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World Wide Wonderland –人形使いのVRMMO冒険記– 作者:星砂糖

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腕試し

今いる採掘場は、さっきまで居た採掘場とは違い横に広く天井が低いので、木で組まれた足場が無い。
ただ、広さを利用して休憩スペースでも作ってたのか、小屋の残骸のようなものがいくつかあった。
その残骸さらに細かくしたいのか、ツルハシを打ち込んでるリトルロックゴーレムも入れば、残骸に腰掛けて休憩しているように見えるリトルロックゴーレムもいる。

結構奥まで続いていて、間には柱になるように削り出したような円柱が沢山あって、天井につながっていた。
1番奥に下り坂のようなものが見えるけど、それ以外は脇道っぽいところが数箇所ある程度で、リトルロックゴーレムがワラワラと作業している。

岩を掘っていたり、石を運んだり、ツルハシを組み立てているのもいる。
一部には固まって行動している奴もいるから、孤立してる奴を狙わないと万が一がありそうだ。

僕が入ってきた入り口付近は一体ずつ行動しているみたいなので、腕の性能を試すには丁度いい。
早速やってみよう。

まずは、堅守を使わずに色々試してみる。
ハピネス達を回す時と同じように糸で繋がったカシンの腕を横回転させ、糸を伸ばして弧を描いて当てる。
手を開いた状態でぶつけたのでビンタみたいになったけど、威力はビンタなんかじゃ済まなかった。
リトルロックゴーレムの左肩に当たったんだけど、腕がへし折れ、砕けた体の破片を撒き散らしながら5m吹っ飛び、地面をゴロゴロと転がった後、光になって消えた。
一撃だった。

吹き飛んだリトルロックゴーレムに気づいた奴がいたのか、吹き飛ばした先からツルハシを担いだリトルロックゴーレムが歩いてきたので、ゆっくりと糸を縮めて腕を引き戻す。

腕の範囲に入った瞬間一気に引っ張り、リトルロックゴーレムの足を掴ませる。
その勢いのまま地面を引きずり、時に左右に振って岩に当てる。
ガンッ!ガンッ!と音を立てながらどんどん削れていくリトルロックゴーレムは、たまらずツルハシを落としたみたいだけど、これで終わるつもりはない。

足を掴んだまま腕を跳ね上げて、落下が始まると共に糸を引っ張り地面に叩きつけると、小さなクレーターができて、その中から光が立ち上った。
引きずり回すよりも叩きつける方が良さそうだけど、それをするためには持ち上げないとダメだから、大きな敵には使えなそうにない。

ただ、掴めるようになると高いところにある物が取りやすくなるし、敵の武器や防具を押さえ込んだりできそうだから、練習するつもりなんだ。
腕だけだったらどこかに隠せば気づかれないだろうから不意打ちにも使えそうだしね。

掴んだ状態からの攻撃方法はまた考えるとして、次は接近戦だ。
腕を下から上に回転させながら、リトルロックゴーレムに近付いていく。
こっちに気づいた様子はないので、一気に距離を詰めてアッパー要領で殴る。

拳を握らせて手首のスナップも意識したんだけど、勢いが強すぎたのか跳ねあげられて天井に当たり、勢いよく落ちてきた。
地面に倒れこむリトルロックゴーレムと、その体に降り注ぐ岩の破片。
天井を見ると少しヒビが入ってた。

倒せなかったけど、残りHPが1割を切ってるリトルロックゴーレムには、上から下に回転させた状態で放つ手刀をお見ましいた。
一度地面に叩きつけられて衝撃で跳ね上がったんだけど、打ち下ろされた手刀で再度地面に押さえつけられ、消えていった。
地面でバウンドしたよ……。

回転させてぶつけるとヌンチャクみたいな感じになるから、人形使い(ドールマスター)としてはどうかと思うけど、正直楽しい。
回転させた腕を使って3体倒してみたけど、結構戦いやすくて、特に勢いを殺さず連続してうまく当てられた時の爽快感はすごかった。

次はアイアンソード持たせて、遠くにいるリトルロックゴーレムを切ってみようと思う。
回転させて勢いがついたら糸を伸ばす。
2、30m離れているリトルロックゴーレムに当てることができたんだけど、切るというより殴ってる感じだった。
刃が当たったのか、柄があたったのかわからないけど、少しかけらを撒き散らしながら吹っ飛んだだけで、HPも半分減らなかった。

近くでやってみても結果は変わらず、切るというより殴ってしまう。
ただ勢いをつけてぶつけてるだけだから仕方ないけど。

アイアンソードを回収し、アイアンシールドを持たせても結果は変わらずただぶつけただけだったけど、剣よりかは安定して投げられるし、高いところから落とす感じで当てたら一撃でリトルロックゴーレムを倒すこともできた。
持たせるなら鈍器の方が良さそうだね。
武器で殴れば本体の耐久値は減らないし。

盾や素手で殴ったり、掴んで引きずり回したり投げたりしながら進んでいくと、気づいたら10体倒していた。
なので、ここからは鉄の腕に切り替える。

繰り糸(マリオネット)

アイテムバッグを開いて腕を交換。
糸を繋いで手の開閉や、肘の曲げ伸ばしをしてみたんだけど、カシンの腕より動かしづらかった。
材質の違いなんだろうけど、詰まったような硬さがある。
しかも、重いから振り回すまでに時間がかかる。

何とか回すことができたんだけど、カシンの腕の時は減らなかったST(スタミナ)が徐々に減りはじめた。
無茶な動きをした時とかに減るはずだったから、この鉄の腕を振り回すのは無茶なんだと思う。
それでも、回ってるなら攻撃に使えるし、予定通りリトルロックゴーレムを攻撃するけどね。

カシンの腕と同じようにビンタをぶつけると、手形の形に体が陥没したし、上から手刀を落とせばパカっと真っ二つに割れた。
リトルロックゴーレムの腕を掴んだとしても、引っ張るのに時間がかかるのでそこまでダメージを与えることができなかった。

鉄の腕は近接戦闘よりも、遠くを狙って強力な一撃を与えるタイプで、カシンの腕は平均的に使いやすい万能タイプだから、通常はカシンの腕を使って、強い敵と戦う場合に鉄の腕を使えばいいと思う。
むしろ、四六時中持ち歩くとSTが減るから、いざという時に困りそうだ。

「せいっ!ん?」

鉄の腕を使って遠くのリトルロックゴーレムに鉄槌を下しながら進んでいると、すぐに10体倒してしまって、カシンの腕で倒した数と合わせるとクエストがクリアになった。
あっという間に倒せちゃったから達成感がないんだけど、それだけ腕が強いってことだよね。
まぁ、カシンの腕は耐久値が半分近くまで消耗してるんだけど。
ちなみに鉄の腕は頑丈だからか全然減ってなかった。

一通り戦えたので、次は堅守を使おうと思う。
一度使うと自分で切るか、効果が切れるまで動けなくなり、レベル×10のダメージを無効にできるスキルで、消費MPは20。
レベルアップの条件はスキル発動中に受けたダメージなんだけど、再使用まで3分だから、最初の方は受けることができるダメージが少ないから時間がかかりそうだ。

でも、僕の場合はパーツが動かせなくなるけど僕自身は動けるから、堅守が発動したパーツをぶつけるだけで済む。
相手の攻撃を待つ必要がないから他の人より早くあげれると思う。
早速試してみよう。

「堅守」

糸で繋がった鉄の腕を意識してスキル名を唱えると、鉄の腕が薄っすらとした青い光につつまれて、指一本動かせなくなった。
手首も肘も動かせないけど糸の長さは調整できるから、あくまで動かせないのは腕のパーツだけだ。

拳を握らせた状態で堅守を使ったので殴りやすい形で固まった鉄の腕。
それを振り回してリトルロックゴーレムにぶつける。

ぶつけられたリトルロックゴーレムはカシンの腕をぶつけた時よりも吹っ飛び、壁にめり込んだ。
そしてパーツをポロぺロと落としながら光になって消えたんだけど、ぶつけた時と壁にめり込んだ時の音が大きすぎたのか、周囲にいたリトルロックゴーレム7体が僕に向かってきた。

ハピネス達を出すか迷ったけど、どうせだから2本の腕振り回してみようと思う。

繰り糸(マリオネット)。堅守」

アイテムバッグからカシンの腕を取り出して、手刀の形を取ったあと堅守で固める。
鉄の腕はまだ堅守の効果が続いてるから、一回殴っただけで切れるわけではないみたいだ。
これが相手からの攻撃だとわからないけど。

迫ってくるリトルロックゴーレム達を上から鉄の腕を落とし、横から手刀をぶつけて倒していく。
左手で右腕のパーツを操作するのがすごく難しいから、手刀で倒すのに3回攻撃する必要もあり、2回ツルハシで攻撃され、石を3回投げられたけど何とか倒し切れた。
何と言っても空から落ちてくる鉄の拳骨の威力が凄くて、リトルロックゴーレムの小さな頭が体にめり込んでた。

とりあえず1つ決めたことがある。
左手で右腕を操作するのが嫌だから、さっさと素材を集めて早く左腕を作れるようになる!
+注意+
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