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姫勇者ラーニャ 作者:松宮星

姫勇者の目覚め

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姫勇者は最強! 最後の四天王?

『勇者の剣』と私の一体感はより強まったらしい。


 もといた何もない世界に戻された、私とアジンエンデと宮廷魔法使いのワズヴァヴィリ。
 まだショックからぬけきれないのかバンキグの魔法使いは、ぶるぶると震えていた。
 アジンエンデが『これから、どうする?』と、尋ねたそうに私の顔を見た。


 みんな無事かしら?
 と、思った途端、頭の中に映像が見えた。
 二つの別の場所の映像だ。


 一つ目はシャオロン達だった。
 シャオロン達は、何にもない空間にいた。足を踏みしめて立つ場所こそあったけれども、それは銀色に輝いていて、つるつるしていた。
 で、そこで、大魔王四天王のゼーヴェってのと戦ってるんだけど……
 ゼーヴェは強かった。攻撃力だけ見れば、エーネの何十倍もありそうな。
 魔族らしい人外の攻撃方法で、シャオロン達を翻弄していた。彼等の戦闘の様子が早送りで頭の中で繰り広げられる。現在ではなく、過去を見せているのだろう。
 知恵の巨人同様、ゼーヴェには次元を管理する能力者のようだ。
 そう、見えたのだ。ゼーヴェの開く次元通路の扉が。
 真実を見る目も持ってない私が、探知の魔法を使おうという意志もなく、人の目には映らない扉を見たのだ。『勇者の剣』の見えている世界をそのまま見ているのかもしれない。
 ゼーヴェは次々と休む事なく新たな扉を開き、扉の中から彼の闘気を吐き出すのだ。
 それは刃とも牙ともつかぬ黒く尖った鋭いもので、扉の中から幾百の剣もどきが飛び出し雨のようにシャオロン達に降り注いでるのだ。
 何処からでもゼーヴェが襲い来る。
 シャオロン達のすぐ側の宙にも、遙か上空にも、足元の銀の床にも、扉は開く。飛び出した剣は何も貫けねば、そのまま別の次元扉に飲み込まれ消える。見ようによっては、剣の波が扉から生まれ、宙を跳ね、別の扉へ飲み込まれているように見えるだろう。
 やりすごそうにも、攻撃が途絶える事がないのだ。四方と上空足元の何処かで複数の扉が開き、闘気が彼等へと降ってるのだ。
 ペリシャ戦士姿のゼーヴェは曲刀を手にたたずんでいる。
 攻撃の雨が激しすぎて、シャオロン達は彼の元に辿り着けない。魔法使いの防御結界に籠っている。
 シャオロンはタイミングを見計らって結界外に出て、『龍の爪』やそこから生み出せる聖水や竜巻で次元扉を壊していた。が、最初から途方も無い数の次元扉がある上に、ゼーヴェは新たな扉が開けるのだ。キリがない。
 カラドミラヌも戦っていた。次元扉が見えない彼は、結界外に出たシャオロンを護衛したり、たまに大技をうって周囲の次元扉を壊しまくっていた。
 カラドミラヌが大技を使う時は、シャオロンは結界内に戻った。彼の大技は周囲のもの、全てを巻き込むからだ。結界内で体を回転させ気が高まったところでカラドミラヌは結界外に飛び出し、己の気を斧にこめて放つのだ。刃からまばゆい光の気が広がり、竜巻のごとき強風が周囲を吹き荒れ、次元扉を飲み込み破壊してゆくのだ。
『狂戦士の牙』の振るい手の大技『雪嵐』だ。
 見るのは初めて。でも、『女勇者セレス』の物語の中で、過去の英雄ゲラスゴーラグン様やルゴラゾグス当時国王が使っていた。
 それに、知っていた。
 それが『雪嵐』だと知っていた。
 私じゃない奴が。
『勇者の剣』の記憶が、すんなりと私のものになっている。
 一度、シベルア司祭が高位の浄化魔法を放ったのだが、ゼーヴェにはダメージを与えられなかった。司祭から広がる浄化の光がゼーヴェに届く前に本体は次元の扉の中に消えてしまったのだ。
 このままでは駄目だ。鋭い剣の攻撃をかいくぐり、奴を捕まえねば倒せない。
 倒す手立てすら見つかってないのに、カラドミラヌは妙に明るい顔をしていた。
 にやにや笑いながら『狂戦士の牙』を振るっている。
 戦士こそ最も貴い職業と思われる国の戦士は、やはり戦闘馬鹿なのだ。強敵と対戦できるのが楽しくってたまらないのだ。満足のゆく形で戦えれば、己が技量が足りず負けても、その顔から笑みが消えないのではないかと思う。
 対するシャオロンは穏やかな顔をしていた。恐慌(パニック)になりかける魔法使いや司祭に指示を与えて落ち着かせ、彼等に結界魔法を維持させていた。女勇者セレスと共に、一度、大魔王を倒した英雄。そんな彼が冷静でいることが、高位魔族と戦うのは初めてであろう魔法の使い手二人を落ち着かせていた。
 魔法の使い手達の魔力はまだもつ。
 後ニ〜三時間は少なくとも。


 もう一つの映像はアーメット達の戦いを見せてくれた。
 そっちは、真っ暗な空間だった。
 ガジュルシンの張った結界内には光球が浮かんでいたんで中の様子は目でもわかった。
 が、周囲の闇、そして、結界内に入り込んだ闇は光を弾く。光を飲み込んでしまう。ただひたすら暗い闇だ。
 その闇こそが、バデンサなのだ。
 バデンサには形がない。
 闇そのものなのだ。
 ガジュルシンは二重に結界を張っていた。自分達を包み込む半径五メートルぐらいの球形の結界と、自分とアーメットの周囲だけを覆う聖なる結界。離れない為か、ガジュルシンはアーメットに背負われ縄で固定されていた。
 だけど、ジライは無防備。『ムラクモ』で邪悪な気を斬れるとはいえ、ジライの周囲には結界がない。
 バデンサは主にジライに攻撃をしかけた。憑代体がもともとジライに拘っている上に、聖なる光の守護に包まれたガジュルシンとアーメットは容易には攻撃できないんで、攻撃の刃はジライへと向くのだ。
 迫り来る闇を体術と『ムラクモ』でジライは器用によける。ガジュルシンも浄化魔法で援護している。たぶん、ジライはわざと聖なる守護をもらっていないのだ。自分を餌に、バデンサを討とうとしてるんだと思う。
 浄化魔法や聖なる武器の攻撃をくらえば、触れられた部分の闇は消える。
 けれども、攻撃できているのはバデンサの末端だ。バデンサそのものではなく、魔法使いに例えるのなら放った後の攻撃魔法のようなもの。既に本体から離れてしまっているのだ。つまり、末端を攻撃しても本体にダメージは与えられず、浄化もできない。
 後から後から闇がガジュルシンの結界内に入り込んでくる。
 三人を闇に包もうとして。
 三人を喰らおうとしているのだ。
 ガジュルシンはアーメットに背負われながら、浄化の気をふくらませ、指示を出していた。探知の魔法を使える彼は『見える』のだ。バデンサの核となっているものが何処にいるのか。
 ジライとアーメットが忍者の足でバデンサに迫る。が、臆病で卑怯なバデンサは闇から闇へと渡ってしまう。
 バデンサが使っているのは移動魔法じゃない。闇の中ならば好きに何処にでも現われる事ができるようなのだ。
 移動魔法ではないので移動がわかりづらいらしく、探知の魔法だけでは動きは読みきれないようだ。ガジュルシンが放つ浄化魔法も、指示も遅れぎみだ。
 半径五メートルぐらいの球形の結界。その全てを浄化の気で満たせば中の闇は祓える。
 しかし、そこにバデンサはいない。臆病なバデンサは用心深くジライ達に近づく。浄化される危険がない時しか結界内に入ろうとしない。それ以外の多くの時間は、末端の闇を入りこませて、攻撃するだけだ。
 みみっちくって、うっとーしい性格。
 好きになれないタイプだ。
 そいやこいつ、タカアキに殺された時も、私を背中から狙おうとしてたのよね。
 安全第一の卑怯もの。
 高位魔族のくせに、格好悪い。


 気に喰わない!
 そう思ったせいなんだろう、気がつけば私はアジンエンデ達をひきつれて闇の世界に渡ってしまっていた。
 ワズヴァヴィリの張っている結界ごと、『勇者の剣』が運んだんだと思う。
 私のすぐそばにバデンサがいた。
 ガジュルシン達からかなり離れた闇の中に蹲っていた。
 バデンサの真ん前に剣は、移動してくれたようだ。
 ご丁寧なことに、憑代の正面から向かい合う形で。
 背後からバッサリじゃ、バデンサと一緒だもんね。そんなとどめじゃ、気分が悪い。私も、剣も。
 逃げようとしたバデンサの動きを剣が封じる。呪縛魔法の一種なんだと思う。
「大好きな闇に帰りなさい。魔界の瘴気の闇の中へ」
『勇者の剣』を振り下ろす。
 バデンサの憑代と共にその内の核となっているモノを、剣が斬る。
 黒く穢れた大魔王の書。その一部、ほんの数頁。
 それを斬った瞬間、痛みが走った。
 又かと、思う。
 エーネを斬った時もそうだった。
 大魔王の闇の聖書を斬ると痛いのだ。
 何処がとはっきりわかんないんだけど、体の一部がこそげ落ちるような結構痛烈な痛み。
 それを肉体ではなく、魂で感知している。
 痛がっているのは、多分、私じゃない。私と共感している奴。
『勇者の剣』が痛がっているのだ。


 そして、闇は消え、私達は、又、あの何もないだだっぴろい異空間に出現していた。アジンエンデやバンキグの人達が周囲を見渡している。
「姉貴……?」
 小柄なくせに背の高いガジュルシンを背負っているアーメットが、驚いた顔で私を見ている。あらためて見ると、まぬけな格好だわ、そりゃ。
「お見事にございます、ラーニャ様」
 現れるなりバデンサを斬った私。その事実をすんなりと受け入れ、敬意を示したのはジライだけだった。
 アーメット以上にガジュルシンは、マヌケ面だ。かなり茫然とした顔をしている。
「ラーニャ……だよね?」
 いぶかしそうに眉をしかめ、ガジュルシンが尋ねてくる。
「そこにいるのは、義姉のラーニャだよね?」
 なに、それ?
「無礼ね。私は私よ」
「でも、まるで別人だよ……」
 探知の魔法で私を見ているのだろう、ガジュルシンの顔に不審の色が濃くなる。
「……思考パターンが狂っている……気も大きすぎる……圧倒的な存在感だ。これほど大きな気が人の器におさまるはずがない……人間ですらない」
「そこまで言う?」
 おかしくってケラケラ笑ってしまった。
「あんたが感じてるのは『勇者の剣』の方よ。何かね、一層、仲良くなれちゃったのよ。共感能力が高まったっての?」
「エーネ戦でラーニャは一度、魂が壊れたのだ」
 と、言ったのはアジンエンデ。
「それを自ら作り直し、新たなラーニャとして目覚めたのだ。自らの強さで苦境を乗り越えた彼女を、剣はより深く受け入れ、剣とラーニャは混ざり合ったのだ」
 人の魂が見えるようになったアジンエンデ。彼女がそう言うんなら、今の状態はそうなんだろう。剣との共感が高まって便利! ぐらいにしか思ってなかったけど、実は。
「さすが、ラーニャ様」
 ジライは私を全面肯定し、褒め称える。
 ジライほど単純じゃないアーメットやガジュルシンは、戸惑うように私を見ていた。
 そんなに変ったのかしら、私?
 後で鏡を見てみよう。
「無駄口はそれぐらいで……シャオロン達、助けに行きましょ」


 ゼーヴェは、バデンサより歯ごたえがあった。
 唐突に目の前に現れた私に、すかさず刃となった気をぶつけてきたのだ。
 だが、そんなもの……
『勇者の剣』と一体化した私に通じるはずがない。
 私を、仲間達を、無限の守護の力が包み込む。
 バデンサの刃の気は形とならず四散するだけだ。
 次元通路に潜りかけたバデンサを、『勇者の剣』が斬る。浄化させ、消滅させる。
 やはり、痛い。
 核となっている闇の聖書を消滅させるには、苦痛が伴う。
 三百年前に勇者ロイド様は、闇の聖書のうちの一冊、三の書を消滅させた。聖書をもって邪龍を操っていた神官ごとぶった斬ったのだ。
 数頁消滅させただけで肉を削られるような痛みとなるのだ。
 三の書をまるごとぶった斬ったんなら、悶絶するほど剣は痛かったんだと思う。
 何で痛いのかはわかんないけど。
 ロイド様が共感能力者だったって話は聞かないから、痛かったのは剣だけだったのかも?
 共感がより強まったっていっても、剣と話せるようになったわけではない。はっきりと願う前に剣が私の望みを察してくれるようになって、私は剣の痛みとか気分がちょっとわかるようになったぐらい。
 今、『勇者の剣』はご機嫌だ。闇の聖書を斬るのは痛かったのに、そんな事、気にもしてない。
 人間風に言うと……
 大魔王四天王をちょちょいとぶった斬ったぜ、俺様、強ぇ〜
 って、感じ?
 くそぉ……似てるじゃない、こいつ……私と……
 四天王をアジンエンデとシャオロンとタカアキに倒された事、不満に思ってたわけね、こいつも。自分の手でぶっ殺したかったって思ってたわけだ。
「ラーニャ様」
 何もない空間に戻された私、三度目。仲間達も一緒だ。
 シャオロンが私のもとへ駆け寄り、ジッとその目で見つめてからにっこりと微笑みかけてきた。
「危ない所をありがとうございました。飛躍的にお強くなられましたね、びっくりしました」
「さすが勇者ですな」と、カカカと笑いながらカラドミラヌ。
「あなたの助けがなくば、後一時間はかかりましたでしょうなあ、あの魔と決着つけるまでに」
 助けてくれなくても勝てた、でも、一応、礼は言っておくって態度。まあ、シャオロンと一緒だったし、聖なる武器の使い手が二人いたんだし、私が駆けつけなくても何とかなったかもしれない。
 でも、一時間もかけて倒すような相手じゃない。今の私じゃ雑魚すぎる相手だもん。瞬殺できる。
《そうですよね、あの程度の魔族ならば瞬殺してくれなければ困ります、勇者なんですから》
 人を喰ったような思念。
 出たわね、大魔王。
「あんたの望み通り倒してやったわよ、四天王」
 私は宙を見つめた。
 そこにナラカがいるつもりで、胸をそらせて見せる。
「この私が、四天王を三体ともぶった斬ったわよ」
《拝見してましたよ、姫勇者様、たいへん強くなられましたね》
「あんたの言ってた、力試し、合格でしょ?」
《合格です。今のあなた、全盛期のセレス様よりお強いでしょう。剣との強い絆に見惚れてしまいましたよ》
「強くて当然よ、姫勇者なんだから」
 私がそう言うと、ナラカの思念が楽しそうに弾んだ。笑っているのだろう。
《本当、あなたって、かわいいですよね。自信の塊。根拠があろうがなかろうが、自分を信じて自分の道を貫く。私の小指の先で握りつぶせる存在のくせに……その向こうっ気、愛しく思います》
 むぅ!
《忠告しておきます。今のあなたは歴代勇者の中でも群をぬいた強さです。ランツに匹敵するか、それ以上の。しかし、それは一時的な熱狂(フィーバー)状態にすぎません。あなたが『勇者の剣』と共感できるかどうかは互いの気分と、あなたの肉体次第なんです。あなたと剣の絆なんて簡単に壊せます。処女を奪ってやればいいだけなのですからね》
 なっ!
《よりどころのない強さにご満悦してないで、常に今の強さを引き出せるよう修行を積みなさい。剣と共感できる、より柔軟な魂となるのです。私を倒したいのでしたらね》
「ラーニャ様はお強くなられました、ナラカ様のご指導の賜物です」
 シャオロンだ。妙にかしこまっている。
「ありがとうございます。ラーニャ様の為の四天王の再召喚だったのでしょ?」
 むぅ?
《礼はいりません。勇者がへっぽこではつまらないから、ちょっと遊ばせてみようと思っただけです。『勇者の剣』との絆が強まれば良し。負けるならその程度の器ということで嘲笑ってやればいいのですしね》
 むっ!
《姫勇者様……私を倒したかったらペリシャに行きなさい》
「ペリシャ?」
《そこに最後の四天王がいます》
「フォーレンって奴が?」
《そうです》
 私は首を傾げた。
「嘘っぽい。魔族って、今世では憑代の思念に囚われるわ。知恵の巨人を利用するような奴なんだから、バンキグ人に憑依してるんでしょ? 北方を離れてるなんておかしくない?」
《フォーレンはこの地で古の神々を辱めて、魔へと堕落させる計画を進めていました。バンキグのシャーマンに憑依してね……ですが、今は、その体は第一の憑代体ではありません》
「どういう意味?」
《憑代体を変えたのですよ、ペリシャ人に。バンキグでの彼の計画はわりと順調だったのに、かわいそうに上司に無理矢理移動を命じられたのです》
「かわいそうって……四天王の上司って大魔王でしょ? あんたが命じておいてかわいそうも何もないわ!」
 ナラカの思念が楽しそうに振動する。
《敵はあなた方の鬼門ペリシャにいます。インディラ国と犬猿の仲のあの国で、姫勇者様が敵を倒す事を祈っています……その後ならば、あなたの挑戦に応じてあげてもいいですよ》
「先に四天王を倒せって?」
《ペリシャにいる敵を葬っていただきたいのです。まあ、魔族の言葉だけで姫勇者一行が動くわけにもいきませんよね。あの国でそれらしい異常を起してあげましょう。姫勇者一行がペリシャに向かう正当な理由を、私がつくってあげます。しばらく待っていてください》


 気がつくと、私達は雪の広野にいた。
 真っ暗だった。
 月も星もない曇天の夜。
 縄を解いてもらったガジュルシンがアーメットから離れ、光球を浮かべる。
 みんなナラカと私の会話を聞いていたので、真剣な表情だ。
 正直、ナラカが何を考えてるんだかわかんない。
 今までみたいに、むやみやたらに憎いって事はない。魔族は嫌いだけど、何がなんでもナラカを消し去ろうという破壊衝動はなくなった。
 今ならわかる。
『勇者の剣』は……
 ナラカが好きなのだ、仲間として。
 先々代勇者一行の従者二人は、剣から格別に愛されていた。多分、彼等が先に剣を愛したからだろう。彼等にとって聖なる武器は、ただの道具じゃなかったのだ。
 愛し信頼した仲間の変心に、剣は心を痛めている。だから、ナラカを見ると斬りたくなるのだ。闇に堕した友から闇を祓ってやりたいが為に。


 ナラカが何を考えているのかが知りたかった。
 むろん、ペリシャに四天王がいるのなら、そいつは倒す。ろくでもない企みをしてるっぽいナラカも、倒す。
 けれども、倒す以上は納得がしたかった。インディラ総本山との約束を捨て、今、ナラカが何をしようとしているのかを知りたい。
 知った上で斬りたい、そう思った。
シャオロン達VSゼーヴェ、ジライ達VSバデンサでの決着を期待なさっていた方、すみません。ラーニャちゃんのみ次元の異なる強さになってしまい、勝負をかっさらってしまいました。しかし、共感状態が悪くなれば前の状態に戻ってしまいます。まだ安定していません。

 次章はタイトル未定。序盤、修行中のガジャクティンの話を予定しています。

 冬の童話祭2012に作品を投稿します。その後、ムーンライトノベルズの『女勇者セレス―――ジライ十八番勝負』をアップするかNARUTOでいきます。ラーニャちゃんの更新、少し先となってしまいます。が、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
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