3.偽名大作戦
「急いで別の村に来たけど…… ロフノの正体ばれない?」
「俺、外で寝るからいいよ」
「とにかく右目さえ見られなければ大丈夫だと思うよ」
ロフノの事で広まっているのは『虹色の右目』ということだけだった。レイは、
「みんなで偽名使えば大丈夫だよ。右目を見られないようにするには……そうだ、眼帯だよ!」
と言った。
「あの、泊まりに来ました」
「お名前をどうぞ」
「リスア・ティフル」
とアスカ。一方のレイは、
「ラスティアです。ラストって呼んでください」
と。実は、両方ともロフノの書いていた小説の名前。
「俺は……」
戸惑っているロフノに、
「彼、ディック・フローレンスって言うの。リザト島の英雄にあやかって。ディック、ちょっと緊張してるのかな?」
とアスカがフォローする。
「そ、そう。俺はディックっていうんだ(俺フローレンス!? マジ!?)」
「わかりました」
アスカの部屋で3人が話し合っていた。
「アスカ、ディックって言えば100年前リザト島にいた名猟師だよな?」
「そうだよ。ディックって名前、結構多いの今でも」
そこに、レイが話しかけてきた。
「ロフノの特技って何かある?」
「あ、俺の右目、千里眼なんだ」
「だったら常に眼帯してればいいよね」
「いや、好きなときに千里眼が使えるわけじゃなくて、何かのタイミングで自動発動、みたいな感じだから。それに、普段の右目の視力は普通なんだけど、左目が見づらくて……だから部屋の中ではこれ外すな」
そういってロフノは眼帯を取った。
「あ、似合ってたのに」
そういって話し合っていた3人。
「そろそろ自分の部屋戻るわ。また明日な」
「おやすみ」
部屋に戻ったロフノ、彼はこうつぶやいた。
「ディック・フローレンス…… そんな名前もいいかもな。今度小説にでも使わせてもらおう」 |