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これは小説ではありません
心の水のこぼし方
作:鈴木浩康


朝のニュースにチャンネルを合わせ、結局見たのは今日も右上に映る時計だけ
1秒1秒刻むこの世の中、僕はどの1秒に焦点をおけばいいの?
内側に秘めたコバルトブルーのガラス瓶
悩み多きこの世の中。
雨が降るのは仕方がないことなんだ
悩んでは心の瓶に水が溜まってく。減らし方も泳ぎ方も知らない僕はいつももがいているだけ。息継ぎもできずに溺れているだけ。


心の奥にしまって大事そうに両手で持っては、人の見られないところまで運ぶ。
ふらふらになって、何度も転んであざを作っても。誰にも見せたくない。
気付けば勝手に自分が自分に押し付けている。
その必死に守る強がりが逆に自分を小さくしているとも気付かずに。


少しばかり住みにくい世界。逆立ちして世界を変える。そんなことできたらいいのに。
簡単にはいかないな。
目指しているのは頂上のみえぬ山の頂上
大きな夢や希望を背負い、いつかその美しい景色が見れたらと一人でいつも休まず登ってきたのに
それでも現実は沈んでは浮き、浮かんでは沈む。もうきりがないや


泳ぐのはもうやめだ。
もう少し肩の力を抜いて、気楽に手を広げ、上を向いて空を見上げてみよう。自然と水に浮けるだろう。
きっとそのうち日の光が蒸発させてくれる。
自分を照らしている光が見えるはず
そう待っていた時に自分を照らしたものは日の光ではなく君の掌でした。


2つのものが、共に生きるというのはなんとも大変なことで
でもなにより大切なこと。
途方に暮れた自分に手を添えて、一緒に水を減らしてくれる。
伏せている自分に優しい笑顔で手を差し伸べてくれる人がいる。それだけで十分。


支えてくれる人のありがたさに気づく瞬間。人という意味がわかった瞬間。

ありがとう。

自分で自分の人生支えなきゃと思っていたけど、いつのまにか君に支えられていたよ。



ありがとう。

いつのまにか雲の流れを見れるようになったよ。














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