人を好きになれない、自分が嫌い
もう傷つきたくなくて
心に進入禁止区域をつくってみたのに
君は勝手にその足で
私の懐へと忍び込もうとする
「どうして泣いてるの?」
君の投げた直球ボールは
よそ見をしていた私のもとへ
真っ直ぐ飛んでくる
「なんでもないよ」
お得意の嘘で君をごまかしても
私の心は正直で
新たな傷をつくるだけ
もう放っておいてと
自分でボールを引き裂いたのに
君の後ろ姿を見失わないよう
必死に目で追いかけている
人が嫌いで
泣いていたはずなのに
人と繋がっていたくて
また泣いてしまう
自分勝手な私に
君はもう一度ふり返って
「悲しくなるのは、生きている証拠だよ」
と、そっと呟く
もう誰も必要としないと
心の中で誓ったのに
君がそばに居てくれて安堵する
自分が悲しい