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World Wide Wonderland –人形使いのVRMMO冒険記– 作者:星砂糖

第1章 –World Wide(ログイン1日目)-

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栄ちゃんと合流

ブックマーク登録ありがとうございます。
1年ほど前から投稿していた作品の件数も抜かれました。
なかなかに感慨深いものがありますね。

これからもよろしくお願いします。
ログインしたら、真ん中によくわからない形をしたモニュメントがある噴水の中にいた。
中といってもモニュメントから煉瓦造りの家が立ち並ぶ大通りまで道があって、そこに立ってるので足元が水に浸かってるわけではない。
不思議なモニュメントの中央には青く輝く玉が固定されていて、その玉から水が出てるみたいだね。

大通りに視線を戻して、しっかりと視界を確認する。
視界左上には木のプレートの上に『オキナ:Lv1』『HP:100/100 緑のバー』『MP:500/500 白いバー』『ST:110/110 青いバー』があり、木のプレートの横にはメールのマークがあった。
メッセージが届いてるんだろうね。

視界の右上にはミニマップが表示されていた。
視界左上を見れば、いつでもHPとかの残量が見れるんだね。
パーティを組めば僕のプレートの下にパーティメンバーのプレートが現れるのかな?
ミニマップは周辺が真っ黒だから歩いて埋めないとダメなのかもしれない。
そんなことを考えるていると目の前にウィンドウが現れた。

『ログインありがとうございます。招待者【ナックル】様にフレンド申請を行いますか?
※本メッセージで行わない場合、プレイヤー同士で直接行っていただく必要があります』

僕を招待した人だから栄ちゃんのことだね。
どうせこの後合流して、その時にフレンド登録するだろうし、今やっても一緒だよね。
ウィンドウに表示されている『はい』のボタンを押すとウィンドウが『フレンド申請を行いました』になったので叩いて消した。

周囲を見回してみると違和感を感じた。
サービス開始直後にしては静かすぎるし、僕が装備している飾り気のないローブや、簡素な皮鎧を着て木の剣を装備している人達に、ゴツい装備をした人がやたらと話しかけてる。
多分βプレイヤーが新規プレイヤーを勧誘してるんだと思う。
ただ、具体的にはわからないけど何かおかしい気がする。

『【ナックル】様がフレンドになりました』
『【ナックル】様からメッセージが届きました』

モニュメント前の通路に次々と人が出現し始めたので、邪魔にならないように噴水前に移動したらメッセージが表示された。
さっきまでのウィンドウとは違い、視界右下に文字が表示されるだけだった。
もしかしたらログイン直後にもメッセージが出てたかもしれないけど、周りに気を取られてたからね。

メニューを呼び出してメッセージを選択すると一覧が表示された。
運営からいくつかのメッセージとナックルから1つのメッセージがあったので、ナックルのメッセージをタッチする。

『色々事情があって噴水広場が混雑してる。広場からまっすぐ進んで、右に曲がったところにある喫茶カモンカモン前にいるから来てくれ』

喫茶カモンカモン…名前で客引きしてるのかな?
とりあえず大通りをまっすぐ進もう。
動く瞬間、僕に対して声をかけようとしたっぽい人がいたけど無視して進む。
声をかけたいなら追いかけてくるだろうし、来なければ人違いだと思う。

しばらく進んでも追いかけてくる気配はなかったので、そのまま進んで右に曲がる。
ずっと同じような煉瓦造りの家だけど、1階部分には八百屋、道具屋、武器屋、防具屋、酒場などいろんな店があった。
多分、2階が居住スペースなんだろうね。
店主と客のやり取りを横目に見ながら喫茶カモンカモンを探す。

「おーい!オキナ!ここだ!」

煉瓦造りではなく、木造の建物の前で栄ちゃんに似た男が僕を呼んでいる。
あれがナックルなんだろうけど…近づきたくないな…。
ナックルらしき人は現実の栄ちゃんと同じ顔で、短く切りそろえられた髪も同じだった。
肩出しの赤い服に、白いラインが入った赤い長ズボン、赤いブーツに裾を入れてるところまでは問題ない。
いや、真っ赤なんでこの時点で近づきたくないけど。
それよりも、両手に嵌めたトゲトゲ付きの赤いグローブが凶悪な存在感を放っている。
あんなので殴られたら身体中穴だらけになるね。

「どうしたんだよ!早く来いよ!」

ナックルらしき人がトゲトゲグローブを嵌めた手で僕の腕を掴んで喫茶カモンカモンに入って行く。
トゲが僕の胸に向いてるから、刺さらないかハラハラするよ。

喫茶カモンカモンに入るとカイゼル髭でスマートな男性がカウンターの中にいた。

「いらっしゃいませ」

声も渋みが心地良く、姿も合わせてとてもダンディな人だった。

「カモンさん。個室に1名追加ね」
「かしこまりました。ご注文が決まりましたらメニュープレートをご使用ください」

喫茶店のマスターらしき人はカモンという名前らしい。
胸に手を当てて一礼するカモンさんと、慌てて黙礼する僕。
その仕草もダンディだな。
僕がやっても似合わないね。

ナックルに手を引かれながら奥へと進み、個室の扉をくぐると、そこには既に2人の女性が居た。
片方は栄ちゃんの妹で、同じ高校の1年生の高嶺(たかみね) 佳奈多(かなた)ちゃん。
もう1人はたまに佳奈多ちゃんと一緒にいるのを見かける子だけど名前は知らない。
それにしても2人とも顔は変えてないみたいだね。
人のこと言えないけど。

「あ!き……オキナさんお久しぶりです!こちらでは初めまして!マサムネです!」
「えっと、マサムネに招待されて初めました!ミーシャです!」
「あー。初めましてオキナです」
「俺はナックルだ!こっちでもよろしくな!」

佳奈多ちゃんはマサムネ。
長い黒髪を後ろで縛っていて、服装は和装。
腰には刀と脇差を差してる。
現実で居合術と剣術道場に通ってるせいなのか、やたらと佇まいはいいんだけど、口を開くとちょっと残念なんだよね。
職業はあるかどうかわからないけど侍かな?
ミーシャちゃんはふんわりとウェーブした髪が肩にかかる程度の長さ。
僕と同じ初心者用のローブを着て、机の上に指揮棒みたいなものを置いてる。
なんの職業なんだろう。
栄ちゃんの自己紹介は無視してと。

「それで、何でこんな場所に連れてきたの?ログイン直後の場所集合って言ってたのに」
「それを説明する前に、まずは職業を教えてほしい。マナーとしてこっちの職業も伝えるから」
「んー。わかった。いいぞ」

多分、佳奈……マサムネちゃんとミーシャちゃんは気づいてないと思うけど、ナックルは気づいてるな。
それに、ミーシャちゃんはわからないけど、ナックルとマサムネちゃんには口止めできると思う。
あーもう。
マサムネに「ちゃん」付した時の違和感がすごい……。

「俺は戦闘狂召喚士(バトルサモナー)だ!」
「え?普通の召喚士(サモナー)じゃなくて?」
「そう!βテストで活躍したプレイヤーには二つ名職業が貰えるんだ。これがなければ☆4職業を選んでたかもしれないな!」
「兄貴は召喚した自分のモンスターと戦ったりしてたんです。PS(プレイヤースキル)みたいな感じでモンスターに技を教えた結果、この職業がもらえたみたいです」
「呼び出したモンスターと戦う……さすがだね」
「褒めんなよ」
「褒めてないよ」

召喚したモンスターに自分の技を学習させたりしたから、それが貢献になったのか?
でも栄ちゃんのことだからPS(プレイヤースキル)で強敵をゴリ押したりしてそうだな。

「次は私!職業は血染めの魔物使いブラッディビーストテイマーです!」
「えっと……由来は?」
「【手加減】っていうスキルでテイム予定のモンスターをダメージなしでボコボコにしてからテイムすると、普通じゃありえないぐらいの高信頼度でテイムできたんです。それで、ボコボコにした時に出血エフェクトで赤く染まった所を他のプレイヤーに見られて……。ついたあだ名の一部がそのまま職業につきました」
「ちなみにそのあだ名は?」
「その時は刀じゃなく普通の剣だったので血塗れの剣(ブラッディソード)と呼ばれていました」
「なるほど……」

マサムネちゃんの戦闘方法で何かあったんだろうね。
おそらく【手加減】を使ってダメージなしでボコボコにした時にかな。
相手を殺さないスキルだとしたらHP1の敵にはダメージ0だから、その状態で攻撃してたんだろうね。
血塗れになる程攻撃するのを見たらあだ名つけられちゃうよ。

「私は獣使い(ビーストテイマー)です。もふもふが目的で頑張ります!」

程よい胸の前で両手を握って意気込むミーシャちゃん。
机に置いてある指揮棒はテイムしたモンスターに指示を出すためのものなのかな?
だとしたらマサムネちゃんは刀で指示を出すの?

「それで、オキナの職業は?」
「僕はランダム職業で人形使い(ドールマスター)が出たよ」
「ん?職業だけ聞き取れなかったぞ」

ナックルの言葉を肯定するかのように、目の前にウィンドウが出た。

『【ナックル】【マサムネ】【ミーシャ】に人形使い(ドールマスター)に関する閲覧権限を許可しますか?なお、許可しても書き込み権限はありませんので、他者との会話、メッセージ、掲示板などでの書き込みはできません。書き込みを許可する場合、フレンド登録後、フレンドメニューから実行してください』

これがメイコさんの言ってた制限かな。
とりあえず閲覧権限らしいから『許可』しよう。
『許可』ボタンを押すと『閲覧権限を許可しました』が表示されたので、ウィンドウを叩いて消す。

「いきなりウィンドウが出てたけど何かあったのか?」
「あー、職業に関することだったよ。改めて言うね。僕の職業はランダムで出た人形使い(ドールマスター)だよ」
「ちなみに☆は?」
「5」
「はぁぁぁぁぁ。やっぱりお前か。武器を持ってないからもしかしたらって思ってたんだけどな」
「ん?何かあったの?」
「詳しくは飲み物でも頼んでからにしようぜ。俺のおごりだ!」
「わかった」

僕は空いてる椅子に座った。
すると、視界左下に『おしながき』と書かれたプレートが出現した。
それをジッ見つめると、おしながきが視界の真ん中に移動してウィンドウが開いた。
カモンさんが言ってたメニュープレートってこれのことか。

僕は早速クリームメロロンソーダを注文した。
メロロンはメロンのことだと思うけど、美味しくなかったら別のを頼み直せばいいかな。
ナックルの奢りだし。
ステータス(変更なし)

名前:オキナ
種族:人族
職業:人形使い(ドールマスター)☆5
Lv:1
HP:100/100
MP:500/500
ST:110/110
STR:10
VIT:10
DEF:10
MDF:100
DEX:300
AGI:10
INT:200
LUK:50
ステータスポイント:残り10

スキル
繰り糸(マリオネット)Lv:1〕〔人形の館(ドールハウス)Lv:1〕〔同期操作シンクロアクションLv:1〕〔工房Lv:1〕〔人形作成ドールクリエイトLv:1〕〔自動行動オートアクションLv:1〕〔能力入力スキルインプットLv:1〕〔自爆操作(爆発は主人のために)Lv:1〕
スキルスロット:空き0
スキルポイント:残り10

職業特性
通常生産系スキル成長度0.01倍
通常魔法使用不可
武器装備不可
重量級防具装備不可
+注意+
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