第八十三話 桐のヒミツ
「さあ、今日こそは!!」
…………
「素子は風邪でお休みだった……」
「だからボクなんですか…?」
水城くんです。
「彼氏としての責任を果たしなさい!」
「は…はい〜…」
「お、出掛けたわよ」
「あ…あの……もう二日もなにも食べずにここにいるんですけど〜…」
「文句あんの?」
「あるけど…ないです…」
「じゃ、追跡開始するわよ」
「桐くんごめんね…」
「前回はここで見失ったのよね」
「あ、はいあと肉まん一つお願いします」
「なにしてんのよ?」
「このままだと死んじゃいそうなんでご飯を…」
「そんなことしてる暇があるなら追跡を…」
「麻真さんの分です。どうぞ」
「あ、ありがと」
素子め……こんないい子を毎日……っと鼻血がでそうに……
「あ、桐くんがお店にはいって行きましたよ」
「なに!?追いかけろ!」
「ここって…」
「喫茶店ですね…」
「姉さん!?幽さんも!?」
桐はこの店の制服を着ていた。
「桐くん!なんでここの制服を…」
「なんでスカートじゃないのよ!!」
「そっちなんですか!?」
「二人共、ちょっとこっち来て!」
連れて来られたのはたぶんこの店の休憩室。
「なんであんたがここに居るのよ?」
「それはこっちのセリフだよ…」
「いいから話してみなさい」
「ふぅ……神谷さんと会ってるって話したよね?」
「ああ…確か言ってたね」
(麻真さん……怒ってる…)
「ここ、神谷さんの両親が経営していて神谷さんも手伝ってたんだよ」
「ふんふん」
「で、神谷さんが部活の合宿で居ない間僕がお店を手伝うことになったの」
「なんであんたが…」
「勉強教えて貰ったお礼だよ」
「桐くん…立派だね……あ、涙」
「………ま…まあ…ほとんどあたしの宿題なわけだし……あたしも手伝うわよ」
「素直じゃないな〜」
「いいから、早く制服貸しなさい」
「ボクも手伝いますよ」
「幽さん…ありがとうございます」
「あたしが居る以上、今日の売り上げは普段の倍とるわよ!!」
「「……………」」
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