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World Wide Wonderland –人形使いのVRMMO冒険記– 作者:星砂糖

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どんどんスマートに

貫通攻撃で腕を駆使ている間に鉄の腕を頭に当てる。
内容だけを考えると簡単そうに感じるけど、実際はとても難しかった。

ロックアーマーゴーレムもこっちの狙いを把握しているみたいで、僕とミヤビちゃんがそれぞれ片腕ずつ狙っても、どちらか一方の腕を犠牲にして防いでくるし、腕の届かない位置を攻めれば足を使ってくる。

それならと足を狙ったんだけど、腕だけを相手にするよりも接近が難しくなってうまく狙うことができない。
正面から接近させるとボディプレス。
背面や側面からだと腕を振り回す回転攻撃。

なので、次は僕とミヤビちゃんが貫通攻撃を囮にして、しのぶさんが駆け上がって赤い玉を切るか、トバリが接近してブレスや爪で攻撃する。

ラナンキュラスとシロツキに乗ったミヤビちゃんが接近するだけでロックアーマーゴーレムは警戒するし、しのぶさんの攻撃が通じてないからなのか、全く警戒されていない。

ロックアーマーゴーレムの周囲に張っていた糸は回転攻撃で千切れたけど、赤い玉を狙うために跳ねまわれるようにうららさんが急いで張っている。
今は糸と糸を別の糸で結ぶことで、今までよりもさらに縦横無尽に動けるようになっていた。

「あとは向こうに1本お願いします!それでいけると思います!」
「わかりました!


しのぶさんの指示でうららさんが糸を追加する。
ロックアーマーゴーレム周囲を四角く区切り、その角から上に伸びている糸に横から糸を繋ぎ、さらにその糸を斜め向かいの糸につなぐということを繰り返した。
その結果、糸で作られた特設リングみたいになっている。
上からも攻撃できるから、人と同士だったら立体的な戦いで盛り上がるかもしれないけど、ロックアーマーゴーレム自体が大きすぎるから、それだけで迫力がある。

「結びました!」
「ありがとうございます!オキナさん!ミヤビちゃん!お願いします!」
「はい!」
「わかりました!」

しのぶさんがロックアーマーゴーレムに向かって駆け出す。
糸を千切られないようにギリギリまで使わない手筈になっている。
それでも糸は気になるらしく、腕を伸ばそうとしていた。

「螺旋槍!」

伸ばした左腕をシロツキに乗ったミヤビちゃんの貫通攻撃が襲う。
空中で放っているので少し威力は落ちるけど、それでも無理やりつなぎ合わせたロックアーマーゴーレムの装甲ぐらいは簡単に貫ける。

左腕を攻撃されたことでラナンキュラスの動きを確認するロックアーマーゴーレムだけど、今はまだ動かしていないので僕の近くにいる。
そうなると、ラナンキュラスに備えていた右腕があくので、それがミヤビちゃんに迫る。

シロツキがアクロバティックに腕スレスレで避けた。
右腕が伸びきった影に隠してラナンキュラスを近づけたんだけど、ロックアーマーゴーレムはラナンキュラスを警戒していたみたいで、少し体勢をずらして居ないことに気づいたようだ。

伸びきった右腕を戻さずに振り下ろし、地面スレスレを通るように横に薙いできた。
それをラナンキュラスを戻して避ける。
今回はラナンキュラスで攻撃するのが目的じゃないから、無理に攻めない。
だけど、ラナンキュラスをロックアーマーゴーレムの近くに浮かせて注意は低く。
一応鉄の腕も投げてるけど、表面の岩にヒビを入れることができる程度なのでそこまで警戒されていない。

右腕を振るために体勢を低くしたので、しのぶさんが駆け上がりやすくなった。
足先を飛び上がって膝を足場に更に跳び、肩を蹴って一度外に飛び出す。
うららさんの糸を掴んでくるりと反転して、ロックアーマーゴーレムの頭より高く飛んだんだけど、この動きは忍者の動きじゃないと思う。

「やぁ!!」

ロックアーマーゴーレムの頭に落下したしのぶさんは、振り落とされる前に攻撃するためなのか、着地の勢いを利用して前に転がり、空中で赤い玉に苦無を突き刺した。
そして、胸元を蹴って一気に距離を取る。
上から降ってきて目を強襲するのは暗殺するときの動きなのかな?

目の部分になっていた赤い玉を攻撃してもダメージは全是受けてなかった。
だけど、ミヤビちゃんが貫通攻撃で落とした左手がただの岩に戻り、赤い光を放たれても元に戻る気配はなかく、HPも減ったままだった。
赤い玉を攻撃すれば、その時点で分離しているパーツが岩になり、ダメージも回復しないということはわかったんだけど、倒すのがすごく面倒なモンスターだね。

「無理に目を狙うより、地道に攻撃したほうがいいんじゃないでしょうか?」
「そんな気がしてきました。今の攻撃でしのぶさんも警戒され始めましたし」

地上に戻ったしのぶさんを、ロックアーマーゴーレムが執拗に踏みつぶそうと追い始めた。
ミヤビちゃんとラナンキュラスよりしのぶさんを狙うので、目を攻撃されたのがよほど堪えたんだと思う。

幸いしのぶさんの方が速いので踏み潰されることはないと思ってたんだけど、ロックアーマーゴーレムが手首の無くなった左腕を振って岩を飛ばした。

「ぐっ!」
「しのぶさん!」
「大丈夫です!オキナさんは攻撃を!」

降り注ぐ岩に当たり吹き飛ばされたしのぶさんだったけど、そこまでダメージは受けてなかったみたいで、ポーション1本で回復した。
その岩を放ったロックアーマーゴーレムはというと、HPが減っていた。
どうやら自分の身を削っているので、HPも減るようだ。
これなら腕がなくなるまで距離をとった方がいいんじゃないかな。

というわけで全員で岩を放たれる距離で避けたり防いでいたんだけど、左腕の岩は一向に無くならなかった。
それどころか、ロックアーマーゴーレム自体が徐々に小さくなっていき、今では最初の半分ぐらいまで縮み、体つきもシャープになっている。
そのせいで腕を振る速度が上がり、それによって岩の勢いも増してきた。

たまに鉄の腕を振り回して投げているんだけど、最初は岩を砕いてロックアーマーゴーレムを殴ることができていた。
だけど、今は迫る岩をいくつか砕くと勢いが削がれて地面に落ちるようになってきている。
僕達も砕いた岩の破片で徐々にダメージを受けているので、この方法でロックアーマーゴーレムのHPを減らすのはそろそろやめた方がよさそうだ。

「ミヤビちゃん、しのぶさん。そろそろ近づきませんか?」
「そうですね。ミヤビちゃんが盾で防いでくれているので何とかなっていますが、このままだと厳しいです」
「なら、私がこのまま前に進みますね!」
「うん。お願いするよ」
「わかりました!」

最初はそれぞれで対処していた岩だけど、激しくなってからはミヤビちゃんの後ろに隠れてやり過ごしていた。
走れなくなる代わりに防御力が上がるスキルを使ってくれたので、僕としのぶさんが後ろに隠れることになったんだ。
ラナンキュラスでは盾の範囲が小さいので、継続的に飛んでくる岩の対処には不向きだったのもある。

ちなみにうららさんは岩で狙われない距離まで離れているんだけど、時折流れ弾が飛んで行って破片でダメージを受けている。
そのダメージ量から考えると、僕とうららさんは直撃したら一撃かもしれない。

ミヤビちゃんの背中に隠れて徐々に近づいていくと、急に音がやんだ。
どうやら岩を放つ距離ではなくなったようだ。

なので、盾の陰からロックアーマーゴーレムの様子を見た。
すると、左腕は剣のように尖った岩が手首の位置に付いていた。
他のパーツは基本的に同じなんだけど、ロックゴーレム達のようなずんぐりとした体型だったのが、人間のような体型になっていた。
大型のパワー重視から小型の速度重視になったように見える。

「すごく細くなってます……」
「ダイエット成功ですね!」
「あー。うん。そうですね……」

ミヤビちゃんとしのぶさんも盾に隠れていたので、ロックアーマーゴーレム形が変わっていくところは途中までしか見れていなかった。
なので、この変化にはとても驚いていた。

「来ます!堅守!からのシールドバッシュ!」

シャープになったロックアーマーゴーレムは、尖った左手を突き出して地面を蹴った。
その速度はさっきまでの比じゃないぐらい速かったんだけど、対処できない速度じゃない。
ミヤビちゃんも堅守で防いだ後にシールドバッシュで吹き飛ばす余裕があるくらいだからね。
まぁ、僕だとラナンキュラスを使っても対処できないけど。
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