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World Wide Wonderland –人形使いのVRMMO冒険記– 作者:星砂糖

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ゴーレムの方が楽

トンネルの左側の道を進み、分岐路まで来た。
分岐路の壁には『まっすぐ進むと森、右の進むとアイアンゴーレムとゴーレム坑道』と書かれていた。
更にその下には『坑道の奥へ進む場合、他パーティがアイアンゴーレムと戦っている間に現れるバトルエリアに触れること。これで向こう側に移動します。※消えたらアイアンゴーレムとの戦いを待っている列の先頭パーティが戦います。大人しく待っていてください!』と書かれた看板があった。
左側を進んでいた誰かがアイアンゴーレムと戦ったんだろう。
それが偶然なのか、ワザとなのかはわからないけど。

分岐路を右に曲がりアイアンゴーレムと戦える場所に出ると、ちょうど戦闘が終わったところだった。
結果は討伐成功のようだけど目当ての物が手に入らなかったのか、喜ぶことなく僕たちが通ってきた道を進み、多分だけど列の最後尾に並んだ。
まっすぐ街に行かず左に折れたからね。

「次のバトルが始まるまで待っていてください」
「わかりました」

アイアンゴーレムの方に目を向けると、列に並んでる人から説明を受けた。
どうやら先頭以外の人が奥へ進みたい人に一言言うようになってるみたいだ。
逆側の壁に僕たちが言われたことがそのまま書かれていて、『バトル終了時に奥へ行こうとしている人がいたら言ってください』と書かれている。

「どうぞ」
「はい。ありがとうございます」

先頭にいたパーティがアイアンゴーレムになる前の塊に近づくとアイアンゴーレムが組み上がり、バトルエリアが展開された。
それに合わせて僕たちを止めた人に促されたので前に進む。
待機列逆側にあった看板には、分岐路に書かれていたことを柔らかく書いた看板が置かれていた。
どれだけ看板があるんだろう。
もしかして看板屋なんて職業があるのかな。

少し気になったけど大したことではないので、バトルエリアに触れて奥へと進む。
うららさんがちょっと怖がってたけど、しのぶさんが一緒に行ったので問題なかった。

ミヤビちゃんも怖かったみたいで、バトルエリアに触れる前に手を繋いできた。
触れたら向こう側に移動するとわかってても、最初は怖いよね。

「こっちです」

向こう側に移動してからは、森と同じくしのぶさんの先導で進む。
もちろん目指すのはロックゴーレムがいる段になっているところだ。

源さんと出会ったリトルロックゴーレムが沢山いるところには2パーティほどいたので、邪魔にならないよう気をつけながら進む。
別にリトルロックゴーレムと戦闘になってもいいんだけど、周りのパーティはリトルロックゴーレムと接戦を繰り広げているので、レベル上げの邪魔をしないためだ。
僕たちはロックゴーレムを狙うために奥に進むからね。

その甲斐あってリトルロックゴーレムと戦闘することなく段のところに来れたんだけど、そこにも1パーティいた。
ただし、こっちはリトルロックゴーレムと戦っていたパーティと違って苦戦中だった。

2体のロックゴーレム、6体のリトルロックゴーレムと戦っている6人パーティは前衛4後衛2のバランスの取れたパーティで、前衛がロックゴーレムと戦っている間に光栄の魔法使いがリトルロックゴーレムを攻撃。
誰かが傷つけばもう1人の後衛が回復魔法を使っているんだけど、ロックゴーレムから受けるダメージに回復が追いついていなかった。

前衛が避ければいいんだけど装備が重厚な前衛ばかりなので、避けるよりも防ぐことの方が多い。
盾で防いではいるんだけど、ロックゴーレムの攻撃を受けて吹き飛び、そこをもう1体に狙われたり、リトルロックゴーレムに攻撃されている。

「大きい相手と戦う時は盾スキルを使わないとダメなのに使ってないですね」
「それは竜騎士団で教わったの?」
「はい。他の方の竜と模擬戦をしながら教わりました!」
「そ、そうなんだ」

竜と模擬戦……。
訓練とはいえ竜の前に立って、しかも盾で攻撃を受けるんだよね。
僕にはできそうにない。

「あ。終わりました」
「何とか勝てたようですね」
「こ、こっちに来ます」

しのぶさんとうららさんが戦闘の終わりを教えてくれた。
全員無事のようだけど、それぞれポーションを飲んだり、回復魔法を受けた後、段をよじ登ってこっちに向かって来たんだけど、それを見たミヤビちゃんがうららさんの後ろに隠れた。

入り口から少しズレて待機していると、登りきった6人パーティが黙礼して出て行ったので、今度は僕たちが降りる。
1段は広いから戦ってる横を通っても良かったんだけど、何が起きるかわからないからね。
少なくともロックゴーレムと戦う実力があるんだから、下手に近づいて揉めても嫌だし。

「ロックゴーレムは1番下にしかいませんね。一気に降りますか?」
「いや、ミヤビちゃんとうららさんに採掘してもらいながら降りましょう。ツルハシも買いましたし」
「あ。忘れてました。お2人はここに来るには初めてでしたね!それでは、源さんに教えてもらった採掘ポイントも含めて案内します!」

しのぶさんが源さんに教えてもらった採掘ポイントに案内している横で、僕はツルツル石を拾った。
一応周囲には目を配っていたけど、特にモンスターが出て来ることもなく、採掘しつつ1番下まで来れた。

「この後はどうしますか?」
「いきなり全部と戦うのは厳しいと思うので、まずは手前の2体をおびき寄せましょう。ミヤビちゃん。シロツキとトバリに頼んで、手前の2体を引きつけてもらえるかな?」
「わかりました!シロツキちゃん!トバリちゃん!」

源さんとここに来た時と同じく、ロックゴーレムが岩を崩してリトルロックゴーレムが右の通路の先に運んでいた。
ロックゴーレムは全部で12体いたんだけど、今回はバラけていたので手前でかたまっている2体だけおびき寄せることにした。
1体ずつ戦えれば良かったんだけど、2体なら僕が縛ればいいから問題ない。
後はおびき寄せ方だけど、しのぶさんの苦無は当たらないと思うのでミヤビちゃんに頼んだ。

ミヤビちゃんの指示で飛び立ったシロツキ達は、少し離れた位置からロックゴーレムに対してスカーフに付与されたランスの魔法を使った。
シロツキ達の体と同じ色のランスは、それぞれロックゴーレムに当たり、注意を引きつけることに成功した。
後は僕たちで倒すだけだ。

「移動中に話した通り1体は僕が縛ります。残りの1体をお願いします」
「はい!」
「わかりました!」
「頑張ります」

ここへの移動中にまずロックゴーレムと戦ってみるということと、その時に2体以上いる場合は僕が縛ると伝えている。
全部縛れば簡単に倒せると思うんだけど僕のMPも有限だし、それぞれどこまで通用するか確認もしたいということなのでこうなった。
ミヤビちゃんはアイアンゴーレムと戦ったこともあるから問題ないはずで、何かあるとしたらうららさんだ。

繰り糸(マリオネット)突き抜ける槍(ライトニングスピア)!」

近づいて来たロックゴーレムの片方に糸を3本放って縛る。
そして、ラナンキュラスの貫通攻撃で攻める。
クローバーとアザレアはヌシ釣りの森を抜けた時に収納したので、今はラナンキュラスだけだ。
アザレアも出して魔法で攻撃したほうが早いんだろうけど、ラナンキュラスだけでどこまで戦えるかも確認しておきたい。

「私が注意を引きます!ミヤビちゃんは隙を見つけて攻撃してください!」
「はい!シロツキちゃん!トバリちゃんも頑張って!」
「きゅー!」
「キュ!」
「糸縛り・雁字搦め(がんじがらめ)!」

もう片方のロックゴーレムの周囲をしのぶさんとシロツキが飛び回り、トバリはスカーフのダークランスやブレスで攻撃している。
ミヤビちゃんは隙を伺っているか、螺旋槍を使わずに盾を構えながら槍で突いている。
しのぶさんは地面に縫い付ける前に強化された糸を試すと言っていたけど、ロックゴーレムの動きを一瞬止めることはできていた。
すぐに千切られていたけど。

「螺旋槍!」

3分ほど戦い、ミヤビちゃんの螺旋槍で決着がついた。
途中、ロックゴーレムが体の岩を削り出し、それを石飛礫として投げてきた時は焦ったけど、そこまでダメージがなかったので、僕とうららさんだけポーションで回復した。

僕の方のロックゴーレムは縛られていたので、ラナンキュラスで簡単に倒すことができた。
その後、ミヤビちゃん達の戦いを観戦しながら、近づいて来るリトルロックゴーレム倒していたら石飛礫を受けたんだけどね。
もっと周囲に気をつけないと。

「それで、戦ってみてどうでした?」
「ワイルドベアと戦うより楽ですね!」
「ワイルドベアじゃなくてハニーベアと比べるとどうですか?」
「それでも、ロックゴーレムの方が楽です!攻撃力は高いですし防御力もありますが、動きが遅いので注意を引きやすいです」
「私も螺旋槍で大ダメージを与えれるのでこっちの方がいいです」
「私は途中から壁と地面を糸で繋いでみたんですけど、攻撃を止めることはできませんでしたが、移動であれば十分邪魔できました」

一度段を登って、戦った感想を聞くことにした。
そうしないとリトルロックゴーレムがこっちに向かって来るかもしれなかったので。

しのぶさんはロックゴーレムの攻撃を受けることなく注意を引いていた。
時にはロックゴーレムの体に登って切りつけたりもしていたね。
直撃すればタダではすまないということはわかってるみたいなので、定期的に距離をとって相手の出方を伺っていた。

ミヤビちゃんは隙があれば螺旋槍を使って、スキル使用後の硬直中はシロツキによって回避。
時には掴まれた状態から空中で螺旋槍を放ってた。
踏ん張れない分威力は下がってたけど。
一度ミヤビちゃんに拳を振り下ろされた時は焦ったけど、堅守を使ってうまくこなしてたから問題ないと思う。

うららさんは最初の糸縛り以降は様子見に徹して、隙があったり危うい場面の時に糸縛りを使ってサポートしていた。
終盤は予定通り地面と壁に糸を張って、ロックゴーレムの動きを阻害していた。
ロックゴーレムのパンチに糸が当たっても何もないように千切られていたけど、動き出した直後に糸が当たれば、その動きを阻害する場面もあった。
勢いが乗ってなければ十分使えそうだ。

「それじゃあ、残りのロックゴーレムも倒しますか?」
「はい!」
「やりましょう!」
「次はリトルロックゴーレムも縛れるように頑張りますね」
「お願いします」

残りのロックゴーレムは僕が縛って、リトルロックゴーレムはうららさんに任せた方が効率がいいかもしれない。
僕の糸は指の数しか出せないけど、うららさんの場合糸さえあれば何体でも縛れるからね。
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