挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
World Wide Wonderland –人形使いのVRMMO冒険記– 作者:星砂糖

第1章 –World Wide(ログイン1日目)-

しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

51/257

岩と言えども芋虫はちょっと

人によっては食事中に読まれない方がいいと思われます。
私は無理です。
大きくしたシロツキに跨って空を飛び回ったミヤビちゃん。
最終的にはブレスを吐かせてまでイタズラモンキーを攻撃したせいでMPをだいぶ消耗したみたいで、マナポーションを2本飲んだ。
ガラスの容器が消えなかったから初心者用じゃないから60%回復したことになるね。
そんなに消耗してまでイタズラモンキーを倒したかったんだ……。

「い、いま助けますね」
「うん。お願いするよ」

戦闘が終わった時点で、ハピネスへの同期操作(シンクロアクション)は解除したよ。
MPも勿体無いし。

「い、いきますよ」
「よろしく」

ミヤビちゃんが僕の後ろから抱きつくようにお腹に手を回し、勢いよく引っ張る。
僕の背中に固い鎧が当たって痛い。
幸いHPは減ってないけどね。

「ふぅん!」
「おぉ?!」

僕がミヤビちゃんを引っ張った時はビクともしなかったけど、ミヤビちゃんが僕を引っ張ると、バキバキと音を立てて地面が割れて抜け出すことができた。
これがステータスの差なのかな。
ちなみにHPも10減ってる。
ミヤビちゃんの引っ張りじゃなくて、地面を砕いた時の衝撃で受けたみたいだね。
もしも、引っ張りも加わってたら死んでたかも知れない。

「ありがとう。助かったよ」
「い、いえ。私も助けてもらいましたし……」
「じゃあお互い様ということで。とりあえず回復するね」
「わ、わかりました」
「アザレア収納。クローバー来い。繰り糸(マリオネット)

アザレアを出した時に開いたままだった人形の館(ドールハウス)にアザレアを収納してクローバーを出す。
糸も繋いだので、後は回復するだけだ。

どうせだし声に出さずに機巧(ギミック)を使う練習をしようかな。
意識するだけだからすぐにできると思うけど、繰り糸(マリオネット)人形の館(ドールハウス)なんかのスキルは口に出さないといけないから自然と口に出しちゃってるんだよね。

クローバーの右手を僕に向けて慈愛と救済の右手(癒しましょう)を意識すると、淡い光が流れ込んできてHPが回復し始めた。
成功だね。

視界左上のステータスバー見ると、ミヤビちゃんも1割ほどじゃないけど減っていた。
イタズラモンキーに木の実をぶつけられたせいだと思うんだけど、数なのか威力なのかはわからないけどね。

クローバーをミヤビちゃんに向けて慈愛と救済の右手(癒しましょう)を発動する。
すぐに全回復したので発動を切った。

「あ、あの、シロツキちゃんとトバリちゃんにも、お、お願いしていいですか?」
「ん?いいよ」
「あ、ありがとうございます」

シロツキに向けて慈愛と救済の右手(癒しましょう)を使う。
使ってから気づいたけど、HPバーが見えてないから、いつまでやればいいかわからないんだけど。

「あ、も、もう大丈夫です」
「わかった。次はトバリだね」
「お、お願いします」

トバリにも同じように、ミヤビちゃんが止めるまで回復した。
2頭ともイタズラモンキーとの戦いでダメージを受けたのかな。
あるいは僕みたいに少し減った状態で動いているのかも知れないね。

「クローバー収納。人形の館(ドールハウス)

ハピネスだけを出して登山を続けることにした。
ピンチになればアザレアかクローバーを出すけど、移動中に2体出してると両手がふさがるし、ハピネスだけでも十分戦えるからね。

「いないね」
「そ、そうですね」

準備が整ったのでハピネスの両手を回収してから登山を再開したけど、落とし穴にかかるどころか、イタズラモンキーに出会うことすらなくなった。
周囲の様子も変わり、少しは生えていた草すらなくなっている。
さっきまでは草と岩の山道だとしたら、今は岩だけの山道になってる。
エリアが変わって出てくるモンスターも変わるとかありそうだね。

「きゅぅ!」
「キュー!」

周囲を旋回しながら警戒していたシロツキとトバリが何かを見つけたようだ。
ミヤビちゃんと一緒に向かうと、岩が蠢いていた。

10cmぐらいの岩が連結して動いていて、体を山のようにした後、伸ばして前に進んでいる。
芋虫のように見えるけど、岩が節のように分かれているんだよね……。
手足になるようなものも、口や目のようなものもないよくわからない生き物だ。
これがロックワームかな。

20匹は…………すぐに達成しそうだよ。
前方の少し開けた場所だけでも10匹はいるし、その先に続いてる道にもポツポツといるからね。

「あれがロックワームっぽいけど、大きさ的にはなんとかなりそうだね」
「…………」
「ミヤビちゃん?」
「…………」

なぜかミヤビちゃんの反応がない。
ログアウトしていたら体は消えるはずなので、それはないんだけど、どうしたんだろう。

「ミヤビちゃん。おーい」
「あ、ご、ごめんなさい」

再度声をかけると返事があった。
けど、ミヤビちゃんはなぜか槍と盾を持ったまま体を抱きしめている。
寒い……わけじゃないから、もしかしてロックワームの能力か何か?
ミヤビちゃんにだけ発動したとか。

「あの、その、岩なんですけど、ど、どう見ても岩なんですけど、い、芋虫はちょっと無理です……」

好き嫌いの問題だった。
外見は岩だけど、動きは芋虫だね。
芋虫が無理ならなんでクエストを受けたんだろう。

「なんで虫が苦手なのにクエストを受けたの?」
「お、お姉ちゃんに素材採集頼まれたついでになんです……。ワームだからニョロニョロかと思ってたんですけど、ニュキニュキだったんです!む、虫が苦手なんじゃなくて、芋虫が、苦手なんですぅ……ぶよぶよと、蛹の中のドロドロが……うぅ……」
「な、なるほど」

確かに蛹のドロドロは僕も軽いトラウマだけど、それで芋虫もダメになるんだね。
芋虫の感触もあるんだろうけど。
でも、目の前のロックワームはゴツゴツしてるから、触ってもぶよぶよじゃないよね。

「ゴツゴツしてるけど、ダメなの?」
「む、無理です……。にょ、ニョロニョロじゃないので、無理です!」

無理らしいので、とりあえず僕の方でなんとかしてみよう。
まずはハピネスの右手だね。
火は威力が高くないと通用しない気がする。

繰り糸(マリオネット)右手に剣を(ライトセイバー)

糸をつないで右手を切り離す。
そして、ハピネスを振り回して投げる。

ロックワームに右手から突き刺さったハピネスだけど、ロックワームはHPの1/3を減らしただけで倒せなかった。
ついにハピネスが一撃で倒せないモンスターが現れたよ。
後はハピネスが普通に切ってもダメージを与えれるか確認だ。

繰り糸(マリオネット)

空いた左手でロックワームに糸を飛ばす。
問題なくくっついたので、ロックワームは身動きができなくなった。
この状態でハピネスに切らせるよ!

ハピネスが右手を振り回して何度か切ると、ロックワームが光になって消えた。
切ったところが微かに赤くなってたから、斬撃以外に火属性でもダメージが与えれてたんだと思う。
なんにせよ一撃で倒せないけど、何度か切れば倒せることがわかったから、このまま進めるけど、ミヤビちゃんをどうしようかな。

「ハピネスで倒せたから進めるけど、ミヤビちゃんはどうする?」
「うぅ……が、がんばります……シロツキちゃんとトバリちゃんが……」
「きゅ?!」
「キュゥ!」

ミヤビちゃんはこれでもかというぐらい目線を逸らしながら答えてきた。
自分からは絶対に近づかないけどシロツキとトバリには戦わせるってことだね。
2頭とも驚いてるけど。
まぁ、僕も幽霊が襲いかかってきたら同じようになるかもしれないから、気持ちはわかる。
ちなみにゾンビは大丈夫だよ。

「よし、とりあえずクエスト分のロックワームを倒そう。後19匹だね」
「きゅ!」
「キュキュウ!」
「が、がんばってくださいぃ……」

シロツキとトバリはやる気に満ちているけど、そのマスターのミヤビちゃんは地面を見ながら応援してくれた。
前を見ればロックワームが目に入るからだろうけど、そこまで嫌なんだね。
東の森にも芋虫なんていっぱい出てきそうだけど、大丈夫だったのかな。
モンスターじゃなくて普通の虫ね。
モンスターサイズの芋虫だったら僕も無理だよ。
口がギチギチするんだよ?
絶対近接戦闘とか無理。

そんなことを考えながら一歩踏み出すと、ロックワームこちらに気づいたみたいで、体をダンゴムシのように丸めて突撃してきた。

「ぃゃぁ……」

ミヤビちゃんか細い声で拒否したけど、ロックワームは迫ってきてる。
さて、どうしようか。
ステータス(戦闘で消費、レベルアップ)
※各種ステータスの()は防具の効果です

名前:オキナ
種族:人族
職業:人形使い(ドールマスター)☆5
Lv:6
HP:150/150
MP:478/760(10)
ST:88/115
STR:15
VIT:15
DEF:39(24)
MDF:150
DEX:325
AGI:15
INT:305(5)
LUK:50
ステータスポイント:残り20

スキル
繰り糸(マリオネット)Lv:2〕〔人形の館(ドールハウス)Lv:2〕〔同期操作シンクロアクションLv:1〕〔工房Lv:2〕〔人形作成ドールクリエイトLv:1〕〔自動行動オートアクションLv:1〕〔能力入力スキルインプットLv:1〕〔自爆操作(爆発は主人のために)Lv:1〕〔〕
スキルスロット:空き1
スキルポイント:残り10

職業特性
通常生産系スキル成長度0.01倍
通常魔法使用不可
武器装備不可
重量級防具装備不可

装備
・武器1:装備できません
・武器2:装備できません
・頭:なし
・腕:アニマルグローブ
・体上:グリーンシャツ、ワイルドコート
・体下:ブラウンズボン
・足:ステップシューズ
・アクセサリー1:なし
・アクセサリー2:なし
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ