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デッドゲーム
作:テルル



最終予選開始


『ごきげん麗しゅう皆様。いよいよこの日がやってまいりました。デッドゲーム最終予選が始まろうとしています。参加者の皆様、準備はよろしいでしょうか?数分後にはゲームが始まります。ルールは皆無。特別なルールはございません。見事クリアされた参加者様には、私の元に来る権利、それとこのデッドゲームから離脱する権利が与えられます。それでは、皆様のご健闘を願います。それでは、これにて失礼。』

『D』の声を桜はじっと家のソファに座って聞いていた。
それぞれがこの声をどこかで聞いているのだろう。まだゲームの詳しい内容も分かっていないのだ。ゲーム開始まで後数秒を切った。桜はカードと携帯をぎゅっと握り締めた。そして研究所の時に拾ったシズのナイフをそっとしまった。

「よし!どっからでもかかって来い!」

いきおい良く立ち上がった時にかちっと時間が11時になった。
始まった。

「・・・。」

思わず身構えてしまったが、特に何も起こる様子はない。

「・・・?」

しかし不気味なほど辺りは静まり返っていた。ふと、桜は窓の外を見て目を疑った。

「何あれっ?!」

+++

砂時はいつものように喫茶店でティーカップを磨いていた。
しかし、珍しく客が来ない。来ない方がゲームをするのに好都合なのだが。
店を閉めようとドアをあけた時、前に5人の男女が立っていた。

「・・・?何か用か。もう店閉めんだけど。」

砂時が話しかけるが、男女は虚ろな瞳で砂時を見ていた。わけが分からない砂時は首をかしげるが、その虚ろな瞳に少しばかりの狂気を感じた。
やばい、と感じて慌ててドアを閉めたが、べたべたべたっと手がドアのガラスに張り付いた。

「何なんだっ?」

別な窓から見ると外は町中の人々が砂時の喫茶店へと向かっていた。全員が虚ろでふらふらしながら近づいてくる。

「これが最終ゲームかよ・・・。タチ悪ぃ・・・。」

舌打ちをして砂時は2階の自室へと向かう。後ろの方でガラスの割れる音がした。侵入されたのだろう。

「ちっ。人ん家の店ぶっ壊しやがって・・・!修理代馬鹿になんねぇんだぞ、くそ。」

砂時の青い携帯を取ると自室の窓を開けて屋根に降りた。
そして想像絶する光景がそこに広がっていた。

「・・・んだよこれ・・・。」

道が道路が、人で埋め尽くされていた。男も女も子供も老人も全員が参加者達を狙ってきている。それはかなり異様な光景だった。

「ぎああぁぁっ。」

どこかで悲鳴が上がった。
それを合図にあちこちで悲鳴が上がる。

「誰か殺られたか・・・!」

屋根を伝いながら砂時は桜達へと電話をかけた。信号が続いた後、かちゃっという音とともに桜の声が砂時の耳に届いた。

『あぁっ、砂時?』

桜もかなり驚いているのだろう。声がわずかに震えていた。

「良かった、まだ生きてるか?」
『生きてるよっ。でも何なのこれ・・・!』
「今回の敵は全一般人らしいな。『D』の野郎・・・えげつねぇことしやがる。散々一般人を巻き込むなっっつときやがってよ。」

すると携帯の向こうで派手にガラスが割れる音がした。

「おいっ!」
『ど、どうしよう・・・!入って来ちゃった!』
「屋根を伝って行け!」
『無理!屋根にも近所の人でいっぱい・・・。』
「馬鹿かテメー、何のために超能力持ってんだよ。」
『あっ、そうか。』

ぷつっという音ともに電話が切れた。

「あの馬鹿・・・アホじゃねぇの・・・。」

そう呆れたように携帯に向かって呟いた瞬間、

「あっ。」
「うおっ!」

走っていたところに、桜が頭上から現れたおかげで、思い切り砂時は身体を屋根の瓦に打ちつけ、その倒れた砂時の背中に桜が乗っていた。

「・・・殺す気か・・・。」
「ご、ごめん・・・大丈夫・・・?」

桜が慌てて退いて砂時を引っ張り起こした。

「とにかく無事で良かったぜ。あいつらは無事なんだろうな・・・。」
「さっき番長と電話したけど、今中央公園にいるんだって。鈴香さんと水崎さんにも連絡してくれたから、きっと皆そこにいるよ!」
「よし、そうと分かればさっさと行くぞ。」
「でも・・・テレポートした方が・・・。」
「またさっきみてぇに上にのっかられたらたまったもんじゃねぇぜ。」

砂時がやれやれとからかうように言って屋根を走り始めた。
桜は苦笑いした後すぐに砂時の後を追いかけた。下の町では亡者のように人々がうろうろと徘徊しまわっていた。

+++

「いよいよ始まりましたね。」

『D』がにやっと笑った。
楽しみだ。誰が生き残り、誰がゲームオーバーになるのか。
だが本当に楽しみだったのは長谷川桜だった。

「早く会いたいですね、長谷川桜・・・。ふふ・・・。」

怪しく微笑む『D』をよそに、隣にいた平山が口を開いた。

「井口と叶、凛を町にばらまく。」
「ええ、よろしいでしょう。それで桜にまとわり着いている方々を足止めして下さい。もちろん・・・。」
「あぁ、それがしも行く。」

ぼうっと平山が炎になって姿を消した。

「・・・待ち遠しいですね・・・。ふふ・・・っ。」

+++

「井口、叶は一時ばらばらに動き、参加者を邪魔するなり好きにしろ。後でそれがしが長谷川達の居場所を伝える。」
「分かったわ。」
「任せなァ。」
「凛はそれがしとともに来い。」
「オッケーッスよ!」

4人はそれぞれ顔を見合わせた後、それぞれの能力を活かして黒い部屋から消えた。










デッドゲーム最終予選『オール』開始



最後シリアスな雰囲気になってしまいましたね。この小説には似合いませんね・・・(汗)
いよいよ最後のゲームが始まりました!桜達はどうなってしまうのか!そして長瀬は?

次回もよろしくお願いします!











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