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パーティ3

皆、何かが起こる予感がした。

ふわり、と風が吹き、一瞬目を閉じた。

恐る恐る目を開けて会場を見回しても、何も変わっていない。

レティシアはホッと胸を撫で下ろした。

「れ、レティシア様ーー」

しかし、会場中の視線はレティシアに集まっていた。

レティシアは皆の視線をたどると、視界にキラリと光るものがあった。

「こちらを。」

いつの間にか近くにいたユリウスが、鏡を差し出した。

そこに写っていたのは、レティシアではなかった。

いや、顔かたちは変わっていなかった。

ただ、瞳と髪の色がキラキラと輝きを放っていた。

「な、なんと、これはーー」

他国の王族も驚きの声を上げた。

この国の王は魔力が大きいことで有名だったが、レティシアはそれを遥かに凌駕する魔力を持っていた。

それが溢れ出て、瞳と髪の色に影響を与えたのだった。


「な、なによこれ、」

マリアンヌも驚きの声をあげた。

「だ、だからなんなのよ!私だって、魔力くらいーー」

「あなたの魔力はディオゲネス公から与えられていたものです。」

「はぁ?貰ったことないわよ!」

確かにマリアンヌは、魔力を介するようなものを身につけてはいなかった。

「マリアンヌ様は王宮で食事を取られていましたよね?その中に入れていたのです。」

魔力は経口摂取も可能だ。

その場合、内から滲み出るものでないため、レティシアのような外見に現れることはない。

だからマリアンヌは、魔力を使えるのに、見た目に現れないという矛盾が起きていたのだった。

「マリアンヌ様が王宮を去って何日も経ちます。きっともう使えなくなっているはずですよ?」

マリアンヌは唖然と自分の手を見つめた。



「でぃ、ディディオン!何故ここに!」

王が慌てて降りてきた。

ディディオンはニヤリと笑う。

「レティシア嬢、ディディオンと繋がっておったのか!」

王に怒鳴られ、レティシアは身を縮める。

「オイオイ、姫さんに怒鳴るなよ。俺がここにいて、何が不味いんだ?」

王は顔を真っ赤にさせた。

「貴様ーーー」

王は怒りで体から魔力を溢れさせた。

「オイオイ、無駄打ちはやめろよ。その魔力だってもう使えなくなるんだぞ?」

「どういう、ことだーー」

「分かってんだろ?もう、あんたには魔力を渡さない。俺たちの魔力に頼ってたあんたは、これからどうすんだろうな?」

「ディ、ディオン、?」

ディディオンはレティシアが見たこともないような、悪どい顔をして笑っていた。

「こ、こいつらをひっ捕らえよ!」

王は思わずディディオンとレティシアを指差した。

兵士はギョッとしながらも、王の命令に従う。

「姫さん、逃げるぞ。」

ディディオンはレティシアの手を掴むと、ふわりと宙に浮いた。

「う、浮いてるぞ!」

足元に風魔術を使っているだけだったが、繊細な魔力の操作に誰もが驚きの声をあげた。

そのまま風に乗り、二人は会場から飛び出した。


「ディディオン!」

ビュンビュンと風を切る中、レティシアはディディオンに声をかけた。

風で声が届かないのか、ディディオンは一度も振り替えらず、どこかの屋敷の前についた。

「ほら、姫さん、入った入った。」

「ま、待って、誰のお屋敷なの?」

不法侵入になるのでは、とレティシアは心配した。

そもそもレティシアは何もしていなかったのだから、何故一緒に逃げているのか、とも。

「ここは姫さんの屋敷だよ。」

ディディオンは微笑んだ。

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