第三十五話 悪霊退散!?
「水城さん、なにか話したい事は?」
「え〜と……あ、桐さんの好きな食べ物は?」
「え〜と、玉子焼きです」
「あ、良かったら私が作ります」
「あ、ありがとう」
「気にしないでください♪」
ん〜……姉さんの顔であんな眩しい笑顔と敬語は………ミスマッチですね〜…………
「おいしいですか?」
「おいしいです」
「ほんとに!?良かった〜」
今初めて姉さんが可愛く見えました。
「水城さん、あの………」
「なにか?」
「その……姉さんは?」
「あ、意識がないだけで死にはしません。私が離れれば意識が戻ります」
このままでもいいかもなぁ……とか思ってる僕。
「桐さんは、いくつなんですか?」
「今年で11歳です」
「私の方が年上なんですね………すごい不思議ですね〜」
「なんでですか?」
「私より桐さんの方が年上っぽくないですか?」
確かに……………姉さんの顔で言われるとなんかヘンです。
「水城さん、どのくらいで成仏できますかね?」
「私は一生このままでも〜」
一生って死んでますから。
「まぁ、その気になれば今すぐでも〜」
できるなら早く言ってください。
「でも、条件があります」
「その条件って?」
「私に告白してください」
「ほかの方法は?」
「まあ、その分時間がかかります。私が幸せになればなるだけ成仏に近付くみたいです」
幽霊って便利かもね。
「だから、私に告白するか、キスして頂ければ幸せすぎて死ねます」
だから、もう死んでます。それよりこれは、重要問題ですよ。姉さん(顔だけ)に告白かキスですよ?
「大丈夫です。誰も見てません」
いや、そういう問題じゃ………………もう、しょうがない………
「いいですか?」
「いつでも♪」
「ぼ、僕は……ね、じゃなくて、綾のことが……す、す、すすす、好きです!!」
その瞬間、水城さんが微笑み、僕に抱き付いてきました。
「水城さん!?」
「ありがとう……ありがとう………」
水城さん、泣いてる………?
「できれば………キスが良かったなぁ……文句は言えないけど………」
水城さん………
「ほんとにありがとう………さよなら…………私の……好きなヒト………」
「水城さん……短い間だけど楽しかったです……」
一目惚れって、多分嘘だったんじゃないかな……
「姉さん?姉さん?」
「ん?桐?どうしたの?って、あんた、泣いてんの?」
「……うん………」
「何があったのよ?」
「………内緒………」
水城さん………あなたは無事に天国に行けましたか?多分行けましたよね?姉さんにはあの時の記憶が無くなってました。ありがとうございます………僕、まだ生きてるうちにあなたに会いたかったです。そしたら、友達を紹介してました。僕の友達はいい人ばかりなんですよ?きっとあなたとも友達になれましたよ。僕は…………もしかしたら………あなたのことが………いや、今更こんなこと言うのは卑怯ですね。でも、知っていてください………
どうか…届きますように……
「あたしの寝てる間に一体何が〜!!!??」
……いい感じに終わりそうだったのに…………
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