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World Wide Wonderland –人形使いのVRMMO冒険記– 作者:星砂糖

第1章 –World Wide(ログイン2日目)-

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鍛治師の源さん

お爺さんは粉々にしたリトルロックゴーレムが消えたことを確認すると、ハンマーを肩に担いで走り出した。
そして、リトルロックゴーレムの側まで行くと一気に振り下ろしてまた粉々にした。

それを近くで見ていたリトルロックゴーレムがお爺さんに向かって行ったんだけど、横に振ったハンマーによって吹っ飛ばされた。
そのリトルロックゴーレムは壁に当たる前に消えたから、吹っ飛場された時点でHPが0になってたんだね。

「すごいですね……」
「そうですね。ただ、ここではリトルロックゴーレムを狩れないので、気は進みませんが奥に行きましょうか」

ロックゴーレムが出てくるから嫌なんだけど、あの段を降りた先には、リトルロックゴーレムがたくさんいたから、ここ以外でクエストを進めるなら行くしかない。
探せば他の場所もあるかもしれないし、やろうと思ったらアイアンゴーレムのHPバーを1本削ると使ってくるリトルロックゴーレムをたくさん呼び出す技で出てきたやつを倒せばいいんだけど……。
今からリトルロックゴーレムが出てくる場所を探すのは面倒だし、アイアンゴーレムと戦うならロックゴーレムと戦うことを選ぶよ。

「行くのはいいんですけど、何で気がすすまないんですか?」
「リトルじゃないロックゴーレムが出てくるんです。多分別エリアだと思うんですけど、そこはよくわかりません」
「出現モンスターが変わるのなら別エリアっぽいですね。ちなみにロックゴーレムは強いんですか?」
「強いです。僕が攻撃をうけたときは150ぐらい減りました」

あの時は確か180が28になったはずだ。
しのぶさんは僕よりDEFがありそうだけど、速度重視の戦い方だから同じぐらいなのかな。
だとしたら攻撃されると大ダメージかもしれないけど、僕だけでも何とか倒せたし、今はラナンキュラスもいるから大丈夫だよね。

「150って、明らかに適正レベルじゃないですよね」
「かもしれませんね。でも、その分採掘ポイントがありましたし、鉄鉱石も取れますよ」

段の途中にある採掘ポイントから鉄鉱石が取れることはわかってる。
けど、僕はもう今日掘ってるから手に入らないんだよね。
石を拾うからいいけど。

「じゃあ、行きましょう。途中のリトルロックゴーレムは倒しますね」
「はい!行きましょう!」

ハピネスを先頭にお爺さんを避けて進む。
お爺さんはまだリトルロックゴーレムを叩いていたけど、鉄鉱石を持った奴じゃないと倒しても落ちないはず。
さっきしのぶさんが手に入れてたのも持ってる個体だったし。

「せいっ!」

相変わらずアクロバティックにリトルロックゴーレムを倒すしのぶさんと、ツルハシで殴打するハピネスのおかげで問題なく進むことができた。
あとはあの通路に向かうところでお爺さんが近づいてきた。
念のためハピネスを前に出しておく。

こんなお爺さんがPKとは思えないけど、人は見かけによらないっていうし、リトルロックゴーレムを粉々にする技量があったらPKできるはず。
目つきもちょっと怖いし。

「坊主。さっきチラッと聞こえたんだがぁ、鉄鉱石が取れる場所を知ってるのか?」
「え?あ、はい。この先にいくつかありますけど……」

お爺さんはハピネスをチラッと見て、特に気にした様子もなく話しかけてきた。
リトルロックゴーレムを叩く時にも言っていた通り、鉄鉱石が欲しいらしい。

お爺さんは身長160cmぐらいで、白髪。
ゴツゴツした職人っぽい顔に立派な口髭が生えてる。
目は少しキツめだけど、どこか憎めない親戚のおじいちゃんって感じの雰囲気だ。

「そうか。情報感謝する」

そう言ってお爺さんは僕たちが進もうとしてる方に向かって歩き出したんだけど、このままだとまたおじいさんにリトルロックゴーレムを倒されてしまう。
こっちとしてはリトルロックゴーレムさえ倒せればいいんだけど……ダメ元でパーティに誘ってみようかな。
ロックゴーレムの情報も出せばわかってくれそうだし。

「あの、良かったらパーティに入りませんか?この先にはさっきのリトルロックゴーレムを大きくしたモンスターが出てきます。結構危ないので1人で行かない方がいいと思いますよ。それに、採掘ポイントも案内できます」
「なるほど。儂の戦力もあてにしとるんだな」
「そうですね。あと、僕たちはさっきのリトルロックゴーレムを倒すクエストを受けているので、先に倒されると困るのもあります」
「そうか。儂は鉄鉱石さえ手に入れば何でもいい。パーティに誘いたければ誘え」

お爺さんはハンマーを下にして柄の上に手を組んでこっちを見てきた。
申請を待ってくれてるみたいなので、申請すると即座に承認されてパーティメンバーに『源さん』が追加された。

次は自己紹介だけど、☆5職業の書き込みとかの制限は解除してるから、職業を言っても問題なく聞き取れるようになってる。
だから、フレンド登録する必要もないから簡単に自己紹介できるようになってる。

「改めまして、オキナです。職業は人形使い(ドールマスター)で、今のところ全部で4体の人形を使ってます。この子はその内の1体でハピネスです」
「次は私ですね。忍者のしのぶです。私はオキナさんみたいに紹介できるものがないですが、よろしくお願いします」
人形使い(ドールマスター)ってのは絡繰り人形を使って戦うようなもんか。あと、しのぶといったか。忍者の時点でインパクトはあるぞ。その姿もな」
「そうでしょうか?」

絡繰り人形じゃないと思うんだけど、別に訂正しなくてもいいかな。
機巧(ギミック)もあるからお爺さんからしたら似たようなものに見えると思う。

しのぶさんへの意見は僕も同じだ。
全身黒ずくめで目の部分ぐらいしかわからない。
その時点でインパクトは十分だから、特に何かを紹介する必要はないよ。

「最後は儂だな。名前は源さん。職業は鍛治師だ。ここには鍛治で使う鉄鉱石を取りに来たんだが、どこで掘るのか一向にわからん買ったところを、さっきのリトルロックゴーレムだったか?あいつから取れたから狙ってたんだ」
「そうなんですね。リトルロックゴーレムも採掘するんですけど、その時に鉄鉱石を手に入れたやつを源さんが倒したんだと思います。ツルハシで掘る場所があるので、そこで掘れば手に入りますよ」
「うむ。それは知っている。βの時は山側に掘る場所があったんだが、今は中にあるみたいでな。中の構造がわからないうちにリトルロックゴーレムとやらに囲まれたんだ」

源さんはしのぶさんと一緒に行った方じゃなくて、最初にこっちに来たみたいだね。
こっちには採掘ポイントが無いから、鉄鉱石を持っていたリトルロックゴーレムは段から来たのかもしれない。
しばらくしたらたどり着いてたかもね。

それにβ版と採掘ポイントの場所が違うってのもきになるね。
だけど、それは源さんに聞くよりも掲示板を見た方が早そうだから後で調べてみよう。
たくさん検証系の掲示板が作られてたから、βと製品版の違いについても誰かが調べてくれてると思う。
なかったらナックルに聞こう。

あと気になってるのが源さんの名前。
どこかで聞いた気がするんだよね。
確か、マサムネちゃんの刀を作った人で、しばらくログインできない人だったはずだけど……。
同じ名前の人かな?
職業も鍛治師ってことは本人かもしれないし聞いてみよう。

「あの、源さんに聞きたいことがあるんですがいいですか?」
「なんだ坊主」

名前を教えたけど坊主呼びなんだね。
源さんに呼ばれるのは違和感がないから別にいいけど。
親戚のおじいちゃんっぽい雰囲気が追うさせてる気がする。

「マサムネって名前の……女の子を知ってますか?」
「む?坊主は嬢ちゃんの知り合いか。そういやログインしたら連絡くれって言われてたな!忘れてたわ!はっはっはっはっは!」

やっぱり知り合いらしい。
ということは源さんは刀を作れるってことになるから、仲良くなればしのぶさんの忍刀(しのびがたな)も作ってもらえるようになるかもしれないし、僕が作る人形用の武器も頼めるかもしれない。

マサムネちゃんが信頼してる人だから、後でお願いしてみよう。
OKしてくれたらインゴットも作ってもらえるかもしれないし、職人を探す手間が省けるよ。
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