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胸キュン
作:鉄下 学


残業を終えて自宅に辿りついた悟は、携帯にメールの着信があるのに気がついた。


〔2002.10.5 AM10:48:27〕着信 〔発信者:ヒヨコ〕

お久〜♪

そう言えばさ、もう半年だよねぇ。
最近、どうしてるの?

たまにはさ、食事になんて、誘ってくんない?

超、可愛い女の子がさ、1人でコンビニ弁当食べてるの、可哀想だと思わない?

ほんじゃねぇ、返信、当てにしないでまってるよ〜ん。


〔2002.10.5 PM11:35:04〕発信 〔送信先:ヒヨコ〕

あんた誰?

メアド、間違ってない?


〔2002.10.6 AM00:12:36〕着信 〔発信者:ヒヨコ〕

うっそ〜!ヒヨコだよ。あの可愛いヒヨコだよ〜ん。

何で? とぼけたりしちゃうわけ?
まさか、まさか、まさか、・・・・
忘れましたってこと?


〔2002.10.6 AM00:16:28〕発信 〔送信先:ヒヨコ〕

忘れたというより、あんたを知らないよ。

一体、誰に送ってるの、このメール。


〔2002.10.6 AM00:17:43〕着信 〔発信者:ヒヨコ〕

マジで言ってるの?

サトシ君でしょう?


〔2002.10.6 AM00:19:39〕発信 〔送信先:ヒヨコ〕

ホントに、俺のこと、知ってるの?

いつ、どこで会った?


〔2002.10.6 AM00:20:22〕着信 〔発信者:ヒヨコ〕

ホントに、ヒヨコのこと、忘れてるんだ。

かなしいよ〜[涙]


〔2002.10.6 AM00:26:05〕発信 〔送信先:ヒヨコ〕

だって、俺、ヒヨコなんて子知らないよ。

だから、いつ、どこで会った?


〔2002.10.6 AM00:26:51〕着信 〔発信者:ヒヨコ〕

日本デパートの本間サトシ君、でしょう?


〔2002.10.6 AM00:33:45〕発信 〔送信先:ヒヨコ〕

なんで、俺のこと知ってるの?

でもさ、俺は君を知らないんだから、もうメールはやめてくれないかな。


〔2002.10.6 AM00:34:28〕着信 〔発信者:ヒヨコ〕

嫌だ!

だってさ、このメアドくれたのサトシ君の方なんだからね。

でなきゃ、メール送れるわけないっしょ!


〔2002.10.6 AM00:39:16〕発信 〔送信先:ヒヨコ〕

だからさ、いつ、どこで会ったときに、メアド渡したのかな?

ホント、ヒヨコなんて子、覚えてないんだ。

それをちゃんと教えてくれないんだったら、もう返信はしないから。

それと、今日はもう寝るから。明日、早いんだ。


〔2002.10.6 AM00:40:44〕着信 〔発信者:ヒヨコ〕

思い出してくんないんだったら、それでもいいもん。[涙]

・・・・うん、お休み。お仕事大変だもんね。ゆっくり、寝てね![ハート]

もう、ヒヨコからはメールしません。ごめんなさい、でした。[お辞儀]


〔2002.10.6 AM11:35:49〕発信 〔送信先:ヒヨコ〕

昨日はゴメン。思い出すように努力するから・・・・。



だが、何時間経っても、何日経っても、返信メールが届くことはなかった。


(完)



この短編は、とあるブログに掲載したものを転載したものです。













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