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この作品には 〔残酷描写〕 が含まれています。

猫と竜

黒猫と駆け出し冒険者

作者:アマラ
 猫と竜達が住む森。
 その近くに、人間達が暮らす国があった。
 猫達と友人になる事で、大きく繁栄を遂げた国だ。
 王族や優秀な人材は、その大半が猫と友人になり、その魔法を学んでいる。
 そんな国の王族であるにも拘らず、10歳を過ぎても猫と友人になっていない王子が居た。
 大半の王族は生まれてすぐに猫と友人になるので、コレはとても異例な事である。
 猫と友人になるという事は、その人物が優れているという事を意味していた。
 王族にとって猫と友人になるという事は、その能力の証明することでもある。
 だから、本来であればコレは、とても由々しき事態なのだ
 しかし、その王子の力を疑うものは、誰も居なかった。
 なにせ彼の横には、森に住む猫達の中で最も優れた英雄との呼び声高い、黒羽という名の黒猫が居るからだ。
 幼い頃より王子との傍らに居た黒猫は、彼が自分の友人に相応しい男かどうか、今も見定めている最中なのである。
 黒猫は王子に様々な魔法や物事を教え込んだ。
 自分の友人になりたいというのであれば、このぐらいの事は出来なければならない、というのが 黒猫の言葉であった。
 友人になるかもしれない王子の教育に、黒猫はとても熱心だったのだ。
 驚くほど厳しい訓練を、黒猫は王子に課した。
 だが。
 王子はそれを、喜んでこなして行ったのだ。
 英雄の横に立とうとするならば、さもあらん、というのが、王子の言葉であった。
 一匹と一人の関係は、確かに友人というようなものではない。
 それは、師匠と弟子というのが、もっともしっくり来るものだったのである。
 幼い頃からこなして来た訓練の成果、王子は子供とは思えないだけの実力を付けていた。
 だが、それでも黒猫は王子を友人とは認めていない。
 それどころか、まだまだ不出来だというのだ。
 王子もまた、それを笑って肯定した。
 まだまだ師匠殿には遠く及ばない、というのである。
 そんな事をいいながらも、一匹と一人はいつも楽しそうであった。
 猫は王子を気にかけ、王子は猫を慕っている。
 その国に住まう人間と猫達は、そんな二人を好ましく思っていた。



 12歳を迎えた王子は、王族として様々な行事へ出席するようになっていた。
 他国の使節との謁見、宮中行事などもにも出席するようになり、徐々に与えられる役割も増えてきている。
 本来こういった仕事は15歳で成人を迎えてから、本格的にはじめるものであった。
 だが、何事に付けて優秀であった王子は、早くからそういったことを任されるようになっていたのだ。
 はじめは公務を行うにはまだ早いという者もいたのだが、そういった声はすぐに無くなっていった。
 王子が全く落ち着き払った様子で、ほぼ完璧にそれらをこなしていったからだ。
 行儀作法や、言葉遣い。
 子供とは思えない様子でそれらをこなす姿は、既に王族としての威厳を持ち合わせているようであった。

 舞踏会への出席を終えた王子は、自室に戻るなり深いため息を吐いた。
 その様子を見た黒猫は、呆れたように首を振る。

「この程度で疲れているようでは、走り込みが足らんな」

 ため息交じりのその言葉に、王子は大きく肩をすくめて見せた。
 黒猫がソファーの上に飛び乗るのを確認してから、王子も近くのイスに腰を下ろす。

「そっちじゃねぇって。分かんだろ? お嬢様方のほうだよ」

 実に嫌そうにそう言い放つその様は、まるで市井の少年のようである。
 王子は普段、落ち着いた威厳のある話し方をしていた。
 だが、今はある理由から、こういった砕けた話し方を練習しているのだ。
 最も練習相手は黒猫しか居ない為、練習はなかなか進んでいないのだが。

「なんで揃いも揃って皆色恋ごとに夢中なのかね。いい男だって言われるのは悪い気はしないが、私は、いや、俺はまだホンの子供だぜ」

「そこは、俺ぁまだガキだぜ、の方がいいだろう」

「ん? そうか? ううむ。成る程、気をつけよう」

 真剣な様子でぶつぶつと呟き始める王子を横目に、黒猫は欠伸を一つ。
 それを見て本題を思い出した王子は、大げさな仕草で膝を叩いた。

「いや、そうじゃねぇって。色恋ごとに懸命な娘さん達が多くて疲れたって話だよ。何でこう、貴族のご令嬢ってのはいい男だ何だってのが好きなのかね」

「彼女らにして見れば、それが狩りなのだ。よい男を見つけるというのは、よい食べ物とよい住処を見つけるということなのだからな」

「成る程。そういうものか。さすが師匠殿」

 妙に感心した様子の王子に、黒猫はさらに続ける。

「彼女らにとって着飾ることは爪や牙を研ぐのと同じだ。噂話は獲物を知る事に近い。他の狩人への牽制にもなる。貴族の娘は異性と接する機会が少ないから、ああいった場は限られた狩りの機会といえるだろう。そういった場なのだから、彼女らが必死になるのは当たり前なのだ」

「成る程成る程。なら、私もその姿勢は見習わねばなりま、いや、見習わねぇとなぁ」

 しきりに感心している王子を前に、黒猫は呆れたように目を細めた。
 身を伏せて尻尾を燻らせると、もう一度大きな欠伸をする。

「そんな事はどうでもいいんだが。準備は終わったのか?」

「ん? ああ、勿論だとも! どうせ身一つだからな。父上、ではなく、ええと。オヤジ。そう、オヤジの誕生の宴があるだろう。その時を狙おうと思ってな」

「入ってくるものには気を使うが、出て行くものはそうでもないか。群れで逃げるのも生き残るための業という訳だな。そういえばそういう獣がいたな。ううむ、最近狩りに行っていないな」

「なぁに黒羽よ。じきにイヤでもすることになるさ。冒険だ。冒険だとも。冒険が、私を待っているぞ! はっはっは!」

 気持ちが高ぶってきたのか、王子は口調も気にせずに笑い声を上げた。
 やはり気を抜くと、言葉遣いが元に戻ってしまうらしい。
 黒猫は呆れたように首を振ったが、王子は気がついた様子も無かった。
 こういったやり取りは、どちらにとってもいつもの事なのである。



 王の誕生日を祝う宴は、一大行事だ。
 国内外から大勢の人が集まり、祝福するのである。
 宴自体は夜から始まるのだが、大半の来賓はそれ以前に集まるのが通例だった。
 招かれるのは貴族やそれに準じる高い身分のものばかりなので、交流の場としての意味もあるからだ。
 今回の宴当日も、王城は朝から大きな賑わいに包まれていた。
 こういった時、客を持て成すのも王子の仕事の一つである。
 王子は朝から精力的に動き回り、様々な人物に挨拶をして回っていた。
 その落ち着いた様子やしっかりとした受け答えに、対応を受けた多くのものが感銘を受けた。
 王子がこれだけの人物であれば、国の将来は安泰だろう。
 多くの来賓がそう考えるほど、王子は素晴らしい態度を見せたのである。
 あまりに凛々しく威風に満ちたその様子に、王子を成人と間違えて酒を勧めるものまでいる始末であった。
 交流の時間は滞りなく進み、いつしか日が陰り始めた。
 日が完全に落ち、月が昇った頃。
 王の挨拶を合図に、宴は幕を開けた。
 宴の華といえば、ダンスだ。
 年上の令嬢達をリードして踊る王子の姿は、とても成人を向かえる前の子供には見えないものであった。
 多くの若い娘達がその姿に見とれ、熱っぽいため息を吐く。
 それもそのはずだろう。
 王族は皆見目麗しい外見をしているのだが、王子はその中でも特に際立って美しい容姿をしているのだ。
 この日の主役は国王であったが、もう一人の主役は間違いなく王子であった。
 宴は進み、終盤へと差し掛かかる。
 この日のトリには、花火が予定されていた。
 火薬で作ったものと、魔法で打ち上げるもの。
 二種類の光を織り交ぜた、この国独自の催しである。
 王のために大きな花火を上げようと、花火師も、魔法で花火を上げる魔法使いも大いに張り切っていた。
 宴に出ていた魔法使い達も、そろそろ準備にはいろうか、といった頃合のことである。
 王子が、王の下へそっとやってきたのだ。
 何事かと目を丸くする王に、王子は恥じた様子で告げた。
 その内容は、このようなものである。
 朝からずっと動いていたので、疲れてしまった。
 花火が始まるまで部屋で休んでいたいのだが、いいだろうか。
 王子のこの申し出を、王は驚きながらも受け入れる。
 珍しい事だと思う王であったが、同時にそれも当然だろうと思った。
 確かに王子は優秀であるがゆえに忘れられがちだが、年齢を考えればまだほんの子供なのだ。
 朝からアレだけ動き回っていたのだから、それは疲れもするだろう。
 王は王子がゆっくりと休めるよう、配慮するようにと兵士や側近達に申し渡した。
 皆、王子が一日中働いている事を知っていたので、王のこの言葉に大いに納得する。
 少しでも静かに休んでもらおうと、王子の部屋の警備は最小限に抑えられた。
 多少無用心ではあったが、王子には黒猫がついている。
 何かあったとしても、黒猫が対応してくれるはずだ。
 黒猫は、森の猫の英雄である。
 何も問題は起こらないはずだ。
 誰もが、そう考えていた。
 しかし。
 まさにこの時こそが、王子が待ち望んでいた瞬間だったのだ。

 宴はいよいよ盛り上がり、締めくくりとなる花火が始まる時間となった。
 なかなか部屋から出てこないのを不審に思い、兵士が王子の開く。
 だが、部屋の中に、王子の姿は無かった。
 慌てた兵士は、部屋の中へと入る。
 そして、壁に書かれた文字を見て、愕然とした。
 白い石材で作られた壁には、黒いインクを使った大きな文字で、こう書かれていたのだ。

 いざ、冒険へ。

 報告を受けた王は、やられた、と呟いた。。
 王子は幼い頃からずっと、いつか冒険にいくのだと公言していたのだ。
 城を抜け出し、どこか別の国で冒険者になるのだ、と。
 最近は随分大人しくなったと思っていたが、なるほど、王子はこの機会を虎視眈々と狙っていたのである。
 側近や兵士達が騒ぎ出す中、大きな炸裂音が鳴り響く。
 空に咲いた光の花を見上げ、王は小さく呟いた。

「願わくば。小さな冒険者の前途に祝福を」

「だいじょうぶよ。だって、あの子についているのは英雄ですもの」

 王に声をかけたのは、その膝に乗った猫であった。
 友人であり、魔法の師である彼女の言葉に、王は大きな声を上げて笑った。



「おお、見てみろ黒羽よ! 今の大輪は恐らくじぃの花火だぞ! いつも歳だ寿命だといっているクセにこういうときばかり張り切りおって!」

「宰相殿をじぃなんぞと呼ぶ冒険者は居ないだろう」

 屋根から屋根へと飛び移りながら、王子と黒猫は夜空で花開く花火を楽しんでいた。
 ただ、花火を打ち上げている城は一人と一匹の背中側にあり、時々大きく振り返りながら見なければならない。
 それもしかたがないことだろう。
 何しろ彼らは、城から少しでも離れようとしているのだから。
 花火が上がるこの晩は、結界に僅かな穴ができる。
 庭から打ち上がる花火に結界が反応しないように、外へ出て行くものに対する監視を甘くするからだ。
 その分兵士達による監視は強められるのだが、普段の体制よも穴が多くなるのは否めない。
 だが、普通ならばこの警備体制には、何の問題も無いはずなのだ。
 花火を打ち上げるために国中の名だたる魔法使いが一堂に会するこの日の王城は、もっとも安全な場所になるからである。
 王子はそんな油断を、見事に突いたのだ。
 この日のために王子が習得した魔法は、多岐にわたる。
 その殆どが、空中を移動するためのものであった。
 背中や足から力を噴出し、速度を速める魔法。
 脚力を強くする魔法。
 風を纏い、跳躍力を増す魔法。
 そのほかにも様々な魔法を、出来うる限り身に付けていたのだ。
 結界は空も地面も監視が出来るが、兵士が警戒できるのは精々目の届く範囲内だけである。
 王子は兵士達のはるか頭上を、夜闇に紛れて飛び越えたのだ。
 様々な魔法の同時行使で、鳥等と殆ど変わらぬ移動力を得た王子の力をもってしても、警備の目を掻い潜るのは簡単なことではなかった。
 しかし。
 王子は飽くなき情熱と、時に繊細にして大胆な思い切りによって、それを突破したのだ。
 無事に城から出てしまえば、後は王子のものである。
 冒険者となるべく鍛え上げた脚力と、習得した魔法の力を持ってして、国境の向こうまで逃げて逃げて逃げ切ってしまえばよいのだ。
 目指すは一路、猫達を守る竜が住まう森「しょしんしゃのもり」の向こう側。
 隣国では有るが、王城から距離が離れているため、王子が行った事のない国だ。
 そこであれば、顔や風体から正体がばれる恐れは少しは低くなるだろう。
 すぐに手配書などが回る恐れがあるから、それでも長居は出来ないだろうが。
 なので、まずはそこで冒険者となり、金を稼ぎながら少しずつ国から離れていこうと考えていた。
 普通であれば難しい事だろうが、王子には魔法で強化した、馬よりも早く走る事ができる足がある。
 それより何より、王子は一人ではない。
 今も必死に走る王子の前を、涼しい顔で先導している頼もしい師匠が付いていてくれるのだ。
 よしんばまずい事になったとしても、きっと命だけは助けてくれるだろう。
 そして命さえ無事であるのなら、王子は新たな何かを学び取れるはずである。
 王子にとって、それは何よりも楽しみな事であった。
 死ぬような目に合い、必死になって目標を達成する。
 それこそが王子にとっての冒険だったのだ。
 王子のこんな考えを、甘いとか馬鹿げていると思うものも多いだろう。
 しかし、と、王子は考える。
 王子は将来、王になるつもりでいた。
 王とは民を導き、兵士を指揮する人間だ。
 そんな人間に、安穏と生きてきたものがなっていいものであろうか。
 古来最初の王のことごとくは、英雄であったという。
 どこの国の伝承を聞いてもそうなのだから、王とは本来、英雄であって然るべきなのだろう。
 ならば、安穏とただ平和に生きてきた人間が、王になるというのは正しいのだろうか。
 確かにそういう王もいるし、良政をしいていることもある。
 だが、王子には自分にそれが出来ると思えなかった。
 ならば、どうすればよいだろう。
 平和に安穏と生きて王になれないのであれば、英雄になればよい。
 英雄になるためには、どうすればいいだろう。
 冒険だ。
 冒険によって様々な苦難を乗り越えてこそ、人は英雄となりえるのである。
 今自分の目の前を走る、猫達の英雄のように。
 冒険とは命がけだ。
 命を懸けるからこそ、冒険には価値があるのである。
 そしてそんな冒険をしてきて、生き残り、成功させていくからこそ、英雄は英雄と呼ばれるのだ。
 さあ、冒険を。
 いざ、冒険へ!
 王子は高ぶる気持ちを抑えきれず、大きな声を上げて笑る。
 王の誕生を祝福する花火が、王子にはまるで自分の前途を祝福するもののように見えていた。

「さあ、黒羽よ! 冒険だ! 冒険に行こう!」

「静かにせんと、追っ手に見つかるぞ」

「おお、そうだ! 黒羽よ、静かに急がなければならないぞ!」

「その言葉遣いもどうにかしろ」

「そう、そうであった! 気をつけねばな! あっはっはっは!」

 全く話を聞いていない様子の王子に、黒猫は大きく嘆息する。
 王城から上がる花火を背に、一人と一匹の姿は闇の中へと消えていくのであった。



 王子は、思いのほか神経の図太い男であった。
 森の中に入って数日で、黒猫は王子への評価を上昇修正することになる。
 黒猫から見た人間という生き物は、実に繊細で面倒くさい生き物であった。
 まず、彼らはやたらと凝った寝床を作る。
 森にも似た様なものを作る生き物が、いるにはいた。
 シロアリやハチ、集団で巣を作るネズミなどである。
 彼らもかなり立派な巣を作るが、人間のそれは桁が違う。
 その代表例が、王城だろう。
 黒猫にして見れば、あんな大きくて複雑な寝床など、ただ分かりにくいだけである。
 巣と言うのは、快適な眠りを約束してくれる場所であればよいのだ。
 しかし、人間達にとってはそうではない様子だった。
 食べ物をためておいたり、服を置いておいたり、そのほかにも、熱いお湯をためて浸かるための場所を作ったり。
 とにかく、立派な巣が必要なようなのだ。
 それから、食べ物である。
 とにかくなんにでも火を通す。
 肉などはなまで食べることなく、必ず火で熱するのだ。
 肉は生が美味いというのに、なんとももったいない話である。
 まあ、厨房というところにすんでいる、やたらと恰幅のいい老人が作っていたものは、なかなかの味であったが。
 そして、熱いお湯だ。
 人間は毎日のように、熱いお湯に浸かるのである。
 黒猫は、水に浸かるのが苦手だった。
 毛皮がびしょびしょになるのがなんとも言えずいやなのだ。
 熱いお湯に浸かるなどもってのほかだ。
 それでも、人間にはそのドレもが必要なものである事は、城で過ごすうちに黒猫にもわかるようになっていた。
 人間は身を守る能力が非常に低い。
 食べ物を吸収する能力も低い。
 毛皮が無いので、身をきれいに保つ能力も極端に低い。
 立派な巣も、食べ物に熱する事も、熱いお湯に浸かるのも、人間にとっては必要な事なのだ。
 なんとも面倒くさく、たいへんな生き物であると、黒猫は常々おもっていた。
 黒猫が見守っている王子も、当然そういう生活を送っていた。
 巨大な巣に住み、熱されたものを食べ、毎日熱いお湯に浸かる。
 人間とはそうするものであり、そうするから生きていけるものであると、黒猫は考えていた。
 ところが。
 そう、ところがである。
 ここ数日の王子の様は、どうであろうか。
 森に入ってから数日立つが、王子は寝床を確保しようとしなかった。

「木の上で寝れば危険は少ない!」

 そう言い放ち、木の枝に引っかかったような格好で寝るのだ。
 黒猫はせめて木のうろや、そうでなくてももう少し落ち着ける場所を見つけたかったが、王子がそれで言いというのだからどうしようもない。
 元来猫もそうした場所で寝る事がある生き物であるし、特にやめさせる理由は無いのだ。
 最近ソファーやクッションに馴れたおかげで多少身体が痛かったが、文句をいえば黒猫の方が情けなく見えてしまう。
 我慢するほか無い。
 次に、食べ物だ。
 森に以降、王子は自分で獲物を捕まえ、食べていた。
 それも、猫式の方法で。
 つまるところ、生のままで丸齧りだ。
 多少食べやすい大きさに切ったりするが、それは猫もする。
 味付けもせず、火も通さず豪快にかぶりつくそのさまは、まさに猫式だ。
 ちなみに今現在、王子はまさに食事の最中であった。
 捕らえた大きなネズミを捌き、毛皮をはぎながら食べている。
 ふだん皿の上に載った料理をナイフとフォークで食べている王子を見慣れている黒猫にとって、この様子はまさに衝撃であった。

「どうかしたのか?」

 黒猫がなんともいえない表情をしているのに気が付いたのか、王子は首をかしげながら訪ねてきた。
 これには、黒猫はなんでもないと答えるしかない。
 食べる時はきちんと火を通せといいたいところであったが、王子は身を強くする魔法を幾つも習得していた。
 生で肉を食べたところで、生半な人間のように体調を崩すことはありえない。
 そういった魔法を使うことは訓練にもなるので、やめる様に言うのも間違いだろう。
 やはりこれも、ほうっておくしかない。
 次に、熱いお湯だ。
 王子は森に入ってから、水を浴びる事すらなかった。
 森の中ではそういった場所は無いのだが、魔法を使えば出す事はできる。
 できるのだが、王子はそれをしようともしなかった。
 水浴びが出来るような小川などは途中にもあったのだが、それすら応じはしない。
 その理由が、またなんとも黒猫を悩ませるものであった。

「黒羽も、水浴びも湯浴みもしないであろう?」

 たしかに、その通りだ。
 黒猫はそのどちらも苦手なので、滅多にしない。
 自分がしないことを他のものにやれというのは、なかなかに難しい事である。
 まして王子は魔法で肌を強化しているので、生半な人間と違い風呂に入らない程度では体をおかしくする事もない。
 無理に入れる必要は無いのだ。
 実際王子は元の色が分からなくなるほど薄汚れているのだが、命に関わるものではないのである。
 さて。
 随分汚れた王子であったが、それを気にさせないほどの変化があった。
 王子は、来ていた服を総べて脱ぎ捨てていたのだ。
 ようするに王子は、森の中で、一糸まとわぬ姿のまま、生肉を食べていたのである。
 これはなかなかに強烈な絵面だ。
 さすがの黒猫も、これの有様は如何なものかと顔をしかめた。
 そんな黒猫を見て、王子は得意げに笑顔を作る。

「城から衣服などは待ちださなかったからな。流石にあんなお高い服を着ていたら、身元が割れるだろう。それにこっちの方が手っ取り早く汚れられる。だいたい、アレだけ毎日のように風呂に入るのは我が国ぐらいだ。他国に行くなら、それなりにしないとな」

 黒猫は知らない事であったが、どうやら熱いお湯に毎日使っているのは、あの国の人間ぐらいであるらしい。
 という事は、アレだけ入念に体を清めるのはあの国ぐらいなのだろう。
 そうなると確かに王子が違う国に言った場合、身奇麗過ぎて目だってしまうかもしれない。
 言われて見れば服装も、王子は普段と同じいかにもといった物を纏っていた。
 あれでは自分がドコかしらの価値がある人間だと、宣伝して歩いているようなものだろう。
 なるほど、王子もこれで意外と、色々考えていたらしい。

「元々、訓練で体に幾つも怪我や傷があったからな。王子家業の時は隠すのに苦労したが、全てこのときのためだ。あとは汚れさえ染み付かせてしまえば、田舎から冒険者になるために出てきた少年に化ける事ができるだろう」

 自身ありげな様子でそういうと、王子は高笑いを上げた。
 この妙な笑い方は、何度指摘しても直らない。
 確かに、王子の言うとおり、王子は日に日に汚くなっている。
 後数日も経てば、すっかり汚れきる事だろう。
 王子の考えは、なかなかの好判断であるのかもしれない。
 だが、どういうわけか、黒猫には嫌な予感しかしないのであった。



 しょしんしゃのもり近くに、小さな村があった。
 冒険者ギルドの支部と数件の安宿のあるそこは、駆け出し冒険者達の最初の拠点として有名な場所である。
 森から魔物が降りてくる事もあるために、村ではあまり大きな畑を作れない。
 それでも、村人達が食うに困るような事は無かった。
 冒険者達が飲み食いをするために、村にお金を落とすからである。
 この村の住民の大多数は、冒険者相手の商売をしていた。
 宿屋に食堂、冒険雑貨や武器、防具。
 そういったものに携わる仕事を、しているのだ
 駆け出しの冒険者達はここで飲み食いをしながら、装備をそろえる。
 そして、装備を整え、実力をつけたら、新しい場所へと旅立っていく。
 一人の駆け出し冒険者がこの村にいるのは、短い期間でしかない。
 だが、冒険者になるものは後を絶たず、この村には入れ替わり立ち代り駆け出し冒険者がやってくる。
 常に若い冒険者達の活気にあふれているこの村を、人々は「しょしんしゃのむら」と呼んだ。
 その名のとおり、初心者冒険者達の村であった。

 城を出て、数日。
 黒猫と王子は、しょしんしゃのむらへと到着した。
 王子の全身はすっかり汚れており、見る影も無いほど。小汚くなっていた。
 今の王子の姿を見て、高貴な出のものだと思うものは少ないだろう。
 ちなみに服装であるが、一応毛皮を申し訳程度に木の葉で作った腰みのを巻いていた。
 村に入るのに、流石に全裸というのははばかられたからだ。
 最初は毛皮でも巻こうかと考えていた王子だったが、残念ながら王子は毛皮を上手く剥ぐ方法を知らなかった。
 魔法で作り出した刃で剥こうとしたのだが、どうしても上手くいかなかったのである。
 ギルドではそういった冒険に必要な技術も教えてくれるそうなので、王子はまた一つ楽しみが出来たと目を輝かせた。
 知らない事、思いもかけなかったことが現れるたび、王子は目を輝かせて喜んだ。
 城の中や城下町では、けっして経験の出来ない事。
 それを体験する事こそが、王子にとって冒険の醍醐味であるのだ。
 村にやってきたこの奇妙な少年と黒猫を、村人と冒険者達は呆然と眺めていた。
 腰みの一枚の格好であるから、というわけではない。
 若い冒険者は森の中で装備をだめにしてしまうこともよくあり、そういった恰好でとぼとぼ村に戻ってくるのはよくあることなのだ。
 村人と冒険者達が驚いたのは、王子のつれている黒猫を見てのことであった。
 村から程近いしょしんしゃのもりは、猫達と竜が住まう森である。
 そこで狩をする冒険者達は、森の猫達のことを良く知っていた。
 猫達は気に入った人間と友人となり、魔法を教えてくれる。
 人間のものとは異なるその魔法は、使うものにとって大きな武器となった。
 そういった力を得た人間はしかし、それを悪用するような事が殆どない。
 猫達は人を見抜く能力が高く、友人になる相手を慎重に選ぶのだ。
 そのめがねに適うのは、数百人に一人と言われている。
 森の猫と友人になれるというのは、その人間が善良で、高い才能を有している事の証明なのだ。
 だから、森の猫を連れている人間というのは、嫌でも目立つ。
 こんな小さな村である。
 以前から暮らしていれば、嫌でも目立つだろう。
 だが、王子のことは、誰も噂すら聞いたことが無かった。
 猫を連れた、森から村へとやってきたほぼ半裸の少年。
 これが目立たないはずがない。
 そして、もう一つ。
 少年は、巨大な熊を引きずっていたのだ。
 しょしんしゃのもりでもっとも上位に位置するその熊は、タイラントベアーと呼ばれている。
 この化け物は森の中に住まうものの中でも別格であり、猫達ですら凌ぐ力を持っていた。
 当然駆け出し冒険者に仕留められるような物ではなく、見かけたら逃げるようにとギルドは指導している。
 そんな、全長は優に4mを超えようかという化け物を、少年は片手で引きずっているのだ。
 これはもはや、目立つ目立たないの問題ではない。
 一体何事かと、沢山の村人や冒険者が遠巻きに王子と黒猫を観察し始めた。
 奇異の目を向けられた王子と黒猫はしかし、全く意に介した様子が無い。
 どちらも人の視線に馴れており、尚且つそれを気にしない妙な胆力を持ち合わせているのだ。
 一人と一匹は、堂々とした様子で街の中を歩いていく。
 そして、街にあるギルドの前へとやってきた。
 当然、熊を引きずったままである。
 ギルド職員達は、慌てて王子の方へと集まる。
 一体何者なのかと訪ねるギルド職員に、王子は胸を張ってこう答えた。

「田舎の村から、冒険者になるために出てきたんですよ。持ち物は森の中ややられちゃいましてねぇー、あっはっはっは!」

 この言い訳は、王子がずっと暖めてきたものであった。
 田舎から出てきたということで世間知らずである理由をつくり、持ち物は魔物に取られたと言い張る事で全裸である理由にしようと考えたのだ。
 王子自身は完璧なアイディアだとおもっていたのだが、当然ギルド職員にして見れば胡散臭さしか感じないものであった。
 次にギルド職員が質問したのは、当然熊のことについてた。
 二本足で立ち、四本の前足で敵をなぎ払い、高熱の火炎を噴出すこの熊を、一体どうしたのか。
 というよりむしろ、何故こんな巨大な片手で引きずっていられるのか。
 ギルド職員の問いに対し、これまた王子はずっと考えていた言い訳を、得意満面で口にする。

「いやぁ、森ん中歩いてたら偶然見つけましてねぇ? いやぁ、運がよかったなぁ! あ、腕力の方はあれです。田舎もんなんで。これぐらい無いと色々不便なんですよ!」

 ギルド職員達は、熊へと目線を移した。
 幾つもの魔法によると思われる傷がある熊の体には、一箇所だけ一際大きな傷がある。
 熊の胸部中央、心臓の箇所だ。
 魔法に詳しいものが見れば一目で分かる傷は、雷の魔法による傷であった。
 雷の魔法といえば、森の猫達が得意とする魔法である。
 当然猫から魔法を習ったものも、この魔法を得意としている事が多い。
 熊の全身に出来ている傷は、その大半が雷の魔法によるものである。
 そのことから、この熊は猫か、あるいは猫から魔法を習ったものが倒したと思われた。
 一番最初に思いつくのは、目の前にいる少年と黒猫の組み合わせだろう。
 この少年と黒猫が、この熊を倒したのではないだろうか。
 そんな疑問が、ギルド職員たちの頭に浮かんだ。
 王子の体格は、年齢相応の子供のものであった。
 そんな子供が巨大な熊を引きずるには、魔法の力に頼らざるを得ない。
 これだけの重量を引きずるのは、力を増す魔法だけでは不十分だ。
 他にも足の踏ん張りを利かせる魔法なども、駆使しなければならないだろう。
 いくつもの魔法を同時に操る、猫を連れた少年。
 そんな存在であるならば、熊を倒しても不思議ではないかもしれない。
 困惑して固まるギルド職員達に、少年はにこやかに話しかける。

「それで、この熊の買取と、ギルドへの登録をお願いしたいんですが。ああ、俺とツレが倒したんじゃないから、熊の買値って安いんですかね? 俺とツレが倒したんじゃないんです」

 王子が自分たちが倒したのではないと言い張るには、それなりに理由があった。
 熊というのは、しょしんしゃのもりに置いて絶対的な強者だ。
 本来は、子供と猫だけで勝てる相手ではない。
 もちろん、実際は猫の英雄である黒猫と、王子の手によってこの熊は倒されていた。
 だが、そんな事をいっても、ギルド職員達には、信じてもらえないだろう。
 ならばあくまで拾ったものと言い張ってしまえばよいではないか。
 それが、王子の考えだったのである。
 怪しまれないために考えた作戦だったのだが、逆に怪しまれてしまったのはご愛嬌だろう。
 王子はあまり、世間というものを知らないのだ。
 もちろんそれは、人間社会に殆ど興味のない黒猫にも言えることである。



 結局、王子は無事に熊を買い取ってもらい、冒険者としてギルドに登録を済ますことができた。
 熊の金額はなかなかのもので、王子は早速装備と衣服を買うことにする。
 ずっと全裸のままでは、収まりが悪いからだ。
 他にも、武器やナップザック、地図などを買い、身支度を整えた。
 安いが丈夫な衣服に、量産品の武器を携えたその姿は、まさに駆け出しの冒険者である。
 大はしゃぎでそろえた装備を身に着ける王子を見て、黒猫は呆れたように首を振った。
 城にあった私物の宝石を一つでも持ち出していれば、王子の今付けている装備は簡単にそろえることが出来ただろう。
 いや、もっとよいものが得られたかも知れない。
 黒猫はそんな風に考えるが、しかし。
 王子はそれに対し、いかにも分かっていないと言いたげな様子で肩をすくめた。

「師匠殿。こういうものはおのれの手で掴み取るからこそ意味があるんだよ! 俺が手に入れた衣服! 俺が手に入れた装備! 俺が手に入れた武器! いかにも冒険じゃないか!」

 そういう言い分であれば、黒猫にも何とはなしに判る気がした。
 確かにものというのは、自分で骨を折って手に入れるからこそ価値があるのだ。
 例えば、獲物である。
 自分で追いかけて捕まえたものは、誰かに用意されたものよりも一際美味い物なのだ。
 なるほどと頷く黒猫に、王子は満足気な笑い声を上げた。
 だが、しかし。
 と、黒猫は王子が腰に下げている、鉈を睨み付けた。
 王子が腰からぶら下げているのは、この村で作られた駆け出し向けの武器である。
 粗悪品というわけではないが、いまいち性能はよろしくない。
 頑丈さや折れ難さは折り紙つきであるが、それは扱いの慣れていない初心者向けだからだ。
 その丈夫さが魔物に与えるダメージに繋がっているかといえば、全く加味されていないのである。
 王子は既に、それなりの実力を持つ戦士であった。
 子供の頃から黒猫が戦い方を教えてきたのだから、当然だろう。
 森の中を抜ける途中も、その力を十二分に発揮していた。
 自分で食べる肉は自分でとっていたぐらいであるから、少なくともその実力が駆け出し冒険者より下であるということは無いはずだ。
 いや、黒猫と共闘したとは言え、あの熊を倒したのだから、それ以上といっていいはずである。
 黒猫も王子も知らない事であったが、この森においてあの熊だけは、本当に別格の存在であった。
 きちんとした実力を持った冒険者達が、きちんとした装備を覚悟を持って戦い、ようやく打ち倒す事ができるかできないか。
 そんな恐ろしい化け物が、あの熊なのである。
 そんな化け物を立った一匹で倒してしまった黒猫は、まさに英雄と呼んで差し支えないだろう。
 弟子であり、師匠に助けられながらでは有るものの同じくその熊を討伐した王子もまた、かなりの実力者なのである。
 黒猫は眉をひそめたまま王子を見上げると、尻尾でぴたんと地面を打った。
 これは、黒猫の小言が始まる合図である。

「いいか、愚弟子よ。狩りに必要なのは、毛皮と、牙に爪、そして尻尾だ。毛皮は体の丈夫さ、健康さ。牙に爪は、己の武器。尻尾は、魔法の力を意味する。お前は毛皮や尻尾はそこそこだが、牙と爪がなっていない。己の実力に見合ったもの準備する事も、狩りに必要なのだ」

「うーん。なるほど。確かに頼りない武器ではあるな。俺に合った武器って言うと、やっぱり魔法を通すやつか。実家の蔵にあったアレは使いやすかったなぁ」

 顎に手をやりながら、王子は唸り声を上げる。
 実家というのは、王城のことだ。
 蔵というのは、宝物庫のことである。
 アレというのは、そこに厳重に管理され安置されていた、魔法剣のことだ。
 国宝であるその剣を、王子はよく素振りに使っていたのである。
 当然、誰にも気が付かれない様にではあったのだが。
 王子はなにやら思いついたという風に大きく頷くと、腰に刺していた鉈を高々と掲げた。

「よし、師匠殿よ! まずは己の毛皮と尻尾を鍛えながら、俺に相応しい牙爪を探そう! いやいや、目標は大きく無ければな! 英雄に、そう、英雄に相応しい剣を探すのだ! それにはまず、冒険だ! 冒険だぞ師匠殿!」

 高笑いを上げる王子に、黒猫は大きくため息を付いた。
 この王子は、どんな事でも冒険につなげてしまうらしい。

「とりあえず、もう少し静かにしろ。ここは宿屋だぞ」

 冒険者達向けの宿屋の個室で高笑いを響かせるのは、いささかマナー違反だろう。
 黒猫のそんな注意も、今の王子の耳には届かないようであった。

 しょしんしゃのむらで数日を過ごした王子と黒猫は、次は鍛冶で有名な国へと向って出発した。
 そこに行けば、王子が望む剣を得られるだろうと考えたからだ。
 道中身体と魔法の腕を磨きながら歩けば、一石二鳥となるだろう。
 王子と黒猫の似顔絵入りの手配書がしょしんしゃのむらのギルドに届けられたのは、一人と一匹が出立した次の日であった。
 ギルドも村も、上へ下への大騒ぎになるのだが、それは王子も黒猫も預かり知らぬ話である。

 こうして、後に英雄王と呼ばれることになる少年の、冒険の旅が始まった。
 彼が様々な事件を乗り越え、冒険者として名を上げていくのは、いま少しあとの事である。
黒猫と王子の続きの話でございます。

猫と竜シリーズとはテイストが違う感じですが、私はこういうのも好きです。
シリーズ通して一番人気なのは、やっぱり猫と竜で、一番人気のあるにゃーんはままにゃんなんですがね。
個人的に好きなのは、実は「子猫たちと羽のおじちゃん」と、「黒猫と王子」だったりします。
好きなにゃーんは、当然黒羽です。

この「黒猫と~」シリーズですが、プロットでは後二つお話が会ったりします。
人気がなくても個人的な趣味で、書こうと思っています。
ですが、その前に別の話しでも挟もうかなぁと思っていたりします。
「子猫たちと羽のおじちゃん」で湖に縄張りを持った猫のお話ですね。
掌サイズの知的ネズミ「ラットマン」たちの集落を、なぜか守ることに成ったりするお話の予定です。
猫と竜のお話とはちょっと違うかもしれないけど、私好み!
まあとりあえず、「黒猫と駆け出し冒険者」
すこしでもお楽しみいただけたら、幸いでした。

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