ACT03:完全に7歳の子供の新一
それからも哀は1時間ほどコナンに質問をしてみたが、すべてダメだった。
どうやら、小学校1年生以降の知識は完全に吹っ飛んでしまっているらしい。
その上、言葉づかいも完璧に7歳の子供であるのだから、哀は疲れてしまった。
哀
「ああ・・・疲れた・・・」
コナン
「えー、もう?哀ちゃんもっと遊ぼうよー!」
哀
「ふぇぇ・・・クタクタになっちゃうよぉ・・・」
本当なら17歳の高校生だというのに、記憶喪失のせいで、今の江戸川コナンは7歳の工藤新一なのだ。
その上、妙に明るい。
哀もさすがに困惑してしまう。
それどころか、コナン、いや新一は、とんでもない事を言ったのだ。
新一
「ねぇ、阿笠のおじちゃん。このお姉さんだぁれ?」
新一が古いアルバムを見て、興味本意に聞いてきた。
哀はすかさず反応する。
哀
「な、何言ってるのよ、毛利蘭さんよ!覚えてないの?」
新一
「う、うん・・・だって、こんな年上のお姉さん、ボク知らないもん・・・」
哀はハッとした。
8〜17歳までの記憶がないという事は、当然蘭の事に関する記憶も失われているという事だ。
新一はアルバムをソファーに置くと、博士のゲームで遊び始めた。
阿笠
「で、どうするんじゃ、哀君?」
哀
「どうするってったって、記憶が戻らない以上、ここにかくまうしかないでしょう。」
そう哀は言った。
その時、哀の腕を新一がつかんだ。
哀
「え?」
新一
「哀ちゃんもおじちゃんのゲームで遊ぼ!」
哀
「え・・・あ、うん・・・」
哀は新一に引っ張られるままに座布団に座らされ、ゲームの相手をさせられた。
哀
「(待てよ・・・今彼が7歳だという事は・・・勝てる!勝てるわ!!)」
哀はそう思った。
しかし・・・
新一
「やったー、勝ったー!」
哀
「に、20連敗・・・」
記憶をなくしても、ゲームに関する知識は消えてなかったらしい。
哀は、ハァァ〜とため息をついた。 |