挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
World Wide Wonderland –人形使いのVRMMO冒険記– 作者:星砂糖

第1章 –World Wide(ログイン1日目)-

しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

32/257

ミヤビの姉 うらら

GW末見直し予定
ミヤビちゃんと街に戻ってきた。
たまたまPKから助けただけなのに、中々の冒険になった。
多少なりとも竜騎士(ドラゴンナイト)を知れたし、セルゲイ団長とも知り合えたしね。

「街に着いたけど、パーティ解散でいい?」
「あ、えっと、その……あの…………」
「ん?どうしたの?」
「えっと……」

門を通ってしばらくしたところで解散を促そうとミヤビちゃんに話しかけると、挙動不審になった。
こういう時は相手が話すまで待たないとね。

「あ、あの!ふ、フレンド登録、してください!」
「うん。いいよ」

胸の前で両拳を握って力強く、半ば叫ぶように言うミヤビちゃん。
周囲から見られてるけど、それは気にならないのかな?

ミヤビちゃんへ向けて空中を叩き、メニューから『フレンド』を選択、フレンド申請を行うとウィンドウが表示された。

『対象のプレイヤーは保護設定プレイヤーです。申請を行う場合、保護者にも申請を行う必要があります。【ミヤビ】【うらら】にフレンド申請を行いますか?』

なにこれ?
『うらら』ってミヤビちゃんの服を作ったり、道具を揃えたお姉ちゃんのことかな。
もしそうだとしたらシスコンっぽい過保護なお姉さんにも申請しないとダメなのか。
うーん。
これは、ミヤビちゃんからフレンド申請してもらっても同じなのかな?

「あ、あの……何かありましたか?」
「ん?あー。僕からフレンド申請する場合、うららって人にも同時に送られるみたいなんだよ。問題ないかな?」
「う、うららはお姉ちゃんですね。えっと、お姉ちゃんは優しいので、その、大丈夫ですよ」
「そっか」

優しいのがミヤビちゃん限定じゃないことを祈りながら申請したんだけど、目の前にいるミヤビちゃんにはフレンド申請が届いてないみたいで、ウィンドウが表示されない。
もしかして、お姉さんが許可しないとミヤビちゃんに通知がいかないのかな?

「あ、お姉ちゃんから、メッセージが届きました」

フレンド申請について確認するためのメッセージだと思う。
メッセージを読んだミヤビちゃんは、キーボードを出して返事を打ち込んでいく。
目の前で僕について書かれると内容が気になるけど、僕からは画面が見えないので諦める。

書き終えたミヤビちゃんはウィンドウに指を這わしながら、内容を確認している。
ショッピングでウィンドウの中を指差指差して考える子供みたいだ。
実際に子供だけど。

ミヤビちゃんがメッセージを送って少ししたら、僕とミヤビちゃんの目の前にウィンドウが表示された。

『うららがフレンドになりました。
ミヤビにフレンド通知が送られました。
※保護対象プレイヤーとのフレンド登録は、保護者が解除することも可能です。
また、保護者とのフレンド登録を解除した場合、保護対象とのフレンド登録も解除されます』
『うららからメッセージが届きました』

ミヤビちゃんには僕からのフレンド申請ウィンドウが、僕にはうららさんからの登録完了メッセージと、うららさんからのメッセージ通知のウィンドウが表示された。
申請には保護者の許可が、解除はどちらか一方の判断でできるけど、保護者有利って感じかな。
まぁ、特にどうこうするつもりもないし、問題ないかな。

うららさんから届いたメッセージを読もうとメニューを操作し始めたら、新しくウィンドウが表示された。

『ミヤビがフレンドになりました』

問題なく承認できたみたいだ。
ミヤビちゃんに目を向けると、嬉しそうに笑っている。

「えへへ。ふ、2人目のフレンドです!ふふっ」
「これからよろしくね」
「は、はい!よ、よろしくお願いします!」

ぺこりと頭を下げるミヤビちゃん。
多分1人目のフレンドはうららさんだと思う。
人見知りだと思うけど、機会があればナックル達…いや、ミーシャちゃんだけでも紹介してもいいかもしれない
ナックルとマサムネちゃんは押しが強いからやめておこう。

気を取り直してうららさんから届いたメッセージを開く。

『西区にある公園にミヤビちゃんを連れてきてください』

呼び出しメッセージだった。
ミヤビちゃんじゃなくて僕に送ってくるところがちょっと怖い。
『逃げるなよ』ってメッセージが隠されてる気がする。
被害妄想だけど。

「ミヤビちゃんのお姉さんから、ミヤビちゃんを連れて西区にある公園に来てくれってメッセージが届いたよ」
「え?あ、はい。わかりました。い、行きます」

メッセージウィンドウをミヤビちゃんに渡す。
ちゃんと内容を確認してもらってから行かないとね。

「じゃあ行こうか」
「は、はい。う、ウィンドウって他の人に渡せるんですね。し、知りませんでした」
「僕も他の人から渡されて知ったからね。小技みたいなものじゃないかな」
「そ、そうなんですね。アイテムの効果とか、装備の性能を、見せるのに便利そうです」
「そうだね。職人なら知ってるかもしれないね」
「で、ですね」

他愛のない会話をしながら西区に向かう。
相変わらず距離が開いてるけど、フレンド登録したからか、少し縮まった気がする。

目的の公園は噴水広場から西門へと続く道の途中にあるらしいので、東門から噴水広場へと続く道を進み、広場を横切って西門へ向かう。
噴水広場ではミヤビちゃんが注目されてしまい、僕の影に隠れるように移動した。
ミヤビちゃん自身も見られてたけど、それ以上にシロツキとトバリの方が見られてたし、2頭は周囲を威嚇するかのように牙を出して睨みつけていた。
小さいせいで迫力はなかったけど。

特に問題なく西区の公園に着いた。
公園と言っても遊具があるわけではなく、短く刈り揃えられた芝生と小さな湖、休憩用のベンチが所々に置かれて、あとは砂場がある程度だ。
プレイヤーが『遊具作ろう』とか言い出しそうだね。

砂場ではメルカトリア人の子供が数人遊んでいて、近くのベンチからそれを見ている子供もいる。
一緒に遊びたいけど遊ぼうと言えない子かもしれない。

「あ!お姉ちゃんです!」

ミヤビちゃんが湖の近くのベンチに座っている女性を指差す。
女性もこちらに気づいたのか、立ち上がり小さく手を振り近づいて来た。

近くで見るミヤビちゃんのお姉さんは大人だった。
ミヤビちゃんが小学生だから、お姉さんは中学生か高校生ぐらいだと思ってたんだけど。
長女と三女や、年の離れた姉妹の可能性もあるよね。
僕には兄弟がいないし、ナックルとマサムネ兄弟は歳が近いから、それを基準に考えてしまってた。
結果としてさん付けは正解だったね。

うららさんは薄い黄色のワンピースに同色のミュールを履いていて、ウェーブのかかった長い黒髪を縛ることなく流している。
少し垂れた目と、胸の大きさも相まって全体的に優しい感じがする。

「初めましてみぃちゃん……ミヤビちゃんの姉のうららです。ミヤビちゃんを助けていただいてありがとうございます」
「初めましてオキナです。たまたま居合わせただけなので気にしないでください」
「うふふ。そうですか。でも、お礼はさせていただきたいです」
「お礼と言われても……」

お礼目的で助けた訳じゃないからね。
思いついたのは服を作ってもらうことだけど、頼みづらいし……。

「お、お姉ちゃん。オキナさんに服を作るのはどうですか?」
「服?初心者装備ですしいいですね。それでどうでしょうか?」
「えっと。作ってもらえるならありがたいですけど…いいんですか?」
「構いませんよ。ただ、開始直後なので素材があまりありません。できれば少し融通していただけるといいものが作れますが、どうでしょうか?」

防具にできそうな素材は毛皮だよね。
ブラウンラビットとグリーンフォックスは追加報酬にために残しておきたいから、出せるのはステップボアの毛皮くらいかな?
でも、何が必要かわからないからアイテムバッグの中身を見せた方が早そうだね。

「何が必要かわからないので、アイテムバッグをお見せします」
「わかりました。見た内容は他言しませんので安心してください」
「わかりました。よろしくお願いします」

アイテムバッグを開いてウィンドウを渡す。
うららさんはアイテムバッグを見せると言っても驚かなかったので、ウィンドウを渡せると知ってたみたいだね。
さすが生産系。

「ブラウンラビットとグリーンフォックス毛皮が20枚ずつなのは、追加報酬のためですか?」
「え?あ、はい。そうです」

アイテムを見ただけで判断できるほど有名なクエストなのかな。
初心者でも倒せるモンスターだからちょうどいいクエストだし、それで装備がもらえるならみんなやるのかもしれないね。

「なるほど。でしたらそれぞれ10枚ずつに加えてステップボアの毛皮も頂ければ、追加報酬よりいい防具をお渡しできますよ」
「そうですか。ちなみに部位はどこですか?」
「追加報酬は腕装備と頭装備を選べます。どちらも頭装備の場合はケモ耳になるので、あまり装備している方を見ません」
「ケモ耳装備ですか……ちょっと遠慮したいですね」

ウサ耳かキツネ耳ってことでしょ?
百歩譲ってもキツネ耳だけど、できれば装備したくないし、他の男プレイヤーが装備しているのも見たくない。

「オキナさんであれば似合うと思うのですが…。それはさておき、私に素材を頂けるのであれば腕、上下の服とコート、靴を作れます。どうしますか?」
「似合いませんよ!素材に関してはお渡しすることにします。頭装備は無くても大丈夫と言うか、他の装備を探します」
「わかりました。では、不足している素材や手間賃をお礼とさせていただきますね」
「えっと、はい。よろしくお願いします」

うららさんから取引申請をしてもらい、ブラウンラビットとグリーンフォックスとステップボア毛皮を渡した。
クエストの追加報酬は貰えなくなったけど、それをチャラにしてくれるお礼だと思う。

「あの、サイズは計らなくていいんですか?」
「はい。装備はある程度のサイズであれば自動で調整されます。S、M、Lみたいなものですね。サイズが異なれば装備画面で選択できないだけです」
「なるほど。わかりました」

体のサイズを計られたくない人もいるだろうし、自動で調整されるなら個人で好きなように作っても、需要があれ買ってくれるだろうから無駄にならなくていいと思う。
最悪安売りするなりしてもいいだろうし、数作らないとレベルも上がらないからね。

「後、お願いがあるのですがよろしいでしょうか?」
「えぇ。僕でできる範囲であれば」
「この、花を売っていただきたいのです」

うららさんはアイテムバッグに表示されている花を指差してる。
東の森で採取したやつだね。
蜂に襲われた思い出が蘇ってくるよ。

「花ですか?」
「はい。これは染料に使えますが数が足りてないのです。メルカトリア人のお店で売られた瞬間プレイヤー達が群がるほどです。東の森にあるのはわかってるんですけど、採取してくれる人がなかなかいないので出回らないんです。冒険者協会にも張り出されないほどの小さな依頼ですし」
「そうなんですか。わかりました。使う予定はないので売りますよ」
「ありがとうございます!これで、ミヤビちゃんの装備がさらに可愛くなります!」
「え?」

うららさんの発言にミヤビちゃんが驚いていた。
今の時点でプレートメイルにレースが付いてるのに、さらに可愛くするらしい。
動きづらくならなければいいね。

花に関しては必要になれば取りに行くぐらいでいいかな。
染料ってことは人形の服を作るときに使うだろうけど、今は使わないし。

今度は僕から取引画面を開いて花を入れていく。
赤、青、緑、黄色、ピンク、白、黒を30本。
光る花を50本入れた。

「あ、光る花はいただかなくて大丈夫です。それはマナポーション用の花ですので」
「あ、そうなんですか」

光る花をキャンセルする。
うららさんからは4,200ゴールド提示された。

「高くないですか?」
「1本20ゴールドです。今は高騰してますので、これぐらいするんです」
「そうなんですか」

本職の人がそう言うのならその値段なんだろうね。
無事取引を終える。

「ありがとうございます」
「いえ、こちらこそありがとうございます。装備よろしくお願いします」
「はい。任せてください」

うららさんは胸の前で両拳を握る。
ミヤビちゃんからフレンド登録をお願いされた時も同じポーズをとってたね。
さすが姉妹。
ステータス(時間経過でMP回復)

名前:オキナ
種族:人族
職業:人形使い(ドールマスター)☆5
Lv:4
HP:130/130
MP:88/650
ST:113/113
STR:13
VIT:13
DEF:13
MDF:130
DEX:315
AGI:13
INT:260
LUK:50
ステータスポイント:残り16

スキル
繰り糸(マリオネット)Lv:2〕〔人形の館(ドールハウス)Lv:1〕〔同期操作シンクロアクションLv:1〕〔工房Lv:1〕〔人形作成ドールクリエイトLv:1〕〔自動行動オートアクションLv:1〕〔能力入力スキルインプットLv:1〕〔自爆操作(爆発は主人のために)Lv:1〕〔〕
スキルスロット:空き1
スキルポイント:残り10

職業特性
通常生産系スキル成長度0.01倍
通常魔法使用不可
武器装備不可
重量級防具装備不可

装備
・武器1:装備できません
・武器2:装備できません
・頭:なし
・腕:なし
・体上:冒険者のローブ
・体下:冒険者のズボン
・足:冒険者の靴
・アクセサリー1:なし
・アクセサリー2:なし
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ