんちゃん」
最近ではこうした慈善事業もしてたりする。俺を憑り殺そうなんて輩もいたが、まあ札ぶん投げて二度と逆らわないように拷問(耳元でお経を囁いたり)したのもいい思い出。今ではそんな輩は一人もいない(悪霊ネットワークというのは情報の出回りが非常に速い)
また一人悪霊を届け終えた俺だであったが、たまに日本国外にも目を向けてみたりもする。昔は「外国の地を踏む事なく日本で働きたい」なんて現代若者を象徴するような思考を持っていたが、今となってはね。
かと言っていざ、日本を離れようと考えて行動に出ようとすると、何故だかテンションが下がる。いや、理由は分かり切っているんだ。ここを離れるには思い出を作り過ぎてしまったのだ。日本の周りが海に囲まれていない陸続きの地理だったら、迷わずおれは大陸の果てまで旅をしていたんだけどね。
ま、世界中を旅してあらゆる神々にケンカを売るってのも考えようによっては面白かったかな? ……流石に返り討ちに合いそうな気もするけど。
「で、スキマに隠れるおっかない妖怪さん。今日は俺に何の用ですかね?」
「あら、気付いていたの。数百年振りかしらね、あなたと喋るのは」
例の如く『ニョ!』って感じで一裂のスキマから現れたのはご存知八雲紫。こうして会うのは……うん、考えるのは止しておこうと思う。
別段大した理由もなく、ただ単にふと思い出したから様子を見に来ただけらしい。相変わらず楽園作りは順調らしく、最近では順調過ぎて手が回らなく、猫の手でも借りたいんだとか。
これ、遠回しに俺に手伝えって言ってるんじゃね? あっちは割と見せないニコニコした表情。こっちはあいつにはよく見せている、冷や汗をたらたら流した焦った表情。考えろ、考えろ乱治。お前はあいつの何十倍は生きているんだ。今まで生きて来た人生の中に必ず答は隠されてる筈だ。
紫→忙しい→“猫”の手も借りたい→猫=燈(≒燐)→ちぇえええええん!←藍
「ちぇええええええん!」
「ど、どうしたの急に」
「いやいや居るんだよ。今のお前にピッタリの相棒が。そいつは俺なんかとは比べ物にならないくらいに頭が切れて、俺みたいな放浪癖も無い」
「……分かってるじゃないの」
『にまぁ〜』と口許を隠さずに見せてくれた紫は、俺の肩を叩きながら「誰なの?」と尋ねてくる。「九尾」と言ったら泣いて喜んでくれた。
余程忙しいのだろうな。愚痴にも似た話を聞いてるとその多忙がガンガン伝わってくる。特に妖怪の山関連は本当に頭が痛くなるのだとか。逆に人里に関しては非常に楽になったとか。巫女だけでなく魅魔と言う強力な悪霊が里にいるだけで、妖怪達を牽制してくれるらしい。
「でも誰が彼女を説得してくれたのかしらね?」と真顔で尋ねてきた所を見ると、紫にも真実が伝わってない事が確認出来て安心した。「あなたじゃないの?」なんて言われもしたが、冗談半分で聞いてきた紫を捲くのはそれほど難しい事ではなかった。
「どう、少し里の様子でも見に行く? 送るくらい造作もないわ」
「ん、じゃあ久々に神社でも覗いて見るかな」
∇
神社手前の山道にスキマを繋いでもらい、『ニョ!』っとした感じで半身を出す。なんつーか、すごく不思議な感覚。
一通りお礼を述べてから身体を完全に露出し地上へ。扇子で口許を隠さずにニコニコとした笑顔で紫はスキマを閉じた。ごめん九尾。君を多忙に陥れた真犯人は僕です。でも、ぶっちゃけ他人事感覚っす。
まあいいや。神社に行くのも久しぶりだし。魅魔は元気にしてるかな? なんて思いを胸に山道を登る登る。紫め、随分と遠くに降ろしやがったな。全然手前じゃねーじゃん。
「いや、そうでもないか」
神社の鳥居も見えてきたし、人を模した姿が四つ程。しかもその一つ一つが強烈な妖力やら霊力を有している。……何この量。妖怪の山にケンカをふっ掛けるつもりなのか? 鳥居に近付くに連れて圧迫感を感じるんだけど。
永年の勘が告げている。このまま神社に行ったら厄介事に巻き込まれると。確かに俺は強力な妖怪に出会った時、高確率で戦闘に巻き込まれている。しかも強ければ強い程、その確率はなお高くなっているという鬼畜っぷり。なんだかんだで攻撃を仕掛けなかったのは紫だけだ。
……駄目元で戻ろう。ややこしくなるのはごめんだし。僅かな希望に賭けて来た道を戻ろうとしたわけだが「お、乱治じゃないか!」と空気の読めない悪霊が遠くから叫んできやがった。
もう無理ぽ。行くしかないのね。厄介事にならないよう、念のため特製のお札を三枚程使って厄祓いを行っておこう。
「あら魅魔。あなたに巫女以外の人間の知り合いがいたのね。はい、お茶お願い」
「まあな。だがコイツは並の人間じゃないよ。あ、私にも」
「そうなんですか……特に霊力や妖力の類は感じられませんが。すみません、何かおつまみを」
「うぅ、私は巫女な「なんか言った?「いえ、何でも無いです!」
世にも奇妙な光景。人外の者にパシられてる巫女さん。ただ巫女さんをパシってる存在というのがマジパネェ奴ら。
知っての通り魅魔はもちろんのこと、後の二者。一人は“風見幽香”。癖のあるショートの緑髪に真紅の瞳。白のカッターシャツに、チェックが入った赤いロングスカートを着用。その上から同柄のベストを羽織ったあのお方。さっき巫女さんに睨みを利かせたのももちろんこの方ね。
もう一人は知らない。ただ有している力は二人に劣らない。多分魔力かな? 赤いローブに同色の肩掛け。何となく後に出てくるアリスの肩掛けに似ているような気がする。性格は見た所はおっとりしてそう。
まあ何より目を引くのはその銀髪のロングヘアーにぴょこんと跳ねたアホ毛。先程から上下にぴょこぴょこ動いているのがめっさ気になるんだけど……聞ける訳ないわ。だってゆうかりんが刺すように睨んでくるんだもん。
というか何なのコイツら? 魅魔にしろゆうかりんにしろアホ毛にしろ何で三人でツルんでいるんだ? 三人組はプリズムリバー三姉妹だけで十分なんですけど。
「ああ! 参拝客の方ですね。すみません、今取り込んでいますんで、そちらのお美しい御仁方とお茶でも楽しみながらお待ちください」
と言って本殿の奥に行ってしまった巫女さん。ぽつんその場に残された俺と、そんな俺を縁側からじーっと見つめる三者(内一人からは殺気が含まれた眼差し)……この罰ゲームをどうしろと?
「どちらのネタを使用するかな」→今後の展開に関する作者のぼやき
+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。