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デッドゲーム
作:テルル



会戦前にて


何日かは平穏は日々が続いた。
そして突然黒い手紙は桜達のもとへ送られてきた。



拝啓
長谷川桜様

明日の午後10時きっかりに森林広場へとおこしください。
前にも書き出しましたが、私はルーズな方は嫌いです。
遅れた場合、そしてゲームを拒否された場合は容赦なくゲームオーバーにさせていただくのでご注意ください。
では、そこでまたお会いしましょう。
これにて失礼。
敬具





桜は溜息をつくと手紙をゴミ箱へと投げ捨て、ソファに深く座ってごろりと寝転がった。
正直この黒い手紙を見るたびに、どっと疲れが押し寄せて来るのだ。ふと、気がつくと身体がわずかに宙に浮いていた。気を抜くといつも少し身体が浮いてしまう。
今日も学校の体育の時、浮き上がってしまいそうになったのだった。

「明日かぁ…。明日は学校お休みしなくちゃ」
「休みもいいが、誰もいないものと思っていると殺されるぞ」

びくっと身体を起き上がらせると、黒いスーツを着た見覚えのある男性が桜の足元に立っていた。

「ええと…平山、柚宇さん?」

『D』の右腕の男性であった。

「柚宇でいい。とりあえずパンツを隠せ。はしたないぞ」
「っ!」

顔をそらして言う平山に、桜は慌てて足を閉じるとソファから立ち上がった。

「な、何しに来たのっ」
「それがしに物を言う前にもっと回りに気を配れ。それがしが敵であったらお前は確実に殺されていただろう」
「…敵であったら?」

すると平山は意地悪そうに口元を歪めた。

「馬鹿ではなさそうだ。今日はお前に言いたいことがあってな。別に針人間の所でもよかったのだが…。1番未熟なお前の所へ来た。まあ、見た目ほど未熟ではなかったがな」
「けなしてるのか褒めてるのか分からないんですけど」

不服そうに言う桜に平山はふふ、と笑ってみせた。

「次のゲームはもちろん参加するんだろう?」
「本当はしたくないけど」
「では…いいか。決して油断はするなよ。今回も、普通のゲームではない。仲間を倒してでもゲームをクリアするんだ」

何故、『D』側につく敵である彼がそんな忠告みたいな真似をするのだろうか。困惑した表情でいると平山は面白そうに笑った。

「それがしがお前に忠告するのがそんなに変か」
「あ、あたり前じゃない。敵、なんだから…」
「それがしは…お前に期待をしているのだ。いや、それがしだけじゃなく、ほかの奴らも期待をしているはずだ」
「どういうこと?」
「ふ…。敵もいれば味方もいる、ということだ」

それだけ言うと平山は庭のガラス戸を開けて出て行こうとした。

「待って!」
「何だ」
「…あなたは敵? 味方?」
「どちらでもない。それは『D』に対しても同じことだ」

桜は再び首をかしげるとまた平山を呼び止めた。

「さっき仲間を倒してでもゲームをクリアしろって言ったけど、あたしは仲間と一緒にゲームをクリアするよ。絶対仲間や…友達を見捨てたりしないから」

しばらく平山は黙って桜を見つめていたが、

「きれい事は嫌いではないぞ」

そう言うとにや、と微笑み姿を消した。
桜は急いで庭に出向いたが、今しがた出て行った平山の姿はどこにも見当たらなかった。



大きく修正をさせていただきました。
すみませんです!











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