【番外編】バッドエンドルート① inアンダー
速水がカーテンから出て来た。
…どうも元気が無いようだ。
「ん、空いてるぞ」
レオンは風呂を指さした
「…」
無言で速水はそこへ行った。
シャワーの音が聞こえる。
レオンは寝間着を羽織る。
別に上半身裸でも、全裸で寝ても良いのだが…速水にベスもいるから着ろと言われた。
ノアが個室から出て来た。
「あれ、なんだ今ハヤミが入ってるのか」
「ん、ああ」
「じゃあ暇だな…漢字の書き取りでもしよう」
ノアは宿題を片付けるつもりらしい。
踊らないときは暇なので、ノアは速水に教わって漢字を勉強している。
ノアはカタコトだがそれなりに聴けるし話せるので、良く速水と日本語で会話している。
レオンも暇なのでのぞき込んだ。
ノアは今、ちょっと難しい『殺』と言う字を書いている。
その隣は『自』
「ハヤミはそろそろ文章を書くといいって言ってた。ひらがなはマスターしたし、カタカナも完璧。けど、漢字がなぁ…多すぎるよ」
「別にカナだけでも良いんじゃ無いか?」
「けど漢字って格好いいだろ…。ジャパンって夏暑くて冬寒いって、雪も降るって言ってた…ナラにはシカがいるんだって。あとクリスマスもあるって…行ってみたいな」
ノアはどうやら、速水と出会って日本に興味が出て来たらしい。
「…ここを出たら一緒に行くか。ん?ジャックの墓は向こうか?」
レオンは適当に座ってそう言った。
「イバラキの、教会の墓地だって」
雑談は続く。
「そう言えばハヤミって英語上手いよね」
「ああ、たしかに…」
規則的なシャワーの音も続く。
「…まだ?」
ノアが首を傾げた。
「ほっとけ。アレでもやってんだろ」
「ああ。じゃあほっとこう」
漢字を書き取る。自殺が終わったので、つぎは…。
「そういや、カミソリ忘れたな。後で取ってくるか」
レオンがぽつりと呟いた。
〈おわり〉