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第41話:ハンターキラー

袁紹軍への対抗策として、ライルは“狩人を狩る狩人”を出動させる。


*セリフの一部に元ネタあり。

袁紹軍による幽州侵略の報告を受けて、俺達は早速行動を開始した。

冥琳殿の予測では次に侵略するのは徐州。俺達の予測も同様だったので、本隊である歩兵中隊総数180名とグレイブ対地攻撃ヘリ部隊とファルシオン大型輸送ヘリ部隊が徐州特別派遣部隊[オーバーロード]として一刀と劉備が治める徐州へと向かう準備を進める中、俺はある部隊を率いて高度20,000ft(約6,000m)を飛行していた。


占領された幽州へと向かう一機の航空機。一見すると両翼に大型ローターを搭載したレシプロ機にも見えるがちがう。

回転翼の角度が変更できるティルトローター方式の垂直離着陸機であるMV-22B[オスプレイ]である。そしてその機内には俺を含めた12人の海兵隊員が待機していた。


<中佐、リリースポイントまで残り5分>

「了解だ。もう一度だけ作戦内容を確認する」


そういうと部下達が注目する。彼等が身に付けている装備は他の隊員とは違う。TRU-SPECピクセルブラックデジタル迷彩服に黒色のMICH2001、HALO降下(高高度降下低高度開開)用装備を身に付けた特殊部隊[ハンターキラー]の隊員だ。


彼等は特殊偵察部隊[フォースリーコン]や海兵特殊作戦部隊[MARSOC]等、アメリカ海兵隊特殊作戦コマンド出身者のみで構成されたウルフパックで屈指の戦闘力を誇る。


「袁紹軍によって捕らえられている公孫瓚は報告によると幽州の桃花城に監禁されており、状態はよろしくない。可能性としては見せしめとして公開処刑にするのだろう」

「周辺の状況は?」

「敵は既に略奪によって一般市民の財産を奪い尽くし、周辺に残っているのは焦土と化した街に殺された一般人と公孫瓚軍兵士の死体だらけ、地獄のような光景だったようだ」


隊員達はそれを聞いて無言だが怒りを露わにする。黒のフェイスマスク越しだから表情は分からないが、それでも分かる。なにしろ思い出しただけで俺も腹が立ってくる。


「我々は桃花城の南10km地点にある荒野にHALO降下を実施。そこから一望できる場所まで移動して敵の様子を監視。0100時になるのを待ち、潜入。パッケージを確保した後に回収地点まで撤退して脱出する」

「敵に見つかった場合は?」

「可能な限りは交戦を避けろ。いくら雑兵連中とはいえ、数では勝ち目が無い」


確かに12対万単位では火を見るより明らかだ。


<降下地点まで2分>

「よし、酸素マスク装着」


指示すると全員が立ち上がって酸素マスクを装着。2人一組になってしっかり固定されているか確認するが、以上は無いようだ。


「機長。ハッチを開けろ」

<了解です>


すぐにオスプレイの後部ハッチが独特な機械音を出しながらゆっくりと開いて行く。そこから非常に冷たい冷気が入り込んでくるが、凍傷の心配は今のところは無い。


<降下まで30秒>

「よし‼この世界で初のHALOだ‼気合を入れていくぞ‼」

『Hooah!!』

「オペレーション“トロイ”発動‼感覚を思い出せ‼任務完了後に俺の奢りで一杯やろう‼」

『Hooah!!』

「Retreat⁉」

『Hell!!』

「Hunter Killer!!」

『Hooah!!!!』


叫ぶと俺達は一斉にオスプレイから飛び出て重力に身を任せる。雲に入ると同時に安定して身体を水平に持っていく。高度は瞬く間に地上に近づいて行き、間も無くで開傘高度の300mに差し掛かる。


「600・・・500・・・450・・・パラシュート展開‼」


高度300mに到達すると俺達は一気にパラシュートを展開させる。落下速度を相殺する際の衝撃を身体で感じながら、ゆっくりと地上に着地していく。

地上に到着するとHALO降下用装備を地中に埋めて廃棄。代わりに各種兵装のポーチを接続したチェストリグを身に付け、MICH2001には暗視装置のAN/PVS-18を装着。

各種オプションパーツを装着したHK416とHK417 DMR、MP7A1、Mk48 Mod0に初弾を装填して、スナイパーはSR-25Mと50口径セミオートスナイパーライフルのM107A1を収容したガンケースを背負うと円陣を組む。


「目標地点は北に10kmだ。尾根に沿って移動するぞ」

『了解』


簡単に指示を下すと互いをカバーしながら目標地点へと移動していく。公孫瓚救出作戦“トロイ”の発動である・・・・・・。

ハンターキラーによる公孫瓚救出作戦。廃墟と化した街を闇に紛れてパッケージを見つけ出すが、そこには弓使いの血縁者もいた。


次回“真・恋姫無双 海兵隊の誇り,Re”

[トロイ]

白馬と鎧武者が現れる。





“Retreat!?Hell!!”


第1次大戦で派遣された海兵隊士官(名前は不明)が退却命令を受けた際に発した名言です。

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