第六十四話 お酒と罠は二十歳になってから
「ここがおハルちゃんの部屋です。桐くんの部屋はこの部屋の上です」
三階ですか。
「あ、あと今日はお客様が多かったので、隣りの部屋にも人がいるので迷惑にならないようにしてください。なにかあったら私は下に、執事さんは三階の北側にあります執事部屋にいますので」
四階と五階はなにに使ってるんだろう………確か地下もあったよね………
「なんか素子さんに悪いな〜こんないい部屋を……」
大きなテレビに大きな机に高そうなソファ、高そうなベッドが二つ………あ、ルームサービスとかもある。全部無料だ………
「さて、姉さんが来る前に寝ようかな……」
ベッドにダイブ!!したい気持ちを抑えてゆっくり倒れ込む…………低反発だ…………なんかもぞもぞしてるな〜………
「誰かいる?」
「……………」
布団を捲ると………
「未久!?」
「はわ……はわわ〜……」
目が虚ろだ………って前もあったような……
「はわ……はわわ〜……」
電話……素子さんの部屋の番号は………
『ふぁい、もひもひ』
「眠そうですね」
『ふぁあ……桐くんですか?どうしました?』
「未久が部屋に居たんですけど」
『ああ、気にしない気にしない』
「いや、気にします!!」
『大丈夫ですよ〜私はげんきですから〜』
話が噛み合って無い……
『まあ、べっどもふたつありますし、へやもヒロいですから、イーじゃないでスか』
「素子さん!!」
『いいじゃないですか!!あ、わたしはいつでもいいですよ♪』
「聞いてません!!」
『言っとくけどね!!わたしはおハルちゃんよりスタイルいいんですよ!!』
「だから、聞いてないです!!」
『あ、だめ、桐くん♪そんな…でも……桐くんなら…♪』
ダメだ………
『素子〜!!もっと飲め〜♪』
この声は…………
「姉さんそこに!?」
『んあ?桐じゃない!!あんたも飲む?』
「なにそれ?」
『あ〜?<ちゅうはい>よ〜』
「お酒!!姉さん、それお酒!!」
『お酒?違うわよ。<ちゅうはい>よ』
「酎ハイってお酒なの!!」
『いいじゃない。素子なら国家権力なんか目じゃないわよ』
そこだけ冴えてるね。
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