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異世界樹~ちょっぴりチートと転生と~ 作者:辻桐 あすら

一章 目覚めたとき、俺は双子葉植物であった。

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七話 生還した獣人、つかの間の…

天の声、魔法術式をどうすればいいんだ?

ピコンッ!
[才能スキルには"効果"を示す術式が、
あらかじめ複数組み込まれています。
それら"効果術式"を"発動術式"と組み合わせて使います。
発動術式は様々なものがありますが、
スキルで得るものではありません。
よってこれより個体名ユグドラシルに、
"発動術式"の知識を世界知識蔵よりコンパイルし、
コピー&ペーストします]

(えっ?ちょ!うわあぁぁぁ!!)

頭(?)の中に一度に多量の情報が流れ込んでくる。
魔法の作り方と、"発動術式"だ。
獲得した"発動術式"の形態は100近くに及ぶ。

(やるなら…許可とってからにしてくれ…)

植物だからか頭が痛いとかはないが、
なんだか精神が疲労した気がした。

(これだけの知識があれば…よし、作れそうだ)

脳内(と言っても脳は無いが)で術式を組み合わせる。
今回使うのは、スキル《回復魔法》の"効果術式"、
『回復』と、"発動術式"、『自他』『直』である。

『回復』については言わずも分かると思うが、
『自他』は、自分か敵対状態でない他者を魔法の対象に指定する。
『直』は、この魔法がどのように作用するのか、の項目に、
相手に直接作用するという条件を付加するものだ。
ちなみに、攻撃魔法には『直』はつけられないことが多い。

(これで…できたはず)

ピコンッ!
[スキル《回復魔法》の使用可能魔法一覧に、
初級魔法ヒーリングが追加されました。
魔術複雑度C-、消費Mpは3です]

ユグドラシルはこれを普通にやってのけたが、
現存しない魔法や、自分の知らない魔法を構築しようとすると、
人間なら2年以上かかる。

そのことをユグドラシルは全く知らないが、
問題はないと思われた。
ユグドラシルは作った魔法ヒーリングを使って、
獣人の負傷者を治療し始めた。







□-----□-----□







治療を始めてしばらく。
いま治療した獣人の女性で、残り負傷者は1/3。
少しずつ残りの負傷者も減りつつあるようだ。
それと…

「…」

さっきからずっとクォンというケモミミ少女が、
しゃがんで俺のことを凝視している…
緊張しちゃうなぁ。ちょっと離れてもらおうと思って、
話しかけてみたりしたのだが、首を傾げられてしまった。
この子のスキルはあくまで会話ではないようなので、
強い意志を持って話かけないとうまくいかないようだ。
離れていてくれ、と本気で言おうとは思わないし。

気づけば数時間。ふとステータスを覗くと、
なんと信仰値がモリモリ増えて、600近くまで増えていた。

(ああ、信仰されてるぅ)

実感は大きくはないが、喜ばしいことだ。
そりゃこんなにたくさん治療してるし、感謝の一つもされていないとね。
これは、夕方までかかっちゃうかなぁ…意外としんどい。

(はいはい《ヒーリング》っと)

これでだいたい70人ほど、全員終わったかな?
うおっ!終わったと思うと急に疲労感が…!
むむ?獣人達があつまってきたぞ…?

「ありがとうございます」

「ありがとうございます」

「ありがとうございます」

皆口々に礼を言いながら、地に頭を垂れる。
やめて!結構恥ずかしいから!
すると、クォンちゃんが前にでてきて、

「みんな落ち着いて聞いてほしいのである。
我々は生を諦めていたであるが、なんの奇跡か運命か、
こちらにいらっしゃる世界樹様に、
再び生きる機会を与えられたのであ~る。
授けていただいた命よりも重い恩を、
この生をもって返さねばならぬのであ~る」

うわっ!すっごい盛り上がってる。傷治しただけなのになぁ。
ていうかクォンちゃん。やっぱり喋り方がね…(困惑)

「まずは余が生贄になるのであ~る!世界樹様!
どうかお受け取りになられてほしいのであ~る!」

(はっ?)

自らに刃物を突き付けるクォン…!!

(うわ~っ!ちょちょ!落ち着け落ち着け~!
生贄なんているかっ!とりあえず死ぬのはやめてくれ~!!)

「…?
世界樹様?予を生贄と欲せざるのであるか?
我らのような獣人を、神格を有する貴方様が助けるということは、
生贄を欲しているのでは?」

ところが、クォンのその言葉を聞いた瞬間。

「では、私が!」

「いやっ!俺が!」

「じゃぁわたしが!」

「なら僕が!」

(うお~い!おまえらまて~い!
なんでどうしてどいつもこいつも死にたがる!
世界樹は血なんていらねぇよ~~~!!)

クォン達に生贄は必要ないと説き伏せているまに、
辺りはすっかり暗くなってしまった…
獣人達には俺の周りで眠ってもらうことにした。
すごい抵抗したから説得大変だったけど。











そういえば、気になるのはクォンの言動。
この世界の神格保有者はみんな生贄を欲しがるとかそういう背景があるのか?
+注意+
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