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Half-Devil-Sisters〜半魔な妹〜
作:光瑠



第14話 〜計画〜


「んじゃ、テスト返すよー!
 これの出来次第であんたたちの運命が決まるんだからね!
 覚悟しなさい!」

 さっちー……ずいぶん楽しそうだな……。
 あれか。さっちーはドSなのか?
 ……いや、聞くまでも無かったな。
 うん。間違いなくドSだ。

 それはともかく、今日は夏休みの前日、つまり終業式なのだ。
 テストが通知表と一緒に返ってくる。
 まぁ、心配無いとは思うけど。

 「やヴぁいですよっ
 どうしたらいいですかっ!?
 一人で監獄に逝くのは嫌ですっ」

 「字がちがくないか!?」

 「旅は道連れですっ
 地獄の佐太も閻魔を殺せば方がつきますぅ……」

 「殺すなっ!
 閻魔が死んだら死人の皆さんに迷惑がかかるだろうが!」

 リンは閻魔を殺す気でいるらしい。
 ふぅむ。半魔って、そんなに強い力があるのか?
 いや、たとえあっても、やってもらったら困る。
 なんか困る。
 死人の皆さんが迷っちゃうような気がする。

 「はーい、次リョウくーん」

 「ちょいさっちー、その呼び方やめてって」

 「えー? だって名字で呼んだら誰が誰だか分かんなくなるじゃない?」

 「うむぅ……まぁ、たしかにそうかも……」

 「と、言う訳で、ほらリョウくん、早く取りに来ないと点数読み上げてっちゃうわよ?」

 「うぇっ!? ちょっ、まっ! それはやめてーーーっ!」

 「だったら早く取りに来なさーい?」

 ……さっちー、絶対ドSだ。誰がなんと言おうと。

 「…リョウ、どうだった?」

 「ん? あぁ、赤点はとりあえず無かったよ」

 なんとか難は逃れられた。
 数学は、78点。
 80は越えると思っていたんだけど、簡単なところでミスをしてしまったため、ギリギリ80に届かなかった。
 うん。毛荒れ済み酢……いや、間違えた。ケアレスミスだった。

 次に英語。
 これは意外に43点と言う得点を叩き出した。
 平均点が66点だから、全く問題なしだ。
 選択問題がほとんどあっていて、おまけに適当にやった並び替えやら単語の抜き出しその他が所々あっていてくれた。
 よし。これからは神に感謝の辞を捧げ、日曜の礼拝に顔を出すとしよう。
 僕はクリスチャンじゃないけどね。
 一応仏教徒。

 僕とシフォンは問題ない。
 後は……リンとユウだろう。
 ……いや、むしろリンだけだな。

 「リン? どうだった?」

 「み……見てください……」

 そう言ってリンは今しがたもらったテスト用紙を渡してきた。
 えらく疲弊した顔だけど……?
 リンにもらったテスト用紙に目を通す。

 英語が……34点。
 なんとまぁ。
 ギリギリだな。平均点の半分取ったら追試なんだが、ギリギリ一点届いて追試にはなってない。

 次に数学。これは……40点ジャスト。
 直前にやっていたのが功を奏したということだろうか。

 後の教科もギリギリ追試をまぬがれていた。
 これでリンも追試はない。
 それじゃあ後は……ユウか。
 そのユウと言えば……なんか、なんと言うか、……恵比寿に勝る笑み。
 ……いや、むしろあれはこう、なんかエロい顔だ。
 ニヤニヤっていうレベルじゃない。……ニタニタ?
 いや、……あー、もういいや。
 一応だけど点数を聞いておこう。

 「ユウ?」

 「おっ! リョウ! いいとこに来たな!」

 「なんだ?
 ……と言いたいところだけど、もう分かったからいいや。じゃな」

 「おぃぃっ! ちょっとくらい話聞いても良くない!?」

 「あーはいはい。
 なんだよコンチクショウ」

 「そんなに嫌そうな顔すんな!
 ってか隠す気さらさら無いなオマエ!」

 「そうですが?」

 「即答かよ!
 しかもなにその「だから何?」と言わんばかりの顔は!?
 お母さんはそんな子に育てた覚えはありません!」

 「いや、育てられた覚えないし?
更に言うとお前なんぞに育てられた人間はきっと人格ねじ曲がってるな。間違いなく。
 大体お前男だろうが」

 「う……いや、まぁそうだけどさ……。
 そこはまぁ、ノリ? みたいな?」

 「あ、サヨはどうだったんだろ。聞いてこよっかな?」

 「シカトしないで!?」



○○○



 「あ、サヨ! どうだった?」

 「む? リョウか。私は問題無いぞ?
 そっちはどうだったのだ?」

 「こっちはなんとかって感じだけど、まぁ問題無いよ」

 「そうか! ならこれから例のプランを……」

 「了解であります!」

 「うむ。カバンを持ってくるからユウを呼んで来てくれ」

 「ういよー」

 サヨが教室に向かうのを視界の隅で見た後、ユウを呼びにいく。

 「ユウ? サヨが待っているから行くぞ?
 あ、リンとシフォンもね」

 「お? 例のプランの打ち合わせか?」

 「そういう事だ」

 「よっしゃ! いくぜーっ!」

 「どこにだよ……?」

 アホか。アホなのかあいつは?
 あぁ、もうそのまま逝ってしまえばいいのにさ。

 「リンとシフォンも行くよ?」

 「へ? どこにですか?」

 「…帰らないの?」

 「うん。ちょっとね」

 そう言えばリンとシフォンにはまだ説明していなかったな。
 とは言え、行けば分かる。なんたって打ち合わせだし?

 「おぃぃっ! サヨもう来てんぞ?
 早く来いよ!」

 「ん? あぁ、少し待っててくれよ。
 すぐ行くからさ」

 「…カバン、持ってきた」

 「さ、行きましょうっ!」

 「あ、あぁ。」

 シフォンにカバンを持たされ、二人に引っ張られていく。
 まったく強引だ……と思いながらも、まんざらじゃないんだけどね。むしろ幸せ?

 二人に引っ張られ、ユウとサヨに冷ややかな視線を送られながらやってきたのは、ユウのバイト先だという喫茶店。
 僕もそこそこ来るので常連客の一人となっている。
 たまに、割引してもらえたりするから結構重宝してるんだよね。
 どうやらユウは割引してもらえないらしいけど。
 まぁ、分からないでもないな。


 「……リョウ」

 「ん? どうしたのさサヨ?」

 「計画を立てる前に聞きたいことがあるんだが……。
 いいか?」

 「別にいいけど?
 あ、でもプライベートな事はダメだよ?
 まぁ、僕の趣味位なら教えてもいいけどね?」

 「誰もそんなことを聞いとらんだろうが……。
 しかも何年の付き合いだと思ってるんだ?趣味位知っている」

 「な!?」

 「な!? じゃないよ……。
 リョウの趣味は手芸とかそういう類のものばっかりだろう?」

 「な!?」

 「いや、だからな……?
 ……まぁ、とにかく私が聞きたいのはその二人が誰なのかと言う事なんだが? 説明してくれないか?」

 「ん? リンとシフォンの事か?
 えー、この二人は僕の妹だよ?」

 「コノヤローっ!
 羨ましいんだよべらぼぅめ!」

 「なんでお前がキレてんだよ!? ってかなにその江戸っ子口調!?」

 「……あのー、いいか?」

 「へ? あ、あぁ。
 ごめんごめん。どうしたんだ?」

 「リョウは両親含めて三人家族ではなかったのか?
 なぜ同じ年齢の妹が二人もいるんだ?」

 「あー、うん。それはね、親父が海外からいきなり送ってきたんだよ。
 で、電話で問いただしたら「養子にしたからお前の妹な」とかほざきやがったんだよ。
 自由奔放と言うかなんと言うか……」

 「ふむ……大体は分かったよ。
 しかしいきなり二人も増えて生活は大変じゃないのか?」

 「大変って言えば大変なんだけど、なんか充実感があるって言うのかな?
 なかなか楽しいよ」

 「そうか……ふむ。もしなにか大変になったらすぐに私に言ってくれ。
 私の家の執事たちを寄越す」

 「あー、うん。ありがとう。
 でも……まぁいいか」

 「? どうした?」

 「いや、なんでもないよ」

 サヨの家の執事は、皆執事を通り越してSPだからな……。
 僕の家にあの黒服たちがいるところを想像しただけで背筋が凍る。
 正直怖いんだよね。


 「おい、リョウ?
 今回行くところだけど、めぼしい所をプリントアウトしてきたぞ? 見るか?」

 「見なかったらユウが泣きそうだな。「せっかくプリントアウトしてきたのに〜」みたいな事言ってさ」

 「泣かんわ! いい年した高校生が泣く訳ないだろ!」

 「どうだろうな?」

 「だーかーらー!」

 うるさくなりそうだな。シカト決め込んでやらぁ。

 視線をユウが持ってきた資料に落とす。

 山……か。標高は約2000か。なかなかの高さだ。
 しかしながら今は夏。山に登り汗だくになるのは避けたいな。

 次に海。定番中の定番だな。
 だがユウの調べてきた所は一味違う……らしい。
 なんか資料の上の方に書いてあるし。
 ふむ……。少々遠いし、船で行かなければならない。
 しかし、そこはあまり知られていない島らしく、ほとんどプライベートビーチみたいな状態らしい。
 ここは候補のひとつだな。


 ……とは言え、他のも似たり寄ったり。
 キャンプやら避暑地に行くやら。

 一番いいのがさっきの海か。

 「ユウ、今年は海にしようか」

 「ん? お、やっぱか?」

 予想してたのか?

 「でもさ、そうなるとちょっと高くなるんだよな。旅費。
 出せる範囲で選んではあるんだけどさ」

 「あぁ、その辺は大丈夫だ。
 ……サヨ、お前の家に船ある?」

 「む? ある事にはあるが?」

 「よし。じゃあ行くときはサヨの家の船で行こう。
 そうすればクルーザー代は浮くだろ?」

 「そうか! となると……お?」

 「どうした?」

 「他のと同じ位の旅費で済む!」

 「よし。じゃあ海で決定だな!
 後は日程だが……」



○○○



 「じゃ、リョウまたな!」

 「では、私も帰宅させて頂くよ。ではな」

 「あぁ。またな!」

 行く場所、日程が決まり、後は行く日までに用意を済ませるだけだ。
 出発するのは三日後となった。

 「リン、シフォン、明日はまた買い物に行こう。
 旅行カバンはいいとして、水着とか無いだろ?」

 「あー、ないですね!」

 「……持ってこなかった」

 「よし。決まりだ」

 かくいう僕も水着がもう着れなくなっている。
 早い内に用意は済ませないと後々困るからな。



 まずは水着からだ。


や、どうも遅れてすみません。
最近忙しかったもので……。
お待たせしました! ……といっても愛想を尽かした方々が大勢いらっしゃると思いますが。
これを読んでくれた皆さんに感謝の辞を捧げます。

感想やら何やらお願いしますね!
なくても感想フォームで雑談でもしましょう。

あぁ……ブログとか作りたいなー

ではでは。hikaruでしたー






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