1.第一の仲間、レイ
「ランカから聞いたメイアの居場所は…… あれ? 聞き忘れたじゃん!」
肝心のことをまた忘れる。いや、これはランカが原因なのだが。アスカは走り出す。
「…………はあっ、はあっ、ランカ! メイアの居場所はどこ!」
「あ、ごめん、忘れてた」
「忘れないでよ!」
「こ、今度こそ話すね。メイアは、魔力の高い人間だったの。彼女、科学と魔法の両方を戦争に使おうとしたわけ。本来精霊は平和的な魔法しか教えてないはずだし、人間も平和的な科学しか教えてないはずなんだけどね」
「じゃあメイアは掟を破ったと?」
「そう。メイアは魔法も科学も戦争に使い、世界を支配するつもりなわけ。だからあなたにはそれを阻止してほしいの」
「わかりました……あれ? 攻撃魔法とかも人間が使ってるじゃないですか。あれはどうなんですか?」
「それは、平和的なものを研究して戦争に使おうとしているということね。どうして平和ってこないのかな……」
「わからないけど……」
「そのために、私は行けないけど、レイを連れて行ってほしいの。足手まといにはならないはずよ。彼女、相当強いから。おいで、レイ」
そこから出てきたのは白と黒の細い横縞の服を着た女性。腰より少し上くらいの長さの黒髪。さらさらなびいた。色白の肌と髪、そして服が対比している。女王様のように美しい。そして黒い瞳がまっすぐと見つめている。年は、アスカとそう変わらないだろう。武器はムチを持っている。
「はじめまして、私レイ。17歳。よろしく……」
アスカも、女性でありながらその美しさに見とれてしまっていた。
「……私はアスカ。こちらこそよろしく。……まるで女王様みたい」
レイの目つきが変わった。右手のムチを振りかざし、黒い笑みを浮かべ、アスカに怒りをぶつける。
「何っ!? 私何か悪い事言った!?」
するとランカが、
「レイの前で『女王様』なんて言っちゃだめじゃない!」
と言った。
「それも聞いてないってば〜!」
あわてて逃げ惑うアスカ。
「いま女王様といいましたわよね? お黙りなさい」
もうあの美女と同一人物とは思えない。
「ランカ、どうにかしてとめられないの?」
「レイは白と黒のものが大好きだからそれで……」
ランカは結構冷静だった。
「LAINの白黒チョコ(ホワイトチョコとビターチョコを四角く並べてチェス盤みたくしたやつ)あげるから! だから元の人格に戻って!」
レイの目つきが変わった。普段の瞳。
「ありがとうございます!」
この2人の旅、いったいどうなるんでしょうかね。 |