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いろいろと至らない点とかありますが、何卒ご勘弁を
????編
出会いは唐突に
「あんた、何で裸なの?」



 どうしてこうなった……裸になって湖でバタフライ。上がってから目の前に現れたのは小さな氷の妖精。俺はコイツのことを知っている。……いや、今は正直どうでもいいや。



「ねぇ、何で裸なのさ。人間ってのは布巻いてるってあたいは聞いたんだけど」

「お願い、これ以上僕を責めないで」



 穴があったら入りたい。いや、あったか。じゃなくて無性に恥ずかしい。つーか何この子。何でこうも僕ちんの事をガン見出来るわけ? 一応俺もあれ生えてるオスだぞ。サイズは……そこそこだけど。
 チルノ。霧の湖近くに出没すると言われる氷精(幼女)。冷気を操る程度の能力を持ってるだとか。加えて俺は自分がどの世界に迷い込んだのか分かった。



「東方ですね、分かります」

「ねぇ、何でさ?」



 現世バイバイ。ようこそ幻想郷。目の前のチルノが如実にこれが現実だということを物語っている。……鬱だ。
 とりあえずいつまでも恥をさらけ出すわけにもいかないから服を着る事にする。心なしか冷えてきた気がするからなるべく速く。



「いや、本当に寒い」



 あるぇ~、俺って腕こんな太かったっけ? ゴリラもびっくりのこの太さかつこの硬さ。
 はい、凍り付けにされてる途中です。犯人はチルノ。年齢不詳。いやね、俺も声出してせめて助けとか呼びたいわけなんだけど、デフォ通りに凍っちゃったわけで上手く声が出せません。更に頭がボーッと……してきて……


(もう、ゴールしても……いやいや、いくない!いくない!)



 〇〇程度の能力ううぅぅぅ!俺の中に眠る何かああぁぁぁ!
頼むから今こそ封印を解き放ってくれぇぇ!
 諦めない。絶対死ねない。死んでたまるか。まだまだ俺は……



(いぎだああぁぁぁい! あぁ、全裸でアホ顔したまんまで死ぬとかどんな羞恥プレイだよ)



 どんな事を考えたって限界はやって来るもの。とり、あえず……マジ、意識、が……
















あらゆるものをふっ飛ばす程度の能力














(氷ぃぃぃいいいい!!)



 バリィィン!と氷が砕け散る音と共に俺生還。生きてるって素晴らしい。ただ俺の意識は間もなく途切れた。






















「氷!」

「あ、起きた」



 ふと目が覚めた先にあったのはチルノの顔。それはもう無邪気そうな顔であります。ただ、ちょーっとお痛が過ぎたな。
 裸で立ち上がった俺はチルノの後ろに回り込み、ぐりぐり攻撃。けっして欲情したわけではない。



「痛い痛い! やめないとまた氷に……ギブギブギブ!」

「ふ、無様なものよ」



 「裸でバックとったあんたの方が」何て事を更に宣いやがるから、もう一度同じ事をやったら今度は大人しくなった。
 どうやらこのチルノは俺が思っている以上に物分かりがいい。きちんと謝るとは思わなんだ。
 いい加減全裸も飽きたしとりあえず服だ。服を着てから能力について考えて見る事に……いや。



「ふーん、変わった布ね」

「まあな。それよりもチルノ。この辺に人里と神社はあるか」



 先ず人里だ。絶対にこの辺にある。チルノがそれを仄めかすような事を言っていたのだから。加えて能力についてもっと詳しく知りたい。要は困った時の巫女れーむってわけだ。
 だがチルノから返ってきた返答は、俺の想像の遥か斜め上をぶっち切るもの。



「あたい名前言ってないんだけど」



 なん……だと?さっきから感じるんだがこのチルノそれほど馬鹿じゃない。全裸の不審者に自ら近付いて来たということを除いて。 一応「いや、名乗ったよね?」何てごまかそうとしたが、チルノの不信感を除くには至っていない。いや、ホントこれチルノか?



「まあいいわ。あたいも気になる事あるしね。『ギブアンドテイク』ってやつね」



 どー見てもチルノじゃありません、本当にありがとうございました。いや、チルノだよ。チルノなんだけどさ、目を疑うとかのレベルじゃないぜ。
 とまあいつまでも驚いててもしょうがない。名前に関してはスルーしてくれるらしいから、出来る限り俺はあいつに従おう。



「把握。んじゃまあレディーファーストでチルノから」

「“じんじゃ”って何?」


























 よかった、いつものチルノだ。俺は安堵の目を向ける。あ、睨みかえされちゃった。



「神の住まいとでも言っておこうか?」

「神の住まい? そんなもの見た事ないんだけど」

「……マジで(ギブアンドテイクは分かるのに?)」



 そういった概念が無いときましたか。う~ん、どうやら時代は随分前の前の前の東方(つか日本)の世界っぽい。ただこの湖があるってことは、将来この辺は幻想郷となるのだろう。いつかは知らんが。
 何だかんだ思いつつもチルノに神社の在り方というのを一応教え、納得してもらう。説明の途中「ふむ、そういう仕組みか」何て呟き声が聞こえたが、幻聴であることを強く願う。



「今度は俺な。人里ってどこ?」

「ここから西に向かって一日歩けば着く。何ならあたいが先導しようか?」



 願ったり叶ったり。だがその選択肢は今の俺には無い。そもそも人がいるって分かった時点で俺は安心した。
 しかし神社が人里には無い。これは問題がある。何故なら人里の安全が保障されていないから。妖精がいるなら妖怪だっていても何ら不思議は無い。守りの無い人里なんて恰好の餌場だ。命がいくつあっても足りない。
 幸いにも俺の前には話の分かる氷妖精チルノがいる。コイツならなんとなく、ここいらで生きてく術を知っている気がする。たがら俺は頼んでみようと思う。



「いやいい。それよかお前と一緒に行動したいんだけど」

「あたいと? まあいいや。あたいは最強だし」

「違うぜチルノ。『最強』じゃなくて『サイキョー!』だ。こっちの方が何だか熱いだろ」



 自分でもわけが分からない事を宣いながら、俺達は森の中に溶け込んでいった。


























 妖怪がいっぱい。本当にあり(ry
 俺の予想通りこの辺には妖怪がうじゃうじゃいるらしい。昨日の夜俺が襲われなかったのはあの穴周辺に妖怪達が何か違和感を感じたからだとか。
 そこで昼時に調査に乗り出したのがチルノ。周りの妖怪も調査に乗り出そうとしたらしいがそこはチルノ。能力持ちは現時点でかなり珍しいため、チルノがみんなを黙らせたらしい(冷凍的に考えて) そして今に至る。



「基本妖怪は食えそうだったら何でも食べる。共食いは勿論人間だって例外ではない」



 チルノのパーフェクト算数教室改め、チルノのパーフェクト妖怪教室絶賛開校中。生徒は俺だけだけど。
 何でも妖怪というのは雑食らしい。食えそうだったら食うとかアバウト過ぎるだろう。ただそういった概念を除くと妖怪というのは非常に個性的らしく、中には食わず嫌いなどの妖怪もいるらしい。
 取り分けチルノみたいに意思疎通を図るやつもいれば、問答無用で食にありつこうとする奴だっているにはいる。ただ後者はあまりいないらしく、前者の方が圧倒的に多いらしい。でなきゃすぐに危険分子と目を付けられすぐに捕食の対象になるらしい。微妙に人間臭さも見せている。
 また、チルノは前者の中でもかなり理知的だと自負している。穴の側にいた俺を「今直ぐ食べよう」と言った妖怪を宥めたのもチルノだとか。ありがとうチルノ。もう⑨なんて言わせない。手の速さは相変わらずだけど。



「オーケーチルノ。つまり君がこの森で生きる術を教えてくれると?」

「話が大分飛んでるけど面倒は見るわ。あんたなんか能力持ってるぽいし。ただし」



 先に述べたように今現在、能力を持った存在というのは圧倒的に少ない。だからチルノは能力を持った俺の面倒を見る代わりに、俺にこちら側の味方になれと言ったのだ。



「いいぜチルノ。但し俺の能力の良し悪しについては保証しないぜ?」

「構わないわ。それ抜きにしたってあんた面白そうだから」



 交渉成立。生物の種族を越えた対談で奇妙な関係が築かれた。


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