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帰るべき場所
作:蒼藍



6.  変化し始める日常


   「ふぅ・・・。」

   ソファーにドサッと体を沈ませると、コナンはため息をついた。

   「おつかれさま。」

   ねぎらいの言葉と一緒に、彼にコーヒーを手渡す哀。

   「ずいぶん急に決めたのね。もう少し、ゆっくりでも良かったんじゃない?引越し・・・。」




  
   ジョディに一報を告げられたあの日から、ちょうど1週間たった日曜日。

   その間に転校の手続きと仲間達との別れを終えたコナンは、毛利探偵事務所から阿笠博士の家へ引っ越しをした。

   もちろん、彼がここにいることを知っているのは、博士・哀・FBIの主要メンバーのみ。

   他のみんなは、今頃彼はロンドン行きの飛行機の中だと思っている。

   蘭も含めて。





   「今までと違って、かなりヤバイところまで首を突っ込んでんだ。これ以上一緒にいて、

    みんなを危険な目に合わせられねーだろ?」

   別れ際の蘭の寂しそうな、縋るような目を思い出しながらコナンは答えた。

   「そうね・・・。」

   (本当の理由は違うところにあるんじゃないの?工藤君・・・。)

   月並みの説明をされているような、本当の気持ちを知られたくないと感じさせるような彼の言葉に

   苛立ちを覚えた哀は、すくっと立ち上がると地下の研究室へ降りていった。

   (すべては彼女のためなんでしょ?これ以上苦しめたくないから・・・。)

   つけっぱなしのパソコンの画面の前に座った哀は、彼の気持ちが読めてしめてしまう自分に嫌悪感を抱いた。

   (私には、関係ないことなんだから・・・。)

   そう思い直すと、無心でキーボードを操り始めた。





   「何なんだよ・・・アイツ。」

   地下への階段に目をやりながら、コナンはそうつぶやいた。

   明らかに彼女は、自分の言葉で不機嫌になった。

   それはわかった。

   でも、何が気に入らなかったのかがわからない。

   (オレ、変なこと言ったか・・・?)

   一刹那、頭をフル回転させて考えてみたが、あきらめたように目線を引越しのダンボールに向け、

   小さな旅行かばんやら洋服やらを取り出して荷物を詰め始めた。

   「新一、どこかに行くのか?」

   彼の行動を不思議に思ったのか、博士が尋ねる。

   「あぁ、大阪にな。アイツにも口裏合わせてもらわねーといけねーだろ?オレはもう学校行かなくて

    いい訳だし、早めに行っとこーと思ってよ・・・。」

   「それは、そうじゃが・・・。組織に突入することは、話すのか?」

   博士の言葉に、コナンの手が止まった。

   「問題はそこなんだよなぁ・・・。話すとアイツが黙ってるわけねーし・・・・・・。かといって巻き込むわけにも

   いかねーからな。行くまでになんか方法考えるよ。」

   そう言うと、止まっていた手を再び動かし始めた。






   と同時に、インターホンが鳴った。

   来客は、ジョディ。

   「cool kid、引越しは無事済んだみたいね。あら?哀は?」

   もう1人の住人がいないことに気づいて、尋ねる。

   「ご機嫌斜めみたいだぜ。」

   コナンはそういうと、階段を指差した。

   「そう・・・。じゃ、彼女抜きではじめましょうか?組織の追加情報だけど・・・」

   彼女は、ここのところ組織について新しい情報が入るたびに、それを彼に伝えに来る。

   そして、その情報を元にコナンが作戦に必要なアイデアを出し、それをまたジョディがFBIに持ち帰る。

   そんな日々が続いていた。

   彼は、日に日に計画が具体化し、詳細が詰まっていく充実感を強く感じていた。

   そう、この時までは・・・。

   この後、彼の希望を絶望に変える事態が待ち受けているとも知らずに・・・。   

  


やっと更新できました。
続きを書けば書くほど、上手に書けず悩む毎日。
小説って、奥が深いですね・・・。

さて先日、やっと読者数を見れるようになったのですが、
(それまでは、見方がわからなかったんです・・・。)
1,200を超えるアクセス数があり、本当に驚きました。
初投稿のこんな駄文を読んでくださっている読者のみなさん、
本当にありがとうございます。
もっと精進しないといけないと、改めて身に染みて思いました。
これからも頑張って、良い作品にしていきたいです。











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