【67話】神堂真琴 運命というモノ3
「隊長!」
寝室で横になっていると、同じ四二神に所属してる42の刺繍がされてる奴が入って来た。
たしか、フェイ・ラフト=ルージュだった筈だ。部隊の全員の名前は覚えて置くべきかもしれないが…そんな事はどうでも良い。
「どうした?」
力を入れても起き上がらないので、俺は横になりながら返す。
フェイは、俺の元に近づいて耳打ちをする。
内容は簡略、雨宮和也レプリカの消息が絶ったとの事だ。
四二神の情報収集は妖精に匹敵する程だ、しかし、それが消息不明したとなれば……。
相手は決まって来た。
「…………ちぃ」
「どうします?」
どうします? っと言われても困るもんだ。
“アソコ”に手を出されたら困るし、あの所長の事だ、見逃しはしないだろう。
っと、なれば……“瑠依”の事が明るみになっちまう……。
「俺が行くよ」
「しかし、隊長は…!」
おいおい……“メンディア”に診てもらったんだぞ?
外傷は0だ。後は、身体に受けたダメージが抜けるのを待つだけだ。
回復魔法も厄介で困る、外傷は消えるものの身体に蓄積したダメージが抜けない。
まぁ、それを回復させる魔法もあるが……“禁忌”っと呼ばれてダレも使わないんだがな。
まぁ、“神界”のクソオヤジが決めたクソな決めつけなんだがな。
「っ…! ヤツには借しがあるんだよ……」
無理矢理、起き上がるが、全身が軋む音が響く。
身体に悪ッ…! む、無理はいかんか……?
1撃がこんなに重たいとは……!!
「しかし…!」
「フェイ! 俺をダレだと?」
「負け犬の隊長?」
「響け旋律。終焉の曲を響かせたまえ、その旋律はこの夜を終らせる錬魂歌となり…終局へと!」
「!!???」
「葬送曲」
「ミラーファントム」
ちぃ。邪魔しやがって……。
許さんぞ? ホナ! 俺を怒らせるとは……。
第一、俺の魔法を弾くのは奴ぐらいしかできない。
「歩奈実せんぱい〜〜」
「よしよし」
棒読み棒読み…
それに、撫でてるのは自分の頭だよゴラァ?
この自覚無しナルシスト女が、テメーは不思議ちゃんになりきれない不思議ちゃんだろぉがクソ
「マコちゃん。ハゲオヤジから指令だよん」
「“よん”の部分がスゲー棒読みだぞ?」
「女の子にはどうしても、炭酸と野菜ジュースを合わせて暖めて飲まないとイケナイ生理現象があるものなんだよ? 女心がわからないんだね。マコちゃんは……ラノベ大好きなのに」
「そうなんです!!!」
「どんな生理現象だよ!!!??? そんなヘタな生理現象捨てろ!! 我慢しろ!! 絶対不味いからさ!! 野菜ジュースは野菜ジュースで冷やして飲もうよ!! ってか、フェイも乗るなよ!!
それに、勝手にラノベ好きにするな!!! 俺はラノベじゃなくとも文学や歴史系の小説も読む!!」
「観音も?」
「読むか!!」
「そこは、ノリツッコミだよ?」
「MD3プレイヤー(小型録音機)を片手に持ってるヤツの前でか!!!???」
つ、疲れる……。
ダメだ、過労死してしまいそうだ……。
ってか、コイツ舌打ちをしたんだよ?
バレナいように、口が動くの見えたもん。ってか、鬼だは……ノリツッコミできないな。
多分…イヤ、絶対に……。
「あの人がこう言えばノルって言ったんだけどなぁ…」
あの、ラーメンマン(!!!???)ぶち殺してやる。
ホナにヘタな影響を与えて…!! Rウィルス…恐るべし。
まさか、感想の部分だけでコレほどの影響を与えるとは……。
「はぁ〜」
溜息を吐いて、2人の注意を惹かせる。
そして、出した言葉は…
「俺は抜かされてるんだろ? 雨宮和也レプリカの討伐をな」
予想はついていた。簡単に言うと……顔が知られてるし、アイツの動きは達人クラスっとなれば、既に動きは読まれてる。それに大きな理由は……。
“弱者”には用がないとの事だろうな……クソ!
「あの、ハゲヒゲクソジジィは何処だ?」
「…………神界の“端”よ」
“端”…ヤツ等に依頼を?
そんな事が? なんで!! アイツ等は係われないだろ!!!??
少なくとも、此方の“禁忌”には触れられない…………あ。
まさか…………
「どういうこと?」
「先輩?」
ホナの今までとは違う、冷たい言葉が突き刺さる。
「どうして……“古都宮瑠依が生きてる”のかな?」
「…………」
雨宮和也っという、“人間”ではなく“神”を刈るっと言う事か!?
……瑠依……! クソ!!
「マコちゃん」
「黙れ」
短くそう言う。
俺は、動かない身体に無理を言い、駆け出す。
目的地点は……古都宮財閥本社だ。
守る……今度こそ!!
約束は守る……。我が鎌に誓って……今度こそ、殺させはしない!!
飛鳥……今度こそ、必ず!
運命なのかも知れない……。
ならば、瑠依が死ぬっていう運命なんか……切り裂いてやる!
せめてモノの償いだから
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