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World Wide Wonderland –人形使いのVRMMO冒険記– 作者:星砂糖

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イベントメンバーの自己紹介

白くなった視界が晴れると……ホールで、目の前は階段だった。
今は薄っすらと光っているからわかるんだけど、ホールに敷かれた赤い絨毯に魔法陣が仕込まれていたみたいだ。
誰かと一緒に転移したらここに来るようになってるのかな?
あるいは工房エリアに他の人が入れないようになってるのかもしれない。

「ここはどこでしょうか?」
「……」
「洋館ですか?」
「工房に行くかと聞かれたが……どこかに工房があるのか?」

ミヤビちゃんはうららさんの服を掴んでいて、全員がキョロキョロと周囲を見回してる。
源さんの質問に答えてあげたいんだけど、なんでホールに出たのかわからないから何とも言えない。
工房エリアに連れて行けなかったら炉に案内できなくなるから困る。

「おかえりなさいませ、オキナさま。いらっしゃいませ、オキナ様のご友人方」

後ろからゼロツーさんに声をかけられた。
ミヤビちゃんは、より一層うららさんの服を掴んだけど、全員ゼロツーさんの方を向いた。

「えっと、ただいま」
「オキナ様も少し混乱されているようですので、まずはこちらへどうぞ」

ゼロツーさんにホールに挨拶したら、応接セットに案内された。
何でホールに出たのか聞きたかったんだけど、とりあえずついて行くことにする。
僕が事前に説明しなかったせいでうららさん達も少し混乱してるからね。

予定ではいつもの転移室から応接室へ向かう途中に設備の紹介をするつもりだった。
そうすれば源さんの目標は達成できるからね。
その後ミヤビちゃん達とイベントについて話せばいいと思ってたんだけど。

「どうぞ、お掛けになってください。それと、こちらをお召し上がりください」

ゼロツーさんに促されてソファに座ると、即座に僕とミヤビちゃんとうららさんにクッキーと紅茶が、しのぶさんには源さんだけ緑茶と団子が出された。
相手を見て出すもの変えたのかもしれないけど合ってるのかな?

「いただきます」
「い、いただきます」
「いただきます。あの、何で私と源さんは緑茶と団子なのですか?」
「お嫌いでしょうか?」
「いえ、むしろ紅茶より好きですけど」
「儂もだ」
「それは良かったです。お客様の好みに合わせて持て成すのも私の仕事ですので」

なぜかゼロツーさんにウィンクされた。
できる執事アピールなのかな。
とてもキマってたから違和感がなかった。

「それで、オキナさん。ここはどこなんですか?」
「ここは、僕のスキルで行ける工房です。普段は炉や調合する物が置いてあるエリアに出るんですけど、今日はここに出たんです。理由はわからないんですけど」
「オキナ様。横から失礼します。ホールに転移した理由はオキナ様がご友人を連れていたからです。工房に用がある場合は私に言っていただければゼロワンを呼びますが、いかが致しましょうか?」

うららさんの質問に答えるとゼロツーさんが説明してくれた。
どうやら人を連れていたからで、工房には問題なく入れるらしい。
横で聞いていた源さんは炉に反応したんだけど、ゼロツーさんがゼロワンさんを呼ぶと言った瞬間からこっちをすごい目でてきた。
早く呼べってことだと思う。

「では、ゼロワンさんを呼んでください」
「その必要はありません。おかえりなさいませ、オキナ様」
「あ、ゼロワンさん」

いつの間にかゼロワンさんが背後に立っていた。
ゼロワンさんはいつも転移室の前で待機していたから、僕がホールに転移したのを感知して、こっちに来たんだと思う。
ゼロツーさんに呼んでもらう手間が省けたよ。

「坊主。その人がさっき話に出た工房に関係がある人だな。その人が来たなら儂はもう工房に行っていいのか?そもそもこの集まりは何だ?」

源さんがゼロワンさんを見ながら聞いてきた。
ゼロワンさんが頷いてるから案内するのは大丈夫みたいだけど、そういえば源さんにこの集まりが何なのか説明してなかった。

「この集まりはイベントに参加する前に顔合わせするためのものです。源さんも一緒にイベントやりますか?」
「いや、儂は今のところ参加するつもりはない。だから炉が見たい」
「わかりました。ゼロワンさん。源さんを炉に案内することはできますか?」
「畏まりました。こちらです」
「よろしく頼む。じゃあ坊主また後でだな」
「はい。こっちが終わっても戻ってこられなかった時はこっちから向かいますね」

ゼロワンさんに連れられて階段裏に向かった源さん。
僕が使う予定のない炉を源さんが有効活用できるといいんだけど、どうなるかな。

「あの、オキナさん。さっきのお爺さんはイベントに参加しないんですか?」
「そうみたいだね。こっちの忍者のお姉さんとゴーレム坑道に素材集めに行った時に出会ったんだ。鍛治をお願いしたら満足いく炉がないって言うから工房にある炉ならどうかと思って連れてきたんだよ」
「そうなんですね。えっと、その、初めまして。ミヤビって言います。竜騎士(ドラゴンナイト)です。よ、よろしくお願いします」
「私はミヤビの姉のうららと申します。裁縫師です。よろしくお願いします」
「私はしのぶです。職業は忍者です。こちらこそよろしくお願いします」

源さんのことを説明しながら、しのぶさんのことを軽く紹介すると、ミヤビちゃんが自己紹介してくれた。
その流れでうららさんとしのぶさんも自己紹介したので、ひとまず顔合わせは完了なんだけど、1つ気になることがある。

「ミヤビちゃん。シロツキとトバリは?」
「あ、はい。戦闘がないと思ったので、竜騎士団の竜舎で休憩中です」
「そうなんだ」

合流したときから気になってたんだけど、いつもの位置にシロツキ達がいなかった。
てっきりその辺を飛んでたのかと思ってたんだけど、転移してもいなかったから置いてけぼりになったのかと気になってた。
まぁ、ミヤビちゃんが焦ってなかったから問題ないとは思ってたけどね。

「あの〜。ミヤビちゃんって呼んでいいのかな?」
「は、はい。大丈夫ですっ」
「ありがとう。ミヤビちゃんは2頭の竜を使役してるの?」
「そ、そうですよ。白い竜のシロツキちゃんと、黒い竜のトバリちゃんですっ」
「なるほど。ということはオキナさんが噂の……」

ミヤビちゃんは会ったばかりのしのぶさんに慣れてないみたいだけど、初めて会った時より人見知りしてない気がする。
それはいいことなんだけど、話の内容から察するにしのぶさんの言う噂って服を脱がした云々件だよね。
しのぶさんも知ってたのか……。

「あの!そ、それは誤解ですよ!」
「うん。それはわかってるよ。オキナさんが脱がしたのは人形の服で、内蔵されたギミックを使うためですよね?」
「そうですけど、どうしてそれを?」
「掲示板の書き込み制限がなくなったので、1番最初に書いた人が訂正したのと、マサちゃんが対戦で負けたと書いたのが大きいみたいです」
「なるほど」

何で最初に書いた人が書けることに気づいたのかはわからないけど、訂正されたのなら少しはマシになるかな。
マサムネちゃんの件は、負けたと書いたことで話題になって広まったのかな。
有名な人が負けたら色んなところで話題になって、勝ったのが服を脱がす変態らしいから、実は脱がしてたのは人形だってさ、という流れかな。

「ただ、人形の服でも脱がすなら変態だという人と、服が破けるのなら脱がすべきという人で掲示板が盛り上がってるので、落ち着くのは当分先になると思います。なので、オキナさん頑張ってください!」
「えっと、何を頑張ればいいかよくわからないけど、頑張ります」
「もちろんイメージアップですよ!イベントで活躍しましょう!」
「活躍したからといってイメージアップになるとは思えないんだけど。」

活躍した変態になって、むしろ『あいつが噂の変態か』って広まる気がする。
チラッと聞いただけの人でも、目の前に現れたら気になるだろうから再熱するはずだし。

あと、訂正されても変態は払拭されなかったみたいだね。
僕としては納得済みだから、周りがどう言おうが気にしないけど。
今後も腹部機巧(ギミック)をつかうなら衣装替え(ドレスチェンジ)で脱がすからね。

「オキナさんも大変ですね」
「仕方ないですよ。もうやってしまったことですし、これからもやります」
「そうでしたね。そのためにスキルも取りましたし」
「私はオキナさんの味方ですよ!」
「うん。ありがとうミヤビちゃん」

うららさんに労われ、ミヤビちゃんに味方宣言された。
今のところ悪いことは起きてないから気にしてないんだけどね。

「とりあえ顔合わせは済んだんですけど、これからどうしますか?」
「はい!イベントまでにやるべきことを決めましょう!」
「わ、私はそれでいいです」
「私は工房の中を見たいですね」
「じゃあ、今後の話をしてから工房に行きましょうか」
「お願いします」

イベントまでにやることを決めて、その後工房に行くことになった。
源さんが先に戻ってきた場合二度手間になるね。
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