第二話「そこは誰もが夢見た楽園」
そこは美しい自然、そして城がある国、アルハザード。今日はフェイト、ヴィヴィオと共に、アルハザードを訪れていた。
「ここが、アルハザード・・・」
フェイトは少し驚きながらそこを見る。
「ねえパパ!お城があるよ!」
「ああ、あそこにはお姫様がいるんだ。」
「へぇ~」
と、ヴィヴィオは目を輝かせている。こうなったのも実を言えば数日前のこと。
昨日
『え?一度帰ってくる?』
「ああ、一応一件が片付いたし、皇女様にも報告とお礼に行ったほうがいいと思ってさ」
『それもそうね。わかったわ。明日にでも転送ポート開くから』
「ああ、頼む」
こうしてアリシアとの通信を切る。すると、フェイトが部屋に戻ってきた。
「直人、誰と通信?」
「ああ、アリシアだよ。明日ちょっと、アルハザードに行ってくる」
「アルハザードに?」
フェイトは少し驚いたようにいう。さっきのアリシアと反応が同じで面白いな。するとフェイトが少し考え始め、目を開く。
「ねえ直人、私も行ったら駄目かな?」
「ん?まあ、駄目ってことはないけど・・・でも」
「大丈夫、管理局には言わないから」
「ならよろしい」
こういうわけで、俺とフェイトはアルハザードへと訪れた。
「わ~い♪」
「ヴィヴィオー危ないよー」
「は~い!」
走っていたが、フェイトの声に反応し、素直に止まった。転んだら危ないからな。下レンガだし。
「あ、アリシアお姉ちゃん、直人お兄ちゃん!」
「え?」
「あ、レナ。久しぶり、元気だった?」
そこには花売りの少女、レナがいた。
「うん、元気だよ!はい、お花!」
「いくらかな?」
「ううん、余ってるから持っていって」
「駄目駄目、はい、お金」
そう言って俺はレナにお金を渡す。
「ありがとう!」
「んじゃ、頑張ってな」
「うん!バイバイ!」
そうしてレナは去っていった。すると、今度は別方向から声がかかる。そこにいるのは果物屋の店主だ。
「よう直人!元気か!」
「リットさん」
「アリシアとセットとは、ラムザに怒られても知らんぞ」
「あ、ああ。こいつはアリシアじゃないんだ。フェイトって言って、アリシアの妹だよ」
「フェイトです」
リットさんは少し驚くが、すぐに笑顔になる。
「ほう、そいつぁ悪かったな。ほれ、いつもの持ってきな!」
「ああ、ありがと!」
リンゴを受け取り、ヴィヴィオにあげる。
「いい人たちだね」
「ああ、この城下町は平和の象徴みたいなもんだからな」
「リンゴ~♪」
そんなことを話していると、城門にたどり着いた。で、門の兵士に声をかける。
「よう」
「た、隊長!お久しぶりです!」
「ああ、ただいま。アリシアたちは?」
「すでに城で稽古を行っています。して、そこの方は?」
「ああ、アリシアの妹のフェイトだよ。まあいいや、頑張れよ」
「はっ!」
こうして城の中へと入った。
「わあ~」
ヴィヴィオはその絵本のような世界に驚き、目を輝かせている。すると、誰かとぶつかってしまった。
「あら」
「あぅ」
そこにいたのは茶髪の髪の女性、俺が言う前に、フェイトが声をあげる。
「リニス!」
「フェイトですか!?」
リニスさんも嬉しそうに声を上げ、お互いに抱き合う。
「リニス!久しぶり!」
「はい、フェイト。お久しぶりです」
「リニスさん久しぶり。」
「はい、直人も久しぶりです」
リニスさんが微笑み、ヴィヴィオの手を離す。
「今日はどうされたのですか?」
「ええ、皇女様に一件の報告と、みんなの顔を見に。フェイトはプレシアさんとさ」
「なるほど。では最初にプレシアに会いに行きましょう。」
こうしてプレシアさんの研究室へ行くこととなった。フェイトは若干緊張しているようだ。
「フェイト」
「え・・・・」
「大丈夫、俺とヴィヴィオがいる」
「うん・・・」
フェイトは頷き、俺の手を握った。少し汗を掻いている。やはり過去のことを思い出してしまうのだろう。するとようやく、研究室についた。
「プレシア、失礼します」
「ええ、入って」
俺が入ると、プレシアさんが微笑む。
「あら、直人。久しぶりね。」
「ええ、お久しぶりです。」
それに続いてフェイトとヴィヴィオが入る。それを見て、プレシアさんが目を見開く。
「フェイ・・・ト?」
「母さん・・・」
「フェイト!」
「母さん!」
二人が抱き合い、互いに涙を流す。感動の再会。こういうものを言うんだろう。プレシアさんは涙を流しながら、フェイトを強く抱きしめる。
「フェイト、ごめんなさい・・・本当に、辛い思いをさせたわ・・・・・・」
「いいの、母さんが生きていてくれればそれで・・・・・」
フェイトは目を瞑りながら、そのプレシアさんの謝罪を笑顔で許した。この瞬間が、プレシアさんの「罪」そしてフェイトの「罪」が消えた瞬間だった。二人が落ち着くと、俺たちは研究室のテーブルに腰を下ろした。
「そういえば直人、この子は?」
「ええ、俺の子供・・・まあ戸籍上はですけど」
「井上ヴィヴィオです!」
「プレシア・テスタロッサ・・・フェイトの母よ」
「リニスと言います。プレシアの使い魔です」
その自己紹介に、ヴィヴィオが首を傾げる。
「でもフェイトママのママはリンディママじゃないの?」
「ああ、まあリンディさんもフェイトのママだけど、プレシアさんもフェイトのママなんだ」
「ヴィヴィオと一緒?」
「うん、一緒」
するとヴィヴィオは嬉しそうにフェイトに抱きつく。すると、プレシアさんが少し驚いている。
「あの、聞き間違いかしら?フェイトが、母親?」
「あ、えと・・・実はね?」
こうして俺はフェイト、そしてなのは達と婚約したことを話した。プレシアさんが滅茶苦茶驚いている。
「あの、母さん?」
「び、びっくりしてなんて言っていいのかわからないわ・・・・」
まあ、そりゃそうか・・・・・・すると、アリシアが部屋に入ってきた。
「母さん・・・あ、フェイト、それに直人にヴィヴィオじゃない」
「あ、アリシアお姉ちゃんだー」
ヴィヴィオは嬉しそうにアリシアに抱きついた。アリシアもヴィヴィオを抱き上げる。
「直人、話を戻すけど、あなた、フェイト・・・それにその二人を幸せに出来るの?」
「はい」
俺が言うと、プレシアさんは目を閉じ、少し考えている様子だ。すぐに目を開くと、優しい笑みを浮かべていた。
「わかりました。今の生活面の母はあの管理局員だから、その人の決定は変わらない。けど、私も、あなたたちの結婚を認めましょう」
「何!?直人ってばフェイトだけじゃなくてあの二人とも結婚するの!?」
「あ、ああ・・・・」
「うわー大ニュースじゃない!みんなに教えてこよ!」
「おいアリシアやめろ!」
「そうだよアリシア姉さん!」
「なーんてね、冗談だよん♪」
こいつのことだからマジで言いそうで怖い。っと、これだけじゃないんだよな、用事。
「じゃあフェイト、ちょっと行ってくるからプレシアさんと話してなよ」
「あれ?どこ行くの?」
「ちょっと皇女の所にな。行くぞアリシア」
「うん、了解」
こうして俺たちは皇女の所へ向かった。
王の間。ここに来るのも随分久しぶりな感じだな。そこにはライ、ラムザ、アクアがいた。
「みんな、久しぶり」
「久しぶりって、そんなに経ってないよ」
「そうよね、精々3週間ぶりくらい?」
「で、今日は何で来たんだ?」
「ああ、一応レイン様に会いに。」
「なるほど、一件の報告だね?」
そんな話をしていると、奥の間からエレン様が現れた。
「久しぶりですね、直人」
「はい、お久しぶりです。今日は、マラキアの一件についてご報告に来ました」
そう言って俺は報告書を渡してそれを読み上げた。
「ご苦労様でした。私はこの4人しか援軍として送れなかったので、戦力にはなりませんでしたが、あなたが無事で、とてもよかったです。」
「いえ、4人を送ってくれただけでも助かりました。」
そんな話をして、ライたちは退場。そこにいるのは俺とアリシアとエレン様。
「そういえば、今日はあなたと一緒に別の方がいらっしゃっているとか」
「え?ああ・・・」
俺はジロリとアリシアを見る。
「あ、あはは~・・・」
喋りやがったな、こいつ。
「ま、しょうがないじゃない。フェイト、ヴィヴィオ、入ってきていいよ~」
言葉の後、フェイトとヴィヴィオが入ってきた。フェイトとヴィヴィオはそのエレン様の姿に驚いている。
「わぁ~綺麗」
ヴィヴィオが俺のところに寄ってきながらレイン様を見る。
「ふふ、ありがとう。それで、あなたが直人の・・・・」
「え、あ、はい。フェイト・T・ハラオウンです」
「井上ヴィヴィオです!」
「なるほど、とてもアリシアに似ていますね。・・・・・うん。いいと思います」
「へ?」
エレン様が何故か一人で納得している。何?
「いえ、この方なら直人を任せても大丈夫だな・・・と」
「え、へ?」
「直人は一度私を守ると誓った騎士です。その本人が離れるとなれば、私も次に直人が守るべき騎士を見定めるべきだと考えたのです。だからこそ、あなたなら安心だと感じたわけです。」
「な、なるほど・・・・・・」
「この後はどうするのですか?」
「え?はい。もうこれで失礼します。向こうの世界でも、まだ仕事は残っているので」
「そうですか。また時折、顔を見せに来てください」
「はい、エレン様」
俺が頷くと、エレン様が微笑む。その微笑はどこか寂しさがあった気がした。俺はそれを気にしながら、城を後にし、テスタロッサ家へと向かった。
アリシアside
私はその悲しそうな目で直人を見送るエレンを優しく抱きしめた。
「ア、アリシア!?」
「まったく、無理しちゃって」
「え?」
「ずっと泣きそうだったのバレバレ。ほら、泣きたいなら今だけだよ?皇女様?」
私の言葉に、エレンの目から大粒の涙が流れる。
「う、うえぇぇぇぇぇぇん!」
「はいはい、きっとまたいい出会いがあるよ。だから今は、直人の幸せをお祈りしよう?」
「アリシア・・・うわぁぁぁぁぁん!」
私はこの後一時間ほど、その涙を拭いてあげていた。
直人side
俺たちは一緒の部屋で寝ている。もうヴィヴィオは夢の中だ。フェイトはずっとプレシアさんと今までの楽しかったことや嬉しかったことを話していた。フェイトは幸せそうに俺に引っ付いている。
「直人」
「ん?」
「ありがと」
「俺、何かしたか?」
「だって、直人のおかげで母さんと再会できた。それが一番嬉しいよ」
それはお前の願う気持ちだと思うけどな・・・・ま、いっか。
「どういたしまして、フェイト」
「ん・・・・」
フェイトは俺と唇を重ね、離れてから横になる。
「じゃあお休み、直人」
「ああフェイト、お休み」
こうしてアルハザードの一日は終わった。
エレンside
今日から新たに騎士が入隊。この国のために。そう思って戦う騎士たちがたくさんいますね。頼もしい限りです。すると、そこでは必死に訓練時間後に騎士の一人がずっと鍛錬している姿がありました。
「お疲れ様です」
「エ、エレン様!」
「稽古のようですね?」
「は、はい!この国を守るためでなく、この世界にいる大切な家族を守るため、日々精進しています!」
その決意、何故か直人と似ていますね。
「そうですか。がんばってくださいね?」
「はい!がんばります!」
「そうそう、あなた、名前は?」
そう聞くと、騎士は片膝を着いて、頭を下げる。
「はい!レオン・ブレイブであります!」
「レオン、これからもこの国、そして民のために、私と共に剣を取ってくださいね」
「はっ!皇女とならどこまでも!」
その揺るぎのない瞳、そして強さ。直人、あなたが残してくれたものは、とてもこの国には重要なものばかりのようです。
「あなたも、私と同じ考えで力を考えているようですね。決めました。あなたを私専属の騎士に任命いたします。」
あなたもどうか、幸せになってね。私はこの国の幸せのために、戦いますから。
直人「・・・・おい」
秋風「何?」
直人「どんだけ更新遅いんだよ」
秋風「しょうがないじゃん。」
直人「まあしょうがないけどさ。それにしても、ハヤト馬鹿だな」
秋風「そういうな。しょうがないだろ」
直人「ま、確かにあいつだしな。なのはたちに上げなかっただけ良しよしよう」
秋風「それにしてもお前、いつ解毒チョコのデータなんてあげたんだ?」
直人「だってブレイブハートがどうしてもって言うから」
秋風「ま、だよな」
直人「それよりさ、ちょっと次元に穴開けてくれ」
秋風「いいけど、何すんの?」
直人「やつの後書きコーナーに向けて・・・蒼天・龍斬波!」
秋風「おぃぃ!何してんの!?」
直人「二人にチョコを食べさせなかった罰だ。このままハヤトのところまで飛んでってしまえ」
秋風「ま、いいけど。んじゃ、今日はこの辺で」
直人「次回第三話『夏だ!海だ!海鳴だ!海鳴旅行記(前編)TAKE OFF!』
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