テイルズオブミクリヤ〜狩人〜第九章縦書き表示RDF


多少グロテスクな表情を含みます
テイルズオブミクリヤ〜狩人〜第九章
作:勇者


『………!!!!』


突然起こった地震によってナズチは目を覚ました


『ケンク!!』


起きてそうそうナズチが叫び


『まずい!!あいつ………ユーキのやつ…秘術を使いやがった!!』


近藤が疑問を浮かべる


『な…何なんですか!?秘術って!?それにこの地震…』


どんどん揺れは大きくなる


『まずい!!使うな!!ユーキ!!!!!』


ナズチが叫んだ瞬間


『………え?』


一瞬にして背中側にある塔の半分が消しとんだ


『ユーキィィィィィイ!!!!!!!!』


ナズチが叫んだその時にはもうユーキの魔力反応は消えていた


『ユーキ…』


ケンクが呟いた


『いったい秘術って何なんですか!?』


と、近藤


『…俺たちの年代の勇者はこの星の原因不明魔力大量放出によって本当は計り知れない魔力を秘めているんだ』


ケンクが説明し始める


『…だが、そんな膨大な魔力はその身を滅ぼしてしまう……だから産まれてすぐに魔力リミッターをかけるんだ』


『……それが秘術ですか…』


近藤がうつ向く


『じゃ……じゃあ、リミッターを解除したユーキさんは』


ケンクと近藤の間に沈黙が続く


『……………死んだ』


『……!!』


『…死んだんだ、ユーキは…』


近藤が膝をつく


『そ………そんな…』


その時、向かいの壁に何かがぶち当たり、刺さった


『………これは!?』


ケンクが手にとる


『ユーキの………バルディッシュ…』


『!!』


それは確かに少し魔力の残ったユーキのバルディッシュだった


『この鎌………ユーキさんの魔力が消えない?』


バルディッシュの刃にはユーキの魔力がしっかり残っていた


『これ……凄い魔力』


ケンクが近藤にバルディッシュを投げわたした


『あれほど膨大な魔力を直接あてられたんだ、その鎌に魔力がしっかり蓄積されてるさ』


『……』


近藤がバルディッシュをしっかりと握り締める


『お前が使え』


『え?』


と、近藤


『メタルフィストと組み合わせればそれなりに使えるだろ』


『………はい』


ケンクは扉に手をあてる


『………ユーキの死は無駄にしない』


そっと扉をあけた



扉の先はなんと密林だった


『なんだここは?』


ナズチが先頭をきって進んでいく


『……どこにいる?早く出てこないと先に扉をあけて進むぞ!!』


しかし密林に反応はない


『……チッ!!行くぞ!』


ナズチが苛立ちに任せて扉に手をかける


その時


『伏せろ!!ナズチ!!』


『!?』


ケンクが飛び、伏せたナズチの上に剣をふる


『………これは!?』


ケンクは飛んできた矢を叩き斬っていた


『………そこか』


素早く剣を組み換え弓にし、矢を放った


『……なんだ?』


近藤が異変に気付く


『密林が…消えていく』


密林が消え、ただの部屋になった


『……あ!!』


ケンクが放った矢に一匹の虫が刺さっていた


『…あ〜あ、バレちゃったか♪』


虫と共に線の細い優男が現れた


『お前が四天王か?』


ナズチが訪ねた


『そ〜ゆ〜こと!やっぱりアーチャーがいたんじゃ矢の音でバレちゃうね、残念♪』


『幻虫なんか使いやがって』


『まぁね〜だって君たち弱そうなんだもん♪』


ナズチが切れる


『やかましい!!ムカつくしゃべり方しやがって!!ぶっころす!』


ナズチは鞭をしならせる


時空を超えた鞭は変幻自在な方向から繰り出され、完全に優男を捉える


『うわぁ〜♪』


しかし鞭は肉体をすり抜ける


『ざぁ〜んねん♪それ幻ね♪』


しかしその幻もすぐに消えた


『あれ?』


部屋の隅にケンクの矢が突き刺さり、幻虫を捕らえていた


『なんだぁ?お前ぇ!ムカつくなぁ♪』


ケンクは弓を剣の形状に直した


『先にいけ』


『!!』


『先に行け!!』


ケンクが怒鳴りつけたが、黙っているナズチじゃなかった


『ふざけんな!!このオカマ野郎は俺が殺すんだよ!!』


その時、ナズチの右頬、左頬を矢がかすった


『先に、行け』


ケンクの魔力が高まる


『ふ、ふざけ…』


言葉の途中でケンクの剣が投げられ、ナズチの顔1mm横に突き刺さり、ナズチは失神した


『近藤!!その馬鹿を担いで先に行け!!』


しかし近藤はとっさのことに動けない


『死にたいのかぁ!?』

近藤の体がビクッと震える


『は…はい!』


近藤はナズチを担ぎ、急いで扉をあけ、階段をかけあがった


『パチ!!』


ケンクが叫ぶ


『わかってる』


『ナズチを頼む』


パチは頷いた


『絶対に殺せよ、そいつを許すな』


『ああ!!』


パチは階段をかけあがり、扉は閉じられた


『なぁんだ君かぁ〜さっきの怒ってた子のほうがよかったのになぁ♪』


ケンクは剣を弓に切り替えた


『なぁに?その弓、へんなのぉ♪』


ケンクは弓に矢を通す


『………なぁにぃ?シカトぉ?マジでキモいんだけど♪』


その時、ケンクが口を開いた


『下の階になにか心当たりがあるか?』


『は?』


ケンクの矢が六本放たれた、しかし幻を突き抜け壁に刺さる


『さぁね〜♪』


優男の矢が放たれる


『とぼけるな』


ケンクは放たれた矢を無視し、自分の真後ろに矢を放った


『下の階にもこの虫をみた』


放たれた矢は虫を貫いた


『……うっとうしいなぁ、そうだよ!!下の階のブルーゴブリンだろ?あれも僕の虫達が見せた幻だよ』


『………』


ケンクの弓から二十数本の矢が一度に放たれる


その一本一本が全ての虫を貫いた


『死ね』


ケンクが矢を優男に放つ


しかし幻がもういない優男も矢を防いだ


『なになに?なに熱くなっちゃってるのぉ?ダッサ♪』


ケンクが足に魔力を込め、高速移動を開始する、しかし同時に優男も高速移動を開始した


『………』


ケンクは無言で優男の小さな隙、一つ一つに矢を打ち込んでいく


『よっ♪ほっ♪』


しかし優男はその矢を自分の矢でうち落としていく


『ムダムダ♪』


高速の攻防が続き、部屋中が矢だらけになった


『下手だね〜矢に切れがないんだよ♪』


するとケンクは弓を剣に切り替えた


『なになに?諦めた?やっぱ雑魚だから早死にしたいの?ハハハ!弱いからね〜』


優男が喋る間にケンクは一度剣を振り下ろした


ぷちん……と、小さく音が響く


『雑魚だからな』


その時優男の体に無数の糸が絡みつき、自由を奪った


『な、なにこれ!?矢に糸が…』


優男が暴れるが、変化はない


『死んで地獄でユーキに詫びろ』


ケンクは剣を振り上げ、核となる糸を斬った


『うぁぁぁぁぁぁあぁ』


『エリアルエイザー』

部屋中の矢が優男に突き刺さる


『なぁんちゃって♪』

『!!』


『バレてるよ〜そんな手♪』




幻を突き通り、反対側の矢がケンクに飛んでくる


『ぐっ…』


ケンクは剣で出来る限りの矢を叩き斬る


しかし三本の矢がケンクの肉体を突き刺さる


『がぁっ!!』


『あんまり僕を舐めないでよ♪』


ケンクの体から大量の血が滴りおちる


『いたいぃ?苦しいぃ?』


優男がケンクの顔を覗き込む


『ぐっ!!』


ケンクが力を振り絞り剣を振る


『はぁずれぇ〜♪』


剣は幻を通り抜ける


『うれしいんじゃない〜?下の階で死んだ仲間と一緒の所にいけるんだよ♪』


『!!』


ケンクの表情が変わる


『でも面白かったよねぇ〜だって、なんにもいない所に攻撃してしかも死んじゃったんだよ♪』


『………』


『あっ、お前も死んじゃうまえに僕の名前も教えておくね♪』


ケンクの魔力がじわじわ上がる


『末端の幻、シゲボーだよ♪まだ聞こえてる?シゲボーだよ、シ・ゲ・ボー♪』


わざとらしく幻を増やし、ケンクの周りを囲む


『………』


(ユーキ)


薄れゆく意識の中、ケンクが思う


(闘いの中で死んじまったお前の為にも俺は生きなければ行けない)


(だけど…無理みたいだ…俺ももう死んじまいそうだ)


(でも悪いがこいつを活かすつもりもない!!)


『ハハハ!』


優男が高笑いする


『リミッター………』


『ん?』


ケンクの魔力が溢れる


『解除』


ケンクの魔力が爆発した


『!?』


優男がうろたえる


『なに!?なにをした!?』


ケンクがゆっくり口を開く


『下の奴と同じ事だ』

『な…に?』


ケンクが剣の形状を弓にする


『お前が言う面白い事だよ!!』


優男が膝をつき、膨大な魔力にあてられガタガタと震える


『まさ…か…お前があんな魔堂砲を?』


ケンクはニヤリと笑い


『安心しろ、俺にはあんな魔堂砲は打てない』


優男の表情が緩む


『俺は全魔力をこの一本の矢に注ぐ、当たれば確実に死ぬな』


優男の表情がまた強ばった


『う…アァァァァァア!』


優男は全ての幻虫を放ち、大量の幻を産み出した


『あ、当たらなければ…い…意味ないだろ!!』


叫ぶ優男を前に、全ての幻は消えた


『これで全部か?』


ケンクは全ての虫を一瞬にして貫いた


『う…うぁぁぁぁあ!!』


追い詰められた優男は弓を振り回しケンクに襲いかかる


『共に死ね』


優男が足を絡め、転んだ


『鳳凰』


優男は腰が抜けて立てない


『天章雷』


最後に優男は一本弓を放った


が、溢れだすケンクの魔力に弾かれた


『畜生ぉぉぉぉぉ!!!!!』


ケンクが矢を放つ


『ファントムフェニックス!!!!!!』


見事優男を貫いた矢は、当たった瞬間に超振動を起こし、魔力を爆発させ、優男は無に帰した









と、同時に









ケンクの魔力もゼロになり









ケンクの肉体が塵に消えた


しんだぁ













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