挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
World Wide Wonderland –人形使いのVRMMO冒険記– 作者:星砂糖

ログイン3日目

しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

168/203

ロックアーマーゴーレム

赤い玉を掲げた虹色コーティングゴーレムの体を赤い光が包み込み、その光は足元の岩山にまで広がっていった。
赤い光に包まれた岩はカタカタと揺れだし、その数が増えるごとに音量が大きくなっていく。

そして、全ての石が赤くなったと思ったら、その石の大半が浮き、虹色コーティングゴーレムの体を覆い始めた。

虹色コーティングゴーレムが見えなくなるまで周囲に岩が集まって逆三角形のような形になり、左右の角に接するように更に岩が集まる。
下の角のところにも、左右から挟み込むように2つの岩がくっ付き、その岩に更に岩が重なってどんどんと伸びて行く。
これは左右も同じで、出っ張りから始まって棒のように伸び、徐々に腕や足のようになってきた。

その予想は当たっていたらしく、肘や膝が作られ、手のひらや指も作られた。
そして、顔に当たる部分は大きな岩が乗り、中から虹色コーティングゴーレムが掲げていた赤い玉が浮き出てきた。
周囲の岩も無くなったので、これで完成かな。

全高7mぐらいで、砕いた岩をくっ付けているせいで形状は歪。
それでも、肩や膝に指先といった攻撃に使えそうなところは尖った岩を使ってるみたいだから、攻撃力は高そうだ。
体は複数の岩を重ねているので全体的に重厚だから、防御力もあると思う。

改めて見ると造形はそこまで格好いいわけじゃないけど、組み上がっていく姿はとても心踊る光景だった。
僕も人形を使ってこういったことができないかな?
僕自身が装着しても上手く操作できるかわからないけど、今度腕だけでも作ってみよう。

「岩が組み上がってゴーレムになりました!すごいです!」
「そうだね!どんどん組み上がっていくのはすごい迫力だった!」

でも、組み上がるのを見てテンションが上がったのは僕とミヤビちゃんだけだったみたいで、うららさんとしのぶさんにシロツキとトバリは特に反応してなかった。

「えっと、鑑定しました。『ロックアーマーゴーレム』です」
「そのままですね」
「きゅ」
「キュ」
「とりあえずモンスターなので攻撃しましょう。糸縛り!」
「ですね!」

ロックアーマーゴーレムに見とれていた僕とミヤビちゃんを他所に、うららさん達が攻撃を開始した。
うららさんは腕や足を縛り、しのぶさんが苦無を持って駆け出す。
シロツキとトバリはそれぞれ飛び立ち、ロックアーマーゴーレムに向かって爪や尻尾で攻撃した。

「……僕たちも戦おうか。人形の館(ドールハウス)、ラナンキュラス来い!繰り糸(マリオネット)
「はい!シロツキちゃん!自由な翼(テイク・オフ)!」

遅れて僕たちも戦闘に参加する。
僕は貫通攻撃をができるラナンキュラスを、ミヤビちゃんは高速で移動できるようにするためか、シロツキに跨がって飛び立った。

ロックアーマーゴーレムの体は、ロックゴーレム達が砕いていた岩なので、岩自体はそこまで強くないみたいだ。
ただ、定期的に頭の赤い玉から光が放たれて、それが体の表面を走るんだけど、この時に攻撃したら武器が弾かれるみたいだ。

しのぶさんがロックアーマーゴーレムの体を駆け上がっていたんだけど、赤い光に触れた瞬間遠くに吹き飛ばされるほどだった。
ただ、吹き飛ばされたのは最初だけで、それ以降はタイミングを合わせて飛び越えている。

「硬いですね……うららさん、足場をお願いします!」
「わかりました!」

しのぶさんはロックアーマーゴーレムの攻撃を掻い潜りつつ接近して足を攻撃したり、その足から駆け上がって体や頭を狙って攻撃している。
だけど、ロックアーマーゴーレムの体が大きいせいで、少し動かれただけでバランスを崩してしまい、思ったより上に行けないようだ。
なので、動きやすくするためにうららさんに糸を張ってもらうことにしたみたい。

「やぁ!えぃ!」
「きゅー!」

ミヤビちゃんはシロツキに乗りながらロックアーマーゴーレムの周囲を飛び回り、振り回されている腕を避けながら槍を突き入れている。
腕の振りが意外と素早いせいでうまく近づけないみたいで、貫通攻撃はまだ使えていない。
なので、駆け抜ける翼(ヴァルキリーウィング)で小回りのきくラナンキュラスで貫通攻撃を使ってみることにした。

突き抜ける槍(ライトニングランス)!」

放電しながら迫る槍に気づいたロックアーマーゴーレムは、とっさに左腕で防御した。
だけど、ラナンキュラスの槍はその腕を貫き、その向こうにあ体に突き刺さった。
どうやら岩自体は硬いけど結合部分は脆いみたいで、ラナンキュラスが貫通した部分から先が崩れ落ちた。
それに、貫通攻撃だと1割ほどダメージを与えることができた。
やっぱりゴーレムには貫通攻撃だ。

「繰りマリオネット!」

崩れたのは左腕の肘より上だったので、地面には左腕の半分ほどが落ちている。
それだけでもロックゴーレムほどの大きさがあるので、奪うために3本糸を飛ばした。

糸はちぎれることなく左腕を操れるようになったので、久々の疑似ロケットパンチをするために振り回そうとした。
だけど、赤い玉が光った瞬間腕が吸い寄せられるように崩れたところに戻った。
砕けた岩の分だけ減ってるから少し細くなってるけど。

糸が繋がったままくっ付いたので、そのまま縛れるかと思ったんだけど、腕がついた瞬間弾け飛んだ。
そして、ウィンドウが表示された。

繰り糸(マリオネット)のレベルが6になりました。左手薬指から糸が出せるようになります。スキル使用時に伸ばしている指から出ます』

繰り糸(マリオネット)のレベルが上がって、合計6本の糸が出せるようになった。
嬉しくないわけじゃないんだけど、今の状況で糸が1本増えてもあまり意味はない。
一応試すけどね。

繰り糸(マリオネット)!」

腕の中にいるアザレアには糸を繋いでいなかったので、マナポーションを飲んでから、合計5本の糸をロックアーマーゴーレムに向けて飛ばした。
だけど、予想通り弾け飛んだ。
こうなると地道に攻撃するか、崩れた瞬間糸を付けて思いっきり引っ張って遠くに投げるしかないかな。

「ロックアーマーゴーレムのHPが回復しています!」
「え?!」

ロックアーマーゴーレムの腕や足を崩した後どうするか考えていると、うららさんが糸を張り巡らせながら叫んだ。
ロックアーマーゴーレムのHPを確認すると、ラナンキュラスで与えたダメージがほとんど回復していた。
もしかして腕がくっついたから回復した?
あるいは、時間経過で自動的に回復する?
他にも何か条件があるかもしれないけど、とりあえず色々試してみよう。

繰り糸(マリオネット)魔法少女の杖(マジカルチェンジ)(ウィンド)!ランス!ランス!ランス!」

ロックゴーレムをたくさん倒したことでうららさんの鑑定で弱点属性が風だとわかったので、ロックアーマーゴーレムにも風属性で攻撃した。
風の槍はロックアーマーゴーレムの岩に当たり、破片を撒き散らしたけど、砕くには至らなかった。

それでも、HPバーがほんの少し減る程度のダメージは与えれたみたいで、あとはこの減ったバーがどうなるかなんだけど……。
赤い光が体を駆け巡っても回復しなかった。
一度全員で距離をとって様子を見たんだけど、やっぱり回復しなかったので、時間経過ではないと思う。

次は部位破壊を試すことにしたので、しのぶさんとトバリに注意を引いてもらっている間に、ミヤビちゃんとラナンキュラスで貫通攻撃で左腕の肩と肘を攻撃した。
この攻撃で左腕が切り離されて、更に肘を中心に2つに分かれた。
ロックアーマーゴーレムのHPも2割ほど減ったので、確認するのには丁度いいはずだ。

「あ!回復しました!」
「どうやら全身壊さないとダメみたいですね」

赤い光が放たれると、2つに分かれた腕が元に戻った。
そして、HPも減らした分がほとんど回復した。
全部じゃないのは攻撃によって砕いた分が減ってるからだと思う。

地道に貫通攻撃で減らしていくか、魔法で削るのは時間がかかりそうだ。
他には源さんのような叩いて壊すような物理攻撃なんだけど、このメンバーだとミヤビちゃんの盾で殴るか、鉄の腕を出して振り回すぐらいかな。

あるいは頭のところに出ている赤い玉を狙ってみるしかないかな。
あれが放つ光のせいで硬くなったり、回復しているからね。

このことを全員に説明した結果、しのぶさんとトバリで注意を弾きつつ、貫通攻撃で両腕を破壊。
腕を使った防御ができない状態にして振り回した鉄の腕を頭に叩き込むことになった。

タイミングが重要だけど、他に方法が思いつかなかったのでやるしかない。
やってみて無理そうだったら逃げるけどね。

繰り糸(マリオネット)

とりあえずアイテムバッグから鉄の腕を1本取り出し、糸を繋いで振り回す。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ