殺し屋本舗 久住 京香(5/6)縦書き表示RDF


殺し屋本舗 久住 京香
作:Daisy Katsura



アイドルの殺害


「久住に頼みがある!」
突然、黒崎君が私に言った。
私は返事をし、頼みとやらを聞いてみる事にした。
その頼みとは、
「刑事やめてアイドルの木之本 アスカとして芸能界に入ってくれ!」
と言う事だった。
私は言った。
「何で私が!?」
と。
「この間の事件、覚えてるだろ?」
「この間の事件?」
「木之本 アスカが自殺した件だよ!」
自殺の件・・・。
そう、あれは二日前の事だった。
私のもとに一通の手紙が届いた。
私はポストを開け、手紙を手に取った。
あら、和茂かずしげからだわ。
何だろう?
私は手紙を開けて読んだ。
内容は、
『久住さん、お願いがあります。
今、芸能界で人気ナンバーワンのアイドル、木之本 アスカを殺害して下さい。
宮本 和茂。』
と言う事だった。
殺しの依頼か・・・。
私はその場で、和茂に電話を掛けた。
『はい、宮本・・・。』
「もしもし、久住だけど。」
『あ、久住さん。
手紙、読んでくれた?』
「うん、読んだよ。
それで、どうやってやれば良いの?」
『自殺に見せかけて欲しい。
本当は俺が殺しても良いんだけど、立場と言うのがあるからさ。』
そう言えば、和茂って標的ターゲットのマネージャーやってる言ってたな。
それのせいか?
まぁ良いや。
あまり深入りするとキリがないから。
私は、
「報酬は、1,000万でどうかしら?」
と、答えた。
『了解。後で振り込んでおくよ。』
「あら、自棄に素直じゃない?
いつもなら高いって文句言う癖に・・・。」
『色々とあって大金持ちになったのさ。』
「あ、そう・・・。
所で、動機は?」
『聞いてくれるの?
実はね、木之本の糞婆の態度が・・・・・・。
ボガッ!
だーれが糞婆よ!?この糞ジジイが!』
うわっ!
何か怒られてるよ。
『と、兎に角そう言う訳だからよろし・・・・・・。
ボグッ!
ちょっと誰に電話してるのよ!?
ブツッ、ツー、ツー、ツー・・・・・・。』
あら、切れちゃいましたね。
ま、良いや。
私は、携帯をしまい、情報屋の下へ向かった。
「情報屋、アイドルの木之本 アスカについて詳しく調べてくれ。」
と、私は情報屋に頼んだ。
「木之本 アスカの何について調べて欲しいんだい?」
と、情報屋。
「そうね・・・彼女の性格と生活面でも調べて貰おうかしら?」
「性格は・・・猫かぶり、臆病、血が苦手。
生活面では・・・良く解らんが、一人暮らしをしてるそうだ。」
情報屋が知っているのは以上だった。
これだけ情報がありゃ何とかなるよ。
私は一旦家に戻り、あるものを用意し、彼女の自宅へ行った。
だが、鍵が掛かっており、中には入れなかった。
致し方ない。
私はポケットから針金を出し、
「ちょちょいのちょい。」
と、鍵を開けて中に入り、鍵を掛ける。
「案外簡単に入れたわね。」
と、独り言を言う。
さて、先ずは間取りからだ。
玄関から廊下を真っ直ぐ行くとリビングに出るのね。
その先は何もない。
狭い家なのね。
そう言えば、廊下に二つか三つ部屋があったな。
見ておくか・・・。
私は廊下まで戻り、部屋を確認する。
成る程、リビング側の扉を開けるとトイレになってるのか。
お次は真ん中の部屋ね。
私は真ん中の扉を開けた。
すると、部屋の中に一人の少女がいた。
「誰!?」
と、叫ぶ少女。
多分、このチビ女がアイドルの木之本 アスカだろう・・・。
それにしても、私に良く似てるわ。
と言うより、私自信がそこにいるかの様だよ。
「あ、あんた誰よ?
警察呼ぶわよ!?」
少女は携帯を取りだした。
「お、落ちついて!
私、別に怪しい者じゃないから!」
「怪しいわよ!
勝手に人の家に入って来て!」
少女はそう言いながら、110番通報をした。
このままではまずい!
そう思った私は、咄嗟に少女の腹を思い切り殴り、その場で気絶させた。
「悪く思わないでね。」
私はそう言うと、少女の携帯を取り、
「すいません、間違えました。」
と、言って電話を切った。
私は鞄からロープを取り出すと、革の手袋をはめ、気絶中の少女をそばにあった椅子に座らせ、全身をロープで縛って拘束した。
「う・・・うん・・・。」
少女が目を覚ます。
「!?」
少女は驚いた。
自分が今置かれている状況に。
「何よこれ!?
こんな事して、どうするつもり!?」
と、少女は怒鳴る。
私は鞄からもう一本ロープを取りだし、天井にぶら下げ、輪を作った。
「ま、まさか!?」
と少女。
「あら、良く解ってるじゃない。
そうよ、貴方はこれから私に殺されるの。」
私はそう言って、三本目のロープを取りだし、それを少女の首に掛ける。
「嫌!やめて!」
少女はもがこうとしたが、身体を拘束されている為に動けなかった。
「こ、こんな事して許されるとっ!?」
少女は何かを言いかけたが、一瞬だけ私がロープをきつくしめた。
「私語禁止!
貴方、今の状況が解ってるの?」
私が聞くと、少女は首を縦に振った。
「なら良いわ。
所で、君はこれから旅に出るのだけれど、何か言い残した事無い?」
「何が目的で私を殺すの!?」
「和茂に頼まれたからよ。」
「和茂って誰?」
「貴方のマネージャーの宮本 和茂よ。」
「お姉ちゃん、私とアスカお姉ちゃんの事、間違えてるでしょ?」
え?
それってどういう事?
私、てっきりこの娘が標的だと・・・。
その時、私とそっくりで同じくらいの背丈の女の子が入ってきた。
「由香!?」
その娘は驚いた。
「あんた、私の妹に何してんのよ!?」
女の子は怒り、私に近付いて来る。
「動かないで!
この娘がどうなっても良いのかしら?」
私は女の子を脅す。
「貴方が木之本 アスカさんね?」
私は女の子に聞く。
女の子は、
「そ、そうだけど?」
と、答える。
私は持っていたロープを思い切り引っ張った。
ゴリッ!
少女の首の骨が折れる。
少女はぐったりし、動かなくなった。
「あ、あんた・・・妹に何したのよ!?」
女の子は聞く。
私はそんな彼女に、
「な、何したのって、私は何もしてないわよ。
貴方がこの娘を殺したのよ。」
と、私以外には理解出来ない事を言い、彼女に近付く。
彼女は後ずさりをしながら、
「な、何よ・・・。」
と、呟く。
「どうして逃げるの?」
私は彼女に聞く。
彼女は、
「に、逃げてるんじゃないわ!」
と言って、私にボディーブロー(ボクシングで腹をパンチする事)をした。
「ぐっ!」
私はお腹を押さえた。
仕方がない・・・アレでケリを付けよう。
私は指をスナップさせ、彼女に催眠術を掛けた。
「指なんか鳴らして、何がしたいのかしら?」
彼女は聞いた。
「自殺して貰うのよ。
さぁ、紙渡すから遺書書いて。」
私はそう言って、鞄から紙と鉛筆を出し、彼女に渡した。
彼女はそれを受け取った。
「な、何!?
何で勝手に身体動くの!?」
彼女は自分の行った行動に驚いて戸惑っていた。
「催眠術を掛けたのよ。
さぁ、『私は妹が憎いと言う理由で妹を殺してしまいました。死んでわびます。』って書いて。」
私は彼女に命令をした。
彼女は、すらすらと遺書を書いて行く。
「わ、私じゃない!身体が勝手に動くのよ!」
そう言いつつ、遺書を書き終えた。
私は遺体を解放し、椅子からどかした。
女の子は、椅子に乗っかると、首に輪を掛けた。
「し、死にたくない!死にたくない!」
彼女はそう言いつつ、椅子を蹴り飛ばして首を吊った。
私は遺体を拘束していたロープを急いで回収してその場を去った。
後日、二人の遺体が発見され、現場に残されていた状況から、警察は妹を殺した後、怖くなって後追い自殺をしたと言う事で片づけた。
幸い、この事はニュースにはならなかった。
私が遺書の最後に、
『ニュースにはしないで下さい。』
と、付け足したおかげで・・・。
と言う訳で、二日が経った今、黒崎君に代わりを務めろと頼まれたと言う訳である。
勿論、私はその頼みを断固拒否した。
「そこを何とかしてくれよ!」
と、頼み込む黒崎君。
「あー!?
もうこんな時間!
私、仕事あるから!」
と、私は適当にあしらって自宅を出た。



皆さんお気付きでしょうか?
この小説には「組織」のキャラが出ています。
まぁ、それだけなんですけどね・・・。
今後は、「組織」と関わらせて行きたいと思います。











ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう