挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
World Wide Wonderland –人形使いのVRMMO冒険記– 作者:星砂糖

第1章 –World Wide(ログイン1日目)-

しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

36/257

ゼロツーとホール

GW末に見直し予定

2017/5/4 16:58 ナックル達4人 → ナックル達3人と釣太郎さんに分けました。
ゼロワンさんの後に続いて応接室を出た。
応接室は工房の一番端っこにあるので、これから来た道を戻るのかと思っていたら、ゼロワンさんは逆方向に進んだ。
そっちは壁のはずなんだけど……。

「あれ?」
「どうなさいました?」
「いや、え?ここには壁があったと思うんですけど……」
「はい。工房Lv2になったことで通れるようになりました」
「あ、そうなんですか……」

転移室からいくつかの扉の前を通り、最後の扉が応接室で、応接室の前の廊下は少し進んだところで行き止まりになっていて、壁の横に何も挿さってない細長い花瓶があっただけのはずだ。
それが工房のレベルが2になった時点で、壁が消えてさらに先へ進めるようになったらしい。
ちなみに花瓶はそのまま。

壁は僕にしか見えてなくて、ゼロワンさんは素通りできたのかな?
壁を触ってないから、幻だったのかはわからない。

「こちらへどうぞ」
「あ、はい」

着いた先は行き止まりで、四角いスペースだった。
床には絨毯が敷かれていて、色の違う毛によって魔法陣が描かれていた。
もしかして、また転移?
と思った瞬間、視界が真っ白になった。

「こちらへどうぞ」

視界が晴れたと同時にゼロワンさんに促されて前へと進む。
しばらく進むと階段が現れ、ゼロワンさんが無言で登り始めたので、後をついて行く。
だんだん無言が苦しくなってきたんだけど……。

そういえばステータスのこととステップボアの魔石について聞こうと思ってたんだ。
今で大丈夫かな。

「あの、ゼロワンさん」
「はい。何でしょうか」
「ステータスポイントって何に振ればいいんですか?」
「MPを増やすのであればINTですね。1ポイント割り振るごとにMDFは1、INTは2増えます。重いものを持ちたいのであればSTR、HPやST増やしたいのであればVITですが、人形使い(ドールマスター)は人形が破壊されるか、接近されたら負けなので、INTでよろしいのではないでしょうか」

接近されたら終わり……。
武器を装備できないから、素手で戦うか糸で頑張るしかないもんね。
INTが有力っぽいけど、人形を作るんだったらDEXもいるんじゃないかな。

「DEXとかはいいんですか?」
「人形作成を行う際には必要ですが、現時点で高ステータスになっているはずです。作った時に不足していると感じたのであれば追加されればいいと思います」
「なるほど」

すでに十分ってことなのか。
レベル1の時点で300あったけど、土人形使い(ゴーレムマスター)は同じレベル1でも2、30しかなかったんだよね。
そう考えると十分すぎるね。

「他にはDEFやAGIがありますが、こちらを上げるのであれば、他を上げたほうがいいと思います。攻撃されるほど近づかれた時点で負けですので」
「わかりました。参考にします」

MPについてはクローバーが手に入ったんだから、使ってみて不足してると感じれば増やそうかな。
STRは今の所重い物を持つことは無いから保留。
体力はダメージこそ大きかったけど、一撃で死ぬわけじゃ無いし、うららさんに防具の作成を依頼しているから保留。
DEFも同じくうららさん待ち。
AGIは正直よくわからないから放置でいいかな。
早く動けるようになるんだろうけど、実験できないからわからない。

「着きました」

着いた先は、またもや四角いスペースだった。
違うのは目の前に扉があるくらいだ。
着いちゃったし、魔石についてはまた後でかな。

喋りながらだったので数えてないけど、結構な段数を登った。
これがゲームじゃなかったら確実に息切れしてるよ……。

ふと視線を左上にあげてHPが表示されている場所を見るとSTが30減っていた。
あれ?
階段を上がっただけで減るの?
すでに回復し始めてるし、この調子なら後10秒程度で回復しそうだけど……。
何で減ったんだろう。

「どうされましたか?」
「階段を登っただけでSTが減ってるんだけど……」
「はい。STはスキルによっては使用するものもありますが、それ以外にも走る・泳ぐ・飛び跳ねるなどの激しい運動を行うことでも減ります。また、重いものを無理やり持ち上げた時も減ります。減ったSTは時間経過で回復しますし、人形使い(ドールマスター)は日常行動で消費する程度なので、あまり気にされなくても問題はないと思います」

スキルで消費することは無いってことだね。
まぁ近接戦闘スキルもないから当然なのかな。
糸を付けてふり回すときは減っても良さそうだけど、相手が重くないから減らなかったのか。
あるいは減ってたけど気づいてなかったのかだけど……やってみないとわからないね。

「ちなみに0になればどうなりますか?息切れですか?」
「息切れは起きませんが、STを消費するスキルを発動できなくなります。また、走れなくなったり、重いものを持っていた場合落とします。水中であれば水面に出るまで継続ダメージが発生します」
「呼吸ができないからですか?」
「そうです」
「なるほど。わかりました。ありますがとうございます」

今は戦闘中はHPやMPの確認でチラチラとバーを見てるから、戦闘時に減っていればわかるはず。
減っていれば注意する程度でいいかな。
それに、もしかしたらSTの回復には呼吸が関係してるのかもしれない。
多分、雪崩や土砂崩れで生き埋めになったりしても徐々に減るんじゃないかな。

「それでは扉を開けますね」
「はい」

ゼロワンさんが扉を開けてくれたけど、なぜか出ていかず、手で僕を促してきた。
なので、開けてもらった扉から出る。

扉の先は天井があるせいで少し薄暗い。
どこかの通路になっているらしく、左右に廊下が伸びている。
そして、目の前にはベリーショートの青みがかった黒髪で、執事服を着た人が僕に向けて頭を下げている。
どういうことかな?

執事さんは右手を胸元に当て、左手を後ろに回して頭を下げている。
扉を出た先でいきなり頭を下げられてどうすればいいか迷ってると、後ろからゼロワンさんが出てきた。

「ツー。オキナ様が困ってらっしゃるので頭を上げてください」
「はい」

ゼロワンさんに言われて頭をあげる執事さん。
切れ長のコバルトブルーの瞳で、顔立ちはゼロワンさんを少し細くした感じだけど、同じような整えられた美しさがある。
あと、男性かと思ったけど男装の麗人だ。
胸が膨らんでるし、声は女性のものだ。

「初めまして、未来のマスター。ホールを担当しておりますゼロツーでございます」
「えっと、オキナです。よろしくお願いします」

ゼロツーさんは再度頭を下げた。

「久しぶりですね、ツー。変わりないようで安心しました」
「はい。お久しぶりです。イチ姉様こそお変わりないようですね」

ゼロツーさんがゼロワンさんのことを姉様と呼んだので、ビスクさんが作るときに姉妹という設定で作ったのかもしれない。
自動人形(オートマタ)は人格があるから、細かく設定できるのかもね。
というかこれは人形ジョーク?
人形なんだから変化しないよね。
風化を気にしてるのかな?

そこには突っ込まずに、念のため確認しておこう。

「ゼロワンさんが姉なんですか?」
「はい。製造順をそのまま使用しています」

製造順がそのまま姉妹の順番になるなら、管理は楽だね。
これ以降ゼロスリーさんやゼロフォーさんが現れたとしても、妹だってわかるし。

「他にも数人の妹がいますが、それは工房のレベルを上げていけばいずれ会うことになりますので、その時を楽しみにお待ちください」
「わかりました」

レベルを上げればいける場所が増えて、そこの担当がゼロワンさんにとっての妹になるんだね。
他の自動人形(オートマタ)に会うためにも、工房のレベル上げはしっかりやろう。
追加される場所も気になるし。

「イチ姉様。こんな場所での立ち話はあまりよくありません。移動したいのですがよろしいでしょうか?」
「そうですね。移動しましょう」
「はい。こちらへどうぞ」

ゼロツーさんに続いて廊下を進むとすぐに光が差し込んでいる場所が現れた。
ゼロツーさんはそこを曲がったので、僕も曲がる。
すると、大きな場所に出た。
玄関扉みたいな扉もあるから、多分エントランスホールだね。
ゼロツーさんの担当するホールはエントランスホールのことだんだ。

エントランスホールには2階へ続く階段の他に、1階には玄関扉を含めて3つの扉と、簡易応接セットがある。
さっきまで僕がいた場所は2階に上がる途中の踊り場の下だ。

階段を上った先にある踊り場の壁際には、2体の騎士甲冑が飾られていて、それぞれの前を通るように踊り場から2階へ向かう階段が左右にある。
その階段を上った先の2階には左右2つずつ扉がある。
甲冑が襲ってきたりしないよね?

2階は寝室だとして、1階はキッチンとか応接室かな?
というか完全に家だよね。
しかも結構しっかりしてる洋館。
工房から続く家ってもっと散らかってるというか、もっと簡素な作りというかなんというか。
少なくともこんな豪華な作りは想像してなかったよ。

「こちらにお掛けください」
「はい」

ゼロツーさんに促されて、玄関扉の近くにある応接セットの2人掛けソファに座る。
向かいにゼロツーさんが座り、僕の後ろに控えるようにゼロワンさんが立ち、どこからともなく取り出したティーセットを使って紅茶を入れだした。
もしかしてアイテムバッグから取り出してる?

ゼロワンさんが入れ終わった紅茶を僕の前に置き、再度後ろに戻ったら、ゼロツーさんが話し始めた。

「このような場所で話をすることをお許しください。現在、全ての扉がロックされているため、応接室は使えないのです」
「いえ、特に問題ありません。それよりも、ロックされているんですか?」
「はい。解除条件は工房のレベルを上げていただくことです。ロックされた区画は、それぞれ妹達が管理しています。そのため、レベルを上げていただければすぐに使えます」
「そうなんですか」

紅茶を飲みながらロックのことを考える。
あ、この紅茶美味しい。

ロックされている間は隔離されていて、それぞれを担当の自動人形(オートマタ)が管理してるんだ。
だからゼロワンさんとゼロツーさんが会った際に「久しぶり」なんて言ったんだね。
どれくらいの期間かわからないけど、ずっと1人でいたのかな。

「それで、オキナ様にはこちらの依頼を受けていただきたいのですが、よろしいでしょうか?今のままではホールからどこにも移動できませんので、受けていただくしかないのですが……」

ゼロツーさんの言葉と共に目の前にウィンドウが表示された。

『職業クエスト:館に賑わいを
依頼者:自動人形(オートマタ)ゼロツー
内容:長らくの間、館には人が訪れていません。
かつての賑やかだった館のようにご友人を招いてほしいのです。
よろしくお願いします。
報酬:【工房】Lv:3,食材セット
状況:0/10』

依頼内容がちょっと気になるけど『受けるボタン』を選択した。
☆5職業の情報が出回らないように制限してるのに人を呼べってどういうことなんだろう。
ソロプレイだと不可能なんじゃないかな?

ナックル達3人、釣太郎さん、ミヤビちゃん姉妹、後は茜色のみかん水のメンバーでちょうど10人だね。
茜色のみかん水の人は(しき)さんしか会ったことないし、釣太郎さんとみかん水のメンバーには職業を明かしてないけど。

それに、報酬の食材セットも謎だね。
人形の素材だったらまだわかるんだけど、食材……。
次に行けるようになる場所がキッチンなのかな?

「お受けしていただきありがとうございます。よろしくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いします」

ゼロツーさんが頭を下げてきたので、僕も同じく下げる。
とりあえずこれで終わりかな。

席を立つとゼロツーさんも立ち上がり、階段裏まで先導してくれた。
後にはゼロワンさんが続いてる。

「それでは、失礼します」
「はい。わざわざお越しいただきありがとうございます」
「いえいえ、こちらこそクエストを受けれたのでよかったです」
「そう言っていただけると助かります。それでは、オキナ様のご活躍を願っています」
「はい。頑張ります」

扉の前で挨拶して、ゼロワンさんに続いて階段を降りていく。
とりあえず工房でやることは終わったから、この後はマナポーションを購入してからクローバーとアザレアを使ってみようかな。
せっかくだから西に行ってみようかな。
ステータス(変化なし)

名前:オキナ
種族:人族
職業:人形使い(ドールマスター)☆5
Lv:4
HP:130/130
MP:650/650
ST:113/113
STR:13
VIT:13
DEF:13
MDF:130
DEX:315
AGI:13
INT:260
LUK:50
ステータスポイント:残り16

スキル
繰り糸(マリオネット)Lv:2〕〔人形の館(ドールハウス)Lv:2〕〔同期操作シンクロアクションLv:1〕〔工房Lv:2〕〔人形作成ドールクリエイトLv:1〕〔自動行動オートアクションLv:1〕〔能力入力スキルインプットLv:1〕〔自爆操作(爆発は主人のために)Lv:1〕〔〕
スキルスロット:空き1
スキルポイント:残り10

職業特性
通常生産系スキル成長度0.01倍
通常魔法使用不可
武器装備不可
重量級防具装備不可

装備
・武器1:装備できません
・武器2:装備できません
・頭:なし
・腕:なし
・体上:冒険者のローブ
・体下:冒険者のズボン
・足:冒険者の靴
・アクセサリー1:なし
・アクセサリー2:なし

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
補足
オキナはプレイヤーを10人連れて行こうとしていますが、メルカトリア人でも問題ありません。
ソロプレイを行なっていたとしても、商品の売買などで多少は関わりを持つため、それを利用して工房に連れていくことが可能です。
また、好奇心旺盛な子供を連れていくことで頭数も揃えられます。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ