『ごめん。...今までありがと。』
貴方はこんなちっぽけな言葉を私に残して、去っていった。
私は貴方の声が好き。
明るくて、でも深くて透き通ったその声が。
だから、涙に濡れる貴方の声は聞きたくない。
貴方だって辛いんだ。
それくらい知ってるよ。
デビューのために、別れなきゃいけないこと。
だから私は、最後まで物わかりのいい彼女でいた。
涙を見せずに。
笑って"ばいばい"って言った。
そして貴方は、私の前から去っていった。
ちっぽけな言葉と、悲しい悲しい笑顔を残して。
―1年後―――
〜〜♪〜
『(ぁ。NEWSだ...)』
貴方の声はあの頃より少しだけ、低くなっていた。
『少しかすれてる。大丈夫かな?』
貴方をテレビで見つけると時間が止まってしまう。
身動きできなくて、息ができなくて、何も聞こえない。
まだ私の心には、貴方がいると思い知る。
『――ッ!!』
貴方を想うと涙が溢れそうになる。
貴方の名前を呼ぼうとすると、声が詰まる。
あぁ、まだこんなに好きなんだ。
って実感する。
まだこんなに、心にいるんだ。
って気づいてしまう。
貴方の心に、私はいますか?
貴方の声の先は、まだ私に向いていますか?
. |