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World Wide Wonderland –人形使いのVRMMO冒険記– 作者:星砂糖

第1章 –World Wide(ログイン1日目)-

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飛び跳ねる猪と悲鳴

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木の間から少し開けた場所を覗くと、2頭の猪がいた。
先端んが鋭く尖った牙を2本、槍みたいに生やしている。
大きさは1mないと思うんだけど、それが普通のサイズかどうかはわからない。

2頭の猪は、それぞれ10cmぐらいのキノコを食べている。
麻痺しないし、多分普通のキノコなんだね。
余裕があれば回収してもいいかもしれない。

さて、どうやって戦おうかな。
幸い向こうはこっちに気づいていないみたいだし、勢いをつけたハピネスの強襲で倒せないかな。
あるいはパチンコで狙う?

猪は2頭いるし、即座に対応するためにはパチンコより近接戦闘の方がいいか。
よし、ハピネスを飛ばそう。

繰り糸(マリオネット)右手に剣を(ライトセイバー)左手に業火(レフトフレイム)

念のため左手も切り離しておく。
瞬間的な噴射でも、猪相手なら牽制になるかもしれないしね。

短くした糸を頭上で振り回して、ハピネスを振り回す。
こちらにお尻を向けている方目掛けて放ちつつ糸を長くしたけど、若干逸れた。
そのせいで、ハピネスの右手を突き刺すのではなく、すれ違いざま切り裂く感じになったけど、HPバーが砕け散って光になったので問題なし。
というか、この猪でも一撃なのか……。

「ブゴォォォォォ!!」

右手の剣が猪に引っかかったのでほんの少し減速したものの、投げた勢いのまま着地したので中々の着地音がした。
切れ味が良すぎてほぼ減速なしだったけど。

ハピネスがたてた音に反応したもう一頭の猪は、勢いよく振り返ってハピネスを捉え、鳴いた。
予想より大きな声だったので少しビクっとした。
他にモンスターが引き寄せられたりしないよね?

周囲を確認したいけど、地を蹴ってる猪も気になるから目を離せないし……。
よし、ここは先手必勝だ!

ハピネスの左手から炎を噴射させた。
炎に怯んでいる隙に、ハピネスで切るつもりだけど、炎だけで倒せるならそれはそれでいい。

と思ってたけど、猪は横に飛びのいて避けた。
ギリギリ掠ったみたいだけど、HPバーはほんの少し減っただけで、火も燃え移らなかった。

「ブゴォ!」

猪は、ハピネスの左手から伸びる銃口を向けられないように左右にステップを踏みながら、徐々に近づいていく。
このまま近づかれたら、剣の範囲に入っても避けられそうな気がする。
というか当てる自信がない。
次にどっちに跳ぶかわからないし。

幸い、猪は僕にお尻を向けている状態だから、ハピネスを引き戻しながら切りつけることができる。
確実に当てるため、牽制で炎を放射して逃げ道を塞ぎながら引っ張ろう。

戦い方を決めたので、一旦距離を取らせるためにハピネスを後ろに跳ばせた。
タイミングが悪かったのかそれを見た猪は、サイドステップの勢いのまま遠ざかるハピネスを追って突っ込んできた。

「やばっ!」

とっさにハピネスを引っ張る。
後ろに跳んでる最中だったので、地面に立つより少し高い位置から引っ張れた。
そのおかげで猪より高くなったので、当たる心配はなくなった。
地面に立たせたままだったら、当たってたかもしれない。
どれぐらい耐久値が減るのかはわからないけど、試す気にはなれない。

「ブギィ!」

ハピネスを狙って駆け抜けた猪は、当たらなかったことがわかるとこちらに向き直って鳴く。
さて、どうしたものか。

今はハピネスを狙う猪の射線上から少しずれた所の木に隠れてるからまだ気づかれてないけど、斜め前から糸を放てば避けられそうだし……。
勢いをつけて投げるためには、一度手元に戻必要があるけど、猪の突進速度からすると僕では避けられそうにない。

そうなると、突進を上に引っ張って避け、即座に炎で焼こうかな。
いや、上じゃなくて側面を焼けばいいのか。
糸を引っ張るから僕の方に飛ぶことになるし。

対処法を考えていると、サイドステップをしながら徐々に近づいていた猪が勢いよく駆け出したけど、警戒していたので反応できた。
ハピネスを右に跳ばせ、糸で引っ張りながら左手の銃口から炎を放射する。
猪は最初の跳びのきまでは認識できていたようだけど、そこからの糸による急加速で見失い、炎の直撃を受けた。

炎が当たった時点でほぼHPが0になり、1秒も保たずにバーが砕け散った。

「ふぅ……疲れた……」

まさか、攻撃が当たらないとは思わなかった。
今度2頭に出会ったら、片方を繰り糸(マリオネット)で縛り、もう片方にハピネスを投げよう。
縛れなかったら……逃げよう。
逃げ切れるかわからないけど……。

念のため繰り糸(マリオネット)を切らず、地面に落ちたままのハピネスの両手を拾う。

「うぁ?!」

両手を拾った瞬間、強い衝撃を背中に受けて視界が勢いよく回った。
HPが30も減ってる!
何かに攻撃された?!

地面を何回か転がり、木にぶつかってやっと止まった。
ぶつかった時にもHPが2減った。

「一体何が……うぉ?!」

顔を上げた目の前には、僕めがけて突っ込んで来る猪が見えた。
もしかしてさっきのやつの鳴き声を聞いてきたの?
状況がよくわからなくなったけど、何とか跳び退いてギリギリかわした。
いや、ちょっと掠ったみたいで、HPが5減った。

猪は木にぶつかり、その鋭い牙をめり込ませていたが、首を左右に振るとバキバキと音を立てて木を倒した。
嘘でしょ?

「くっ!繰り糸(マリオネット)!」

顔にかかった木屑を払うことに夢中な猪の後ろから糸を放った。
だけど、声に反応したのかバックステップで避けられてしまい、糸は奥にある木に付いた。

「え?ちょっと待って!」

猪は勢いよく振り返り、僕目指して突っ込んできた!
とりあえずハピネスがいないと何もできない!
糸を縮めて回収しないと!

糸を縮めようと意識した瞬間、またもや視界がブレる。
そして頭に左手と頭に強い衝撃が走り、HPが6減った。

どうやらハピネスの糸と同時に、木に付いた糸も縮めてしまったらしく、木に頭突きをしてしまっちょうだ。
ただ、おかげで猪から距離を取れたし、これなら一緒に飛んできたハピネスを使って戦える!
この移動方法を知れたのも怪我の功名だね。

体勢を整えて正面を見る。
猪はこちらの様子を伺っていたみたいだけど、結局突っ込んできた。

繰り糸(マリオネット)!」

一直線に突進してきた猪に対して、正面から糸を放つ。
もちろんサイドステップで避けられた。
けど、少し斜めに出したので、うまく誘導できた!
それを避けた先にはハピネスの銃口が待ってるよ!

ハピネスの炎が猪めがけて放射されるも、さらにサイドステップで避ける。
なら、銃口をズラしてそのまま追いかけるだけだ!

避けた炎が迫ってくることに焦ったのか、バランスを崩した猪。
それでも果敢に前に出ようとしたところに炎が追いつき火達磨になり、HPバーが砕け散った。
何とか倒せたみたいだ。

「あぁぁ……ヤバかったぁ……」

ハピネスを近くに寄せて周囲を伺う。
どうやら鳴き声で引き寄せられたのはさっきの1頭だけだったらしく、何も出てこなかった。

「疲れたー」

背後から突進を受けた時に取り落としたハピネスの両手を拾い、はめ込む。
そして、初心者用ポーションと、初心者用マナポーションを取り出して飲む。

ポーションは緑の液体だからメロンソーダかと思ってたら、野菜ジュースだった。
たぶんハチミツ的な物が多目に入ってると思う。
結構甘いのに、意外とさっぱりしてる。

HPは全回復したし、MPも160あるからもう少し頑張ろう。
アイテムバッグを確認したら、ステップボアの肉は3個あった。
うまくいけば後2頭だし。

ハピネスを抱き上げ、周囲を警戒しながら2頭のステップボアを見つけた周辺を探す。
鳴いたらもう1頭が来るぐらいなんだから、まだこの辺にいるんじゃないかな。

ちょっと間探していると1頭見つけた。
さっきの場所から結構近いけど、鳴き声は聞こえなったみたいだし、ちょうどいいから、次はパチンコを試してみよう。

繰り糸(マリオネット)

腕の中のハピネスに拾った石を持たせ、パチンコを引きしぼらせる。
ステップボアは狙ってほしそうに横腹を見せているので、その横腹に狙わせて放つ。

「ブギィ?!」

キラキラとした軌跡を残して横腹に突き刺さる石。
案の定HPバーは砕け散っていた。
やっぱりハピネスは強い。
そして僕は弱い。
人形を増やすか、仲間を見つけるか、PS(プレイヤースキル)を磨くかだね。
防具も大事だけど攻撃力は増えないと思うし、作るための素材を手に入れる前に負けそうだ。
でも、ブラウンラビットとグリーンフォックスの毛皮を防具が貰えるまで集めたから、多少はましになるかな?

今後のことを考えながらも周囲を警戒しながら歩いてると、また1頭だけのステップボアを見つけた。
ちょうどお尻をこちらに向けてるので、すかさず石を拾う。

繰り糸(マリオネット)

小声で発動してハピネスに接続し、石を渡して狙いを付けさせる。
放つ瞬間なぜかステップボアが振り返り、目があった。

「ブゴォ!」

一鳴きして突っ込んできたステップボア。
当たれば御の字だと思って石を発射する。
白い軌跡を描きながら飛んだ石は、ステップボアの牙の一本に当たり、それを折った。
HPバーは半分まで減った上に、ステップボア自身は横に倒れてもがき苦しんでる。

右手に剣を(ライトセイバー)!」

右手を切り離し、ハピネスを投げる。
投げる時に糸を下に引っ張り、勢いよく剣を突き立てさせる。
問題なく残りのHPを削り、ステップボアが光になって消えた。

「よし!集まった!」

ハピネスを回収して右手をはめた後、アイテムバッグを確認すると、ステップボアの肉が5個になっていた。
ついでに毛皮も2つ、牙も1つ手に入れてた。
毛皮は防具だろうけど、牙は武器かな?
もしそうだったとしたら、必要ないし売ろうかな。

「やめて!やめてください!シロツキちゃん!トバリちゃん!やめてー!!」

街へと戻るため、踵を返した僕の耳に、女の子の声が聞こえてきた。
ステータス(戦闘で消費、HPはポーションで回復)

名前:オキナ
種族:人族
職業:人形使い(ドールマスター)☆5
Lv:3
HP:120/120
MP:112/600
ST:112/112
STR:12
VIT:12
DEF:12
MDF:120
DEX:310
AGI:12
INT:240
LUK:50
ステータスポイント:残り14

スキル
繰り糸(マリオネット)Lv:2〕〔人形の館(ドールハウス)Lv:1〕〔同期操作シンクロアクションLv:1〕〔工房Lv:1〕〔人形作成ドールクリエイトLv:1〕〔自動行動オートアクションLv:1〕〔能力入力スキルインプットLv:1〕〔自爆操作(爆発は主人のために)Lv:1〕〔〕
スキルスロット:空き1
スキルポイント:残り10

職業特性
通常生産系スキル成長度0.01倍
通常魔法使用不可
武器装備不可
重量級防具装備不可

装備
・武器1:装備できません
・武器2:装備できません
・頭:なし
・腕:なし
・体上:冒険者のローブ
・体下:冒険者のズボン
・足:冒険者の靴
・アクセサリー1:なし
・アクセサリー2:なし
+注意+
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