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デッドゲーム
作:テルル



次の対戦者


しばらく『D』からの手紙は送られてこなかった。桜の所にも砂時の所にも。それまでは久しぶりの平穏な日々が続いていたかのように思えた。
前の喫茶店の事件から2週間後。桜は学校へ行く前に必ず郵便受けを確認する。そして黒い手紙を見つけてしまったのだ。それを見たとたん桜の気分はずんと沈んでしまった。

「あーあ…。最悪」

手紙を取り出して中身の写真を見てみる。

「え…?嘘、でしょ…?」

そこに写っている次の対戦者を見て桜は手紙と写真を取り落とした。
その写真に写っている相手を見て、桜は学校に行く気分にはどうしてもなれなかった。家の中に逆戻りしてソファに倒れるようにどさっと座った。

「どうしよう…」

いつも通り家の中は静かだった。ただ時を刻む時計の針の音が、馬鹿でかく桜の耳に届いていた。
しばらく放心状態で天井を見つめていると、制服のブレザーの中に入っているピンク色の携帯が震えた。びっくりして見てみると、学校の友人からの電話だった。

「もしもし…」
『あ、もしもし桜? どうしたの、今日無断欠席だって!』

元気の良い声は美奈だ。

「ちょっと気分悪くて…先生には後で言うから」
『本当あんた大丈夫? 最近元気だったのに。今めちゃくちゃブルーでしょ』

自分を気遣い、心配してくれる友人に思わず桜は涙が出そうになった。そしてデッドゲームのことを話そうと思ったが、また友人を失いたくはない。話したい衝動をどうにか押さえ、ソファに寝転がった。

『ね、何かあったら相談してよ。ね?』
「うん。ありがと…。…美奈、変なこと聞くけど…」
『ん?』
「大切な人と殺し合わなきゃいけなくなったら、美奈はどうする?」

しばらく沈黙が走った。
引かれただろうか。それでもかまわず桜は話続ける。

「その人を殺さなきゃ、自分が死んじゃうの。美奈ならどうする?」
『…大切な人って…家族とか?』
「…うん。そんな感じ」
『それって…あたしなんかよりあんたが1番良く分かってるんじゃない?』
「え?」
『何があったか知んないけどさ、元気出して! じゃあ、これから授業だから! ばいばい!』

ぷつっと電話が切れた。桜は携帯を閉じてブレザーの中にしまった。

「夜になったら…砂時の所に行ってみよう。砂時なら、何とかしてくれるかもしれない」

桜は静かに目を閉じた。

+++

「遅かったな。さっき電話してから随分時間経ってるぜ?」
「あは…ごめんね」

桜は相変わらず無愛想な砂時を見て笑った。

「怪我は大丈夫?」
「あぁ。もうすっかり完治したぜ」
「そう」

それから沈黙。
しばらくたってから桜が先に口を開いた。

「どうする?」
「どうするったって…。俺にも分かんねぇよ」
「あたし…砂時とゲームなんかしたくないよ…!」



わりとありがちなパターンですね。
今度は桜と砂時がデッドゲームをしなければならなくなりました。相手を殺さなければ自分が殺されてしまう。
桜は一体どうするのか!
では、次回もよろしくお願いします。











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