妄想?
「葉也……もっとあたしにも構ってくれよ」
「やっぱり紗耶は淋しがり屋だなぁ」
「そんなの……葉也が悪いんじゃん」
最後の方は聞き取れにくいぐらい小さな声だった。
「悪かったな。紗耶……」
紗耶が俺を少し赤い顔で見上げる。
「紗耶……好きだよ」
「…あたしも」
紗耶が俺の胸に寄り掛かる。
人差し指で紗耶の顔を上げる。
察したのか紗耶は目を閉じる。
俺と紗耶の顔が近づいて……
・・・・・・・・・・・・・
「駄目ぇーーーーーーー!!!!」
優が二人(俺と紗耶)の間に割って入る。
「八神!……私と…しな……さい」
そう言って優が顔を近づけて……
・・・・・・・・・・・・・
最後まで行かなかった。
海琉だ。
海琉が優の服を掴んで最後まで行けない。
「海琉どうした?」
「…………………私が最初」
たくっ、仕方ないなぁ。
俺の美少女は……
俺の体が持たないぞ?
俺は海琉の頬に手を添えて……
・・・・・・・・・・・・・
「待って!」
おいおい、今度は麻由美か?
ハァ、モテる奴は辛いねぇ……
「私が最初だよ?」
「駄目だ。私が最初が良い」
「私だって!……最初が…良い」
「…………………私が最初」
「そう急かすなよ。麻由美・紗耶・優・海琉、一旦落ち着こう」
「「「「でも……」」」」
「な?」
俺が言い聞かす様に言うと渋々皆、首を縦に振る。
「……じゃあ、私でどうですか?」
「夢祢……」
後から来るとは……策略かだな。
落ち着いた頃にやって来る。
狡い女だ。
「……じゃあ誰からにしよっかなぁ?」
そういうと皆が自己アピールを始める。
「「「「「起きろぉーーーーーーーーーー!!!!!!」」」」」
「うわっ!……ビックリしたぁ」
「有り得ない夢を見ない!! 後、涎を拭けっ!!」
「そんな事言って……紗耶は恥ずかし……」
「「「「「皆、お疲れぇ」」」」」
「全員で!? ちょっ、俺も一緒に……」
「「「「「帰らないから!!」」」」」
「えぇっ!?」