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Half-Devil-Sisters〜半魔な妹〜
作:光瑠



第5話 〜加〜


初授業、と言う事もあるから、緊張しているんじゃないかな?と、思って横を見てみると、これがまたすごい集中してるんだよね。
まぁ、元々日本語を一日で覚えるほどだし、学力には問題無い・・・と、思っていたら、どうも理数系が苦手らしい。
授業中、シフォンちゃんが、
「・・・リョウ、これは何の呪文なの?」
とか真顔で聞いてきた時には笑いをこらえるのに精一杯だったね。うん。

「・・・やっと、終わった・・・」

シフォンちゃんの声で我にかえる。
あぁ、やっと終わったのか・・・
四限目の理科が終わって、やっと昼休み。
シフォンちゃんの顔に生気がない。
やっぱり疲れたんだろうなぁ・・・
ご飯、一緒に食べようか、って声をかけようとすると、すでにシフォンちゃんはクラスのみんなに質問責めされていた。
・・・おい、ユウ。
お前は混じるんじゃない。


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「・・・リョウ・・・学校って、つかれるね・・・」

「いや、まぁ、今日だけだよ。きっと。うん」

囲まれて質問責めされていたシフォンちゃんは、なんか、目が虚ろな感じになってる。
みんなはほどほどにして切り上げたつもりらしいが、シフォンちゃんの精神的ダメージは計りしれない。
いま、やっとお昼ご飯を食べている所。
お弁当の中身は、昨日の残り物のハンバーグ、魚の切身、玉子焼き、サラダが少々。
昨日の内に作っておいたものだ。
両親が家にいないと、こういう事も自分でやらなきゃならないんだよね。
購買はあるけど、やっぱり高いし。

「・・・ハンバーグ、おいしい」

「そう?昨日の残り物なんだけど・・・」

「・・・大丈夫。おいしいよ」

うっ!
え、笑顔が眩しいっ!
きらきらしてるよっ!
まだ日本語に慣れてないからか、喋るまでにタイムラグがあるけど、その内慣れてくるだろう。
もしかしたら口癖なのか?
ん?予鈴か・・・
質問責めのせいで、ゆっくり食べれなかったなぁ・・・

・・・って、シフォンちゃんもう食べ終わってるし!
僕も早く食べなきゃなぁ・・・


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その後の授業は国語と英語だった。
シフォンちゃんは、やっぱり文系らしく、ほとんどマスターしていた。
国語には若干戸惑っていた様だけど。

「シフォンちゃん。」

「・・・リョウ?どうしたの?」

ほら。見てよこの上達ぶり。
え?あんま変わってない?いや、これが結構ちがうんだって。たどたどしくなくなってて。
すごいね。
なんかコツがあったりするのかもしれないな。
僕に教えてくれないかな?

「今日、帰りにスーパーに寄ってくけど、一緒に来る?」

今朝冷蔵庫見たら中身がほとんど無かったからね。
買い物行かないと、明日の朝食に困る。

「・・・うん!私も行く」

「じゃ、行こっか?」

また質問責めに合わない内に行かないと。

「・・・うん!」


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「学校、慣れた?」

今は、学校を出て、スーパーに向かってる所。

「・・・ううん、まだ、ちょっと・・・」

「やっぱり、あの質問責めがつらかったかな?」

「・・・私、そんなにいっぺんに話聞けないよ・・・」

「ははっ、まぁ、クラスのみんなには控えるようには言ったから、明日からはそんなには来ないと思うよ」

「・・・うん。ありがとう」

「いえいえ。どういたしまして。」

親父が厄介って言ってたけど・・・
結構いい娘じゃないか。

「・・・今日のご飯はなに?」

「うーん・・・、昨日はハンバーグだったし、今日は魚にしようかな?・・・そう言えばシフォンちゃんて、嫌いな食べ物は無いの?」

「・・・うーん、あ、ある。私は、あの液体状の海苔が駄目なの」

「・・・液体状の海苔?海苔の佃煮みたいなやつかな?」

「・・・キョウジのとこで食べさせてもらったんだけど・・・、ちょっと」

あぁ、あの人、海苔の佃煮大好きだし。
僕も子供の頃食べさせられて、戻しかけたんだよ。
今はかろうじて食べれる様になったけど、好きにはなれないな。
あれだけは。

「あれは、僕も好きじゃないから大丈夫だよ。他にはなにかある?」

「・・・あとは、なんか、あのねばねばした豆が駄目なの。なっとう、だっけ?」

「あぁ、外国人さんは駄目な人多いよね。匂いがどうとか。」

「・・・それと、とろろって言うのも駄目なの。なんか、食べにくくて・・・」

ふむ。僕がそこそこ好きな納豆が封じられたか・・・
まぁ、とろろは僕もあんまり食べないし。
作ると手が痒くなるから。なんかのど越し悪いし。

「だいたい、それくらいしかないかな?」

「・・・うん」

ふむ。じゃ、気を付けないと。

今日は・・・お?
川魚が安いじゃないか。
うん。今日は焼き魚にでもしよう。
川魚は海の魚より好きなんだよね。

「あ、シフォンちゃん。ちょっとあそこのレタス持ってきてくれない?」

「・・・ん」

小走りで走っていくシフォンちゃん。
・・・とても同い年には見えないなぁ・・・
忘れてたけど、半魔だったよね。
普通の女の子にしか見えないけど。

「・・・リョウ?持ってきたよ?」

「あ、ありがとう」

「・・・どうかした?」

「ん?いや、どうもしないよ。ちょっと考え事」

「・・・なら、いいけど」

さて。後は卵とかかな。


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「・・・リョウ?持つよ?」

「い、いや、大丈夫だよ。これくらい」

さすがに一週間分、しかも二人分を持つのはつらい。
僕が標準的な体躯だからと言って、力まで標準的とは限らないのだ。
むしろ標準以下?

だって、運動しないし。
いくら重いといって、シフォンちゃんに持たせるわけにはいかない。
半魔に覚醒した時が力持ちだったとしても、シフォンちゃんに持たせるのは、僕のプライドが許さないのだ。

「あ、シフォンちゃん、鍵開けてくれない?」

よく頑張った。僕。
やっとの思いで家の前まで来た。
明日は確実に筋肉痛だろうなぁ・・・
しかし、両手に荷物を持っていては鍵を開けられない。
ここはさすがにシフォンちゃんに頼むしか無い。

「・・・リョウ?回らないよ?」

「え?今朝鍵かけて学校行ったのに・・・?」

おかしいな?
・・・もしかして、泥棒でも入ったのか?

・・・って、リビングの電気がついてる。
親父でも帰ってきたのかな?

「シフォンちゃん。ちょっと半魔になってて」

「・・・え?あ、うん」

不審者でも、親父でもとりあえず動きを止めなきゃならんのだよ。
ドアを開け、とりあえず玄関に荷物を置いておく。
卵入ってるから割れないようにっと。

荷物を置いて、小走りでリビングに入る。

「誰だっ!?」

リビングの中に向かって怒鳴る。

リビングの窓側にあるソファーから腰を浮かせ、こちらを呆然と見ているのは、
・・・なんと言うか、全くもって知らない人だった。
・・・しかも、また女の子。

「えーと、・・・きみは?」

「ふぇっ!?ボ、ボクですかっ!?」

いや、君以外いないから。

「あ、すみませんっ!あっ、あのっ、ボク、鈴〈リン〉と申しますっ!日下部・鈴・暁雨〈クサカベ・リン・シャオユウ〉と申しますっ!」

「・・・」

・・・あれ?おかしいな?
僕の耳には、日下部という言葉が聞こえてきたんだけど・・・

目の前にいるのは、シフォンちゃんとは違った可愛さ。
シフォンちゃんを「おしとかや」とすると、この娘は「元気っ娘」かな?
シフォンちゃんと同じくらいの小柄な体躯、セミロングの透き通った茶髪に、シフォンちゃんと同じ、紅い双眸・・・?

紅い、瞳・・・?

も、もしか・・・して・・・?

「あ、あのさ、もしかして、君も、は、半、魔・・・?」

「あれ?知ってるんですか?そうですよっ!ボク半魔ですっ!、キョウジさんに拾われて、ここに来れば「ゆうじゅうふだん」のお兄さんが住ませてくれるって聞いて!・・・「ゆうじゅうふだん」って何ですか?」

ま、また・・・親父、か・・・?
ぼ、僕の・・・静かな暮らしが・・・
あ・・・アイツは・・・


「あんっのぉぉぉっ!クソ親父がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」





親父に向かって早速電話。
あのクソ親父!
いったい今はどこにいるんだ!?


また増えました。ええ。
どうしてもボクッ娘を出したかったんです。
と言う訳で、タイトルも変えます。
ちょっとだけ。

ではでは。妹はもう増えない・・・筈。

hikaruでしたー






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